飯田橋ガジェット研究室

改題しました。ガジェット (gadget) とは一般に道具、装置、仕掛けのこと。 本来は原寸大の模型やラジコン、エレクトロニクスデバイスを使って、First Person Viewを実現するブログです。


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本格的な自作シンセサイザーの可能性が切り開かれたのは、1976年12月発売「初歩のラジオ」誠文堂新光社刊1977年1月号から連載された、山下春生さんの「ミュージック・シンセサイザーの回路から製作,徹底ガイド」からである。

ちなみに冨田勲さんのアルバム「惑星」の発売が1977年1月だった。

ヤマシタ1

全15回にわたる連載の第1回が電子楽器の予備知識から始まるという、腰の座った企画だった。

全体の構成は本格的なモジュール型シンセサイザー。
2VCO、2VCF、2VCA、3EG、3LFOに、VCフェーズシフターやスプリングリバーブなどのエフェクターまで装備する大型システム。
CVに1V/Oct、ゲートに10Vというローランド式を採用したこともあって、全体の印象はシステム700を思わせるものだった。

山下シンセ1
製作はまずVCOから始まった。
当時高校一年生だった僕も記事に衝撃を受けて、なけなしの小遣いでVCOの基板と電源ユニットを作った。

山下シンセVCO

そこまでは良かったのだが、連載第4回のキーボードで行き詰った。
デュアルボイスとシングルボイスの2種類のキーボードの製作記事だったが、肝心のキーボードの入手ができなかったのだ。
秋葉原に日常的にいける環境であれば、ジャンクやいわゆるバルクで製品に組み込まれるパーツとしてときおり出回ったキーボードを入手できたのだろうが、地方の一高校生にはそんなフットワークはなかった。

連載第5回ではキーボードの自作記事も掲載されたのだが、高校生には高度すぎる木工作業で完全に行き詰った。

山下シンセキーボード
山下シンセの記事は当時の全国の電子工作少年にとって衝撃的だった。
連載は1977年1月号から1978年3月号まで続いた。
イエローマジックオーケストラの最初のアルバムが発売されたのが1978年11月25日。
YMOのステージに燦然と輝くムーグシステムの姿は、モジュール型シンセサイザー自作への思いをかきたてた。

山下シンセの記事は2014年の今も自作シンセのバイブルとなっている。




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40年ぶりにオーサムSEM-1のことを思い返していたら、いてもたってもいられず国立国会図書館で記事を取り寄せてしまった。

「初歩のラジオ」1973年7月号の表紙。なんと誌面の1ページをそのまま表紙にしている。
こんなにワクワクした気持ちの伝わる表紙はめったにない。

197307表紙
入手できる唯一のカラー写真として、表紙のSEM-1を拡大してみると、ツマミやスイッチのレタリング(機能を示す文字)が一切ない。これは製作した本人しか扱えないだろう。
関西オーディオフェアの会場でむちゃくちゃにいじられて音が出なくなったそうだが、無理もない。しかしまあ、そんなことはさし引いても、やたらかっこいい!

オーサムSEM-1
その前月の6月号でトランジスタ2石の音源を18音、6枚の基板にして製作している。

単音の音源を鍵盤の数だけ並べる、いわば電子オルガンだが、堂々と「ミニ・モーグ」と言い切っている。
しかも記事によれば、SEM-1は第4回関西オーディオフェアに出品され、好評を博したらしい。

SEM1回路SEM1基板

1973年、ほとんどの読者、おそらく筆者の福田修さんでさえ、現物を直接眼にしたことはなかったであろうモーグシンセサイザーを、福田さんなりに再現しようとしたのだろう。

しかし当時中学生だった僕には、これがミニ・モーグなのかどうかは、実はどうでも良かった。
中学1年生の知識でも理解できる内容で、電子楽器を作ることができるということ。
そしてなんといってもその威容。
ツマミとネオンランプ!だらけのメインパネルに鍵盤という、震えるほどかっこいいその姿。
そう、発光ダイオードではない、100ボルトで駆動されるネオンランプが17個輝くのだ。

SEM1実体SEM1使用法

今、回路図をみれば、記事中で当時の福田さんも述懐しているとおり、1オクターブ半程度しかない鍵盤に音源を並べる必要があるのかとか、ひとつの音源に二つのチューニングつまみをつける必要があったのかとか、電源が安定化されていないどころか、意味不明の半波整流とか、cdsでトレモロはないだろうとか、そもそもシンセサイザーではないとか、いろいろあるが、それでも!

