私の中のNO.1:探し続けたチャンジャ | 音楽しゃちょ『 K 』のブログ

私の中のNO.1:探し続けたチャンジャ

『私の中のNO.1』

ラーメンだったら、○○

日本酒だったら、○○

ギタリストだったら、○○

みな、それぞれに各物の中にNO.1を持っていると思う。

それは新しい発見からの更新もあれば、不動のNO.1も存在している。

年齢や経験の積み重ねや、視野の広さという人間力にも、この結果は依存するだろう。

「○○がNO.1だよっ!」

という人間が。

イカしていれば、信憑性がある。

ショボければ、誤情報を体内に吸収する事になり、体に悪い。

今日は『私の中のNO.1』

『チャンジャのNO.1』この記事を書いてみたい。



チャンジャを皆さんはご存知だろうか。

チャンジャとは、韓国料理、キムチの1種で、タラの内蔵の塩からである。

今では、韓国がブームになり、身近な存在になっているので日常で見かける事も多い。

私はまだ日本ではマイナーな食べ物であるこのチャンジャが、若い頃から好きだった。

色々なお店でチャンジャを食べていた。

ちなみにマッコリも大好きだ。



8年程前のある日。

友人のふーちゃんという女の子が言った。

「私、今、韓国料理にこっているの♪」

ほう。

この子はとても真面目でいーこである。

きっと上手になるだろう。

「それでね、新大久保ではなくて、すごく良い韓国総菜のお店を見つけたの」

ほう。

あの地以外に、あの時代にそんな良いお店があるのか。

よく勉強してるね、さすが、真面目なふーちゃんだ。

「ソコのチャンジャがすごく美味しいんだよ、ドコよりも美味しい、普通とちょっとチガウの♪」

なに?

チャンジャだと?

私はチャンジャが大好きだ。

ちょとウルサイぞ。

私にそんな事を言ってだいじょぶか?

「今度、行ってみようよ♪」

ふーちゃんは、自信満々な顔である。

うむ。

そんなん。

すぐに行くに決まっている。



そして私はそのチャンジャを手に入れた。

『大吉商店』という名前の韓国総菜屋だ。

お店の中には、多くの種類のキムチ、焼肉類、当時は日本では珍しかったマッコリや辛ラーメンなども並んでいる。

お目当てのチャンジャは¥1000で販売していた。

やや高級な部類になるだろう。

さっそく、私はそのチャンジャを食べてみた。



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「ウマい・・・」

マジか。

激烈ウマい。

私の顔も『味皇様』になってしまう。

今の若い子は味皇様を知らない。

ワラ。


「よしくん、どう? 美味しい?」

目の前で、ふーちゃんが自信満々な顔をしている。

その自信満々な顔がムムムと思うのだが。

フン、こんなくらいなら私の知っている○○の方がウマいぜ。

と、強がりたくもなるのだが。

「うん、コレは本当に美味しい、私が食べて来たチャンジャの中でもズバ抜けてNO.1だ」

こう言うしかナカータ。

「でしょ~!美味しいでしょう~!」

してやったりな顔である。

だが、しょーがない。

本当に美味しいのだ。



それ以来。

足しげく、このお店に通った。

決して、自宅から近いのではないが。

チャンジャを始め、あらゆるキムチやマッコリ、韓国総菜を買うべく通った。

このお店の発見で、今迄メインで通っていたキムチ専門店に通わなくなってしまった。

一回、数千円を買い込む。

「またあそこ行ってるの?」

あきれられるくらい通った。

私は何かを気に入ると、トコトンやり続ける性癖がある。

ウマいのだ。

本当にこのチャンジャはウマいのだ。



ある日。

いつものように、お店に行った。

が。

お店が取り壊され、内装工事をしていた。

「コラ、そのお店に何をするのだ!」

私は車を飛び降りて、工事しているおっちゃんに向かって走った。

おっちゃんは言う。

「ああ~、このお店ね、なくなっちゃうらしいんだ、それで新しいテナントが入るらしいので工事しているのだよ」

なんだって?

「前のお店? さあ、知らないな~、私達は工事に入っているダケだから」

ガビーン。

なぜこのお店がなくなってしまうのだ。

代わりに無駄な公共事業を続ける天下りの箱モノをなくせ。

などど、無意味な心の叫びをしつつ、車に戻った。

『もう、あのチャンジャが食べられない』

私の中のNO.1チャンジャは消滅した。



それから数年が経過。

昨年末。

おやっとさぁで呑んでいると、破壊的元気娘・じゅんちゃんが言った。

機動戦士・ガンダムみたいでカッコいい。


「私、すごく美味しいチャンジャを知っていますよお~!」


フリーザ、もとい、じゅんちゃんはチャンジャが好きらしい。

チャンジャか。

私は上記チャンジャに関する事を話した。

「ウマいんだぜ~」

私はこのチャンジャを自慢したかったのだが。

小池隆一郎なら、この自慢話で30分はイケルと思うのだが。

めんどーなので、説明だけにした。

ワラ。

それに、もうこのチャンジャは手に入らないしね。

そして、じゅんちゃんはオススメのチャンジャを買って来てくれた。

うむ。

ふつーに美味しい。

わざわざありがとう。

だが、やはりあのチャンジャとは次元がチガウ。

そう思うと、私はますます、あのチャンジャが食べたくなった。



そんな今年。

私はある事を思い出した。

以前、お店のおっちゃんが言っていた。

「このお店は元々は本店があります、同じお店の名前で、私達は兄弟でやっています、本店は数百メートル離れた所にあります」

お店が無くなった時。

この言葉を思い出して、ネットで調べたのだ。

当然、その行動は当時に起こしている。

だが。

存在していたハズのお店のホームページが無くなっていた。

同じ名前であるがため、こちらのお店ばかりが検索結果にひっかかり、探す事が出来なかったのだ。

しかも、それなりにお客様が来ていたお店だったので、経営不振で無くなったと思えない。

何かの事情で全体的に閉店してしまったと思っていた。


「もう一度、ちゃんと調べてみよう」


久々にチャンジャの事を思い出した事もあるのだ。

もう一度、チャレンジしてみよう。

すると。

同じ名前のお店が、検索結果にかかった。

以前とはチガウ場所だ。

「行ってみよう」

私は夜にそのお店に行ってみた。

『大吉商店』

そのお店はあった。

夜だったからか、お店はシャッターが閉まっている。

これは閉店しているのか、それとも夜だからやっていないのか。

繁華街ではなく、住宅街の中に昔のスタイルの店舗がポツンと一つあるだけだ。

うむ。

とりあえず、お店はある。

もしかしたら、長年探していたお店は、コレかもしれない。

あきらめないぞ。

1週間後。

またそのお店に向かった。

今度は早い時間だ。

大吉商店はやっていた。

私はお店に入った。


「いらっしゃいませ~」


お店のおっちゃんは初めて見る顔が入って来たなという顔で、私を出迎えてくれる。

私は目の前のショーケースを見ていた。

しかし、あのチャンジャがない。

聞いてみた。


「このお店は、以前にあちらの方向にあったお店と同じですか?」

そして。

「私はあのお店のチャンジャが大好きで、ずっとこのお店を探していました、しょっちゅう通っていたんです」

一気に説明をした。

おっちゃんは言った。

「ああ~、そうなのですかあ~、それはありがとうございますっ!」

そう言いながら、目を違うケースに移しながら言った。

「お探しのチャンジャは、ソレではないですか?」

私も視線を同じ方向に移した。


「コレですよっ!!」


私は大声で言った。

あった。

あったのだ。

長年、諦めていたあのチャンジャがあったのだ。

私はなくなったお店の事を聞いてみた。

なんでも。

こちらが本店で、お兄さん夫婦が姉妹店としてお店を出したらしい。

お店はそれなりにうまくいっていたらしいのだが、奥さんが病気になってしまい、お店を続けていく事が出来なくて閉店する事になったらしい。

ホームページは管理する知識がなくて、やめてしまったらしい。

私は、そんなに時間がなかったので、知りたかった情報を集め、お店を後にした。

「ココが見つかって良かった、コレからチャンジャを買いにくるから、お店頑張ってね」

最後にこう言った。

「是非、今後ともヨロシクお願いしますっ!!」



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コレである。

数年ぶりである。

一度はあきらめた、大好きなチャンジャである。

さあ。

食す。



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ウマい・・・

ウマいぞおお~っ!!!

写真はないが、ジャスチャーは『味皇様』である

ダカラ、今の子、『味皇様』を知らないて。

ワラ。


『私の中のチャンジャのNO.1』


神奈川県大和市の大吉商店にある。

時間がある方は食してみてクレ。

本当にウマい。

食した方が、コレよりもウマいチャンジャがあるというならば。

教えてクレ。

それまでは、このチャンジャがNO.1だ。

私が喰らったように。

自信満々な顔で自慢するぞ。

このチャンジャが。

『不動のNO.1』だ。



大吉商店
〒242-0016 神奈川県大和市大和南2丁目8-31
046-262-1642
小田急線・大和駅から徒歩。