オーサムSEM-1は僕にとって、素晴らしい夢の塊だった。

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2013年に発売された、電子工作ガジェットlittleBitsが、コルグとコラボレーションした「リトルビッツ シンセ・キット」は、電子ブロックで遊んだ世代には懐かしいシステム。

リトルビッツ1

littleBitsのライブラリーは、磁石で接続できる単機能の小さな電子回路基板で構成されている。
箱の蓋を開けて数分で自分のオリジナル構成のシンセサイザーが作れる。

リトルビッツ2

リトルビッツ シンセ・キットで遊んでみた。


ポイントは以下のとおり。

1、VCOは2つの本格構成。
2、VCFはKORG MS-20後期型と同じという触れ込み。
3、4ステップシーケンサーと簡易キーボードがついている。
4、ディレイモジュールが付属していてリッチな音がでる。
5、付属のアンプ付きマイクロスピーカーの出来がいい。
6、音の安定度は必要十分。

残念な点は、
1、エンベロープジェネレーターがアタック、ディケイのみで、ADSRになっていない。
2、各モジュールのばら売りがなさそう。
3、MIDIやCV・GATEのインターフェースが、今のところ入手できない。

3、については
New Synth Modulesとして、2014年6月にニュースリリースが出て以来、いまだに発売されていない。

リトルビッツIO

New Synth Modules In collaboration with KORG

コルグの商品だけあって、V/oct だけでなくHz/v までフォローしている。
ゲートのコントロールが気になるところだが、USB,MIDIのインターフェースも同時に発売されるので、今のユーザーには問題ないだろう。

littleBits ブロックで組み立てる電子楽器 Synth Kit リトルビッツ シンセ・.../littleBits
¥価格不明
Amazon.co.jp
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そして2014年、まさかのウェーブシンセとの再会が。

場所は千代田区。東京のど真ん中にある駄菓子屋さんだ。
数年前に開業した2000年代の駄菓子屋さんだが、いわゆる昭和を売り物にしたレトロ風チェーン店ではなく、個人営業の本物の駄菓子屋さんだ。

スケープボーイ

見つけたときには、へーぇこんな店もあるんだと懐かしみながらいろいろな駄菓子を買っていたのだが、店の奥に視線を移したときに仰天した!

ウェーブ完成品

あのウェーブシンセサイザーの完成品が飾られていたのだ。

さっそく店主の方にお話を伺ってみたところ、やはり僕と同じように店主が高校生時代にキットを購入して製作したものだそう。
よく見るとパネルの左上にツマミが二つ追加されている。当時、秋葉原の販売店でいろいろ相談しながら製作や改造を行ったそうだ。
当時以来、電源を入れていないそうで今も動くのかどうかは不明とのこと。

ウェーブと店主

ごらんのようにしっかり駄菓子や模型飛行機を売っているお店なので、昼間はちゃんと飯田橋の子供たちの社交場になっている。

模型飛行機

店の前の車通りの少ない小道では、男の子が軽いプラボールでキャッチボールをしていたり、女の子が井戸端会議をしていたりする。
どうか周囲の住人の人たちや通行する大人たちには、硬いことを言わず大目に見てもらって、この夢のような空間を失くさないようにしてもらいたいな。

平日10時~19時
金曜10時~20時
定休日は土曜、日曜、祝祭日

駄菓子屋「ScapeBoy」
〒102-0072
東京都千代田区飯田橋2-5-2エマタナカビル1階裏
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1978年7月の「ラジオの製作」には夢のようなシンセサイザーキットが掲載されている。
大阪の会社「伸光」が扱った「Adonis」シリーズだ。

シンコー全体

最初からケースを含む完全キットで、そのケースの完成度が素晴らしい。
完成品をそのまま商品として売り出しても良いのでは?と思える出来栄え。
キーボードも別売りながらちゃんと用意されていて、本体ケースとの組み合わせで3つのグレードのシンセサイザーを自作できるようになっている。
今だったら絶対購入したと思うのだが、高校生だった当時の僕には高嶺の花でした。

シンコー上

さらに「ラジオの製作」1978年11月号には、秋葉原の九十九電機の広告に「パックスミュージックシンセサイザー」という、キットなのか完成品なのか良くわからない商品が紹介されている。
九十九電機の店頭などでデモしていたのだろうか? 
シンコーのキットと合わせて今でも買いたい、触ってみたいと思わせる魅力的な商品だ。

追記
その後、コメント欄にお寄せいただいた情報などを元に、パックスについてネットで調べてみた情報。

パックスとはPAX ELECTRONICAのこと。広告のモジュールはLOG CARDシリーズといい、キットではなく完成品として販売されたらしい。
PAX ELECTRONICAは日本のガレージファクトリーで西新宿にあった。
その商品のPax SynthesizerにはCVコントロールが  Linear(直線) か Log (対数)かをスイッチ切り替えられる機能があったらしい。
かつてはイシバシ楽器などに展示されていたことがある。

パックス

ラ製197811

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