固ゆで卵で行こう!

ハードボイルド・冒険小説をメインにした読書の日々。


時に映画やRockな日々。またDragonsを応援する日々。そして珈琲とスイーツな日々。


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五つ星をつけてよ 五つ星をつけてよ
奥田 亜希子

新潮社 2016-10-21
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ネットやSNSなどを小道具にした連作短編集。


著者の長編のような「痛々しさ」は薄めかも知れないけれど、どれも胸の奥が苦しくなるような現実を、著者らしい距離感でもって描かれいます。


それぞれ作品によって救いようのない読後感に包まれるものもあれば、どこか希望を感じ取れそうなものだったりとバラエティに富んでいるのですが、やはり誰もが何かしら抱える闇や痛みを直視する時は、目を背けたくなります。


そんな時に誰かを卑下して自分を守ろうとしたりして、気付かぬうちに、より自分自身を貶めている事になっている事も。


けれども、5つ星じゃなくてもいいから、誰かに認めてもらえる事ができれば世界は一変するのかも知れません。


そして、「誰か」や「何か」と繋がるネットやSNSはツールとしては便利だけれど、その向こうにある現実を意識できてこそ自分自身を見つめる事ができるのでしょう。



さて、奥田さんの作品は二作続けて短編集だったので、今度はまた長編が読んでみたいところです。

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炎路を行く者: 守り人作品集 (新潮文庫)炎路を行く者: 守り人作品集 (新潮文庫)
上橋 菜穂子

新潮社 2016-12-23
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守り人シリーズの外伝。


表題作の「炎路を行く者」は、どうして〈鷹〉になったかが描かれるヒュウゴの少年時代の物語。


祖国であるヨゴ皇国がタルシュ帝国の侵略を受けて親や妹、そして自身の矜持さえ失うような絶望を経験する中で、自分自身の核となるものを再発見する様子が、ヒュウゴを助けてくれた人々との市井の中での暮らしで感じる暖かさと共にもどかしさが描かれており、自身の中での答えに辿り着く姿はヒュウゴと共に熱いものを感じました。


また、「十五の我には」では、ジグロと共に歩んだバルサの少女時代の、若さゆえの焦燥感と、それを経験したからこその想いが詰まっており、そのように感じ取れるような年の重ね方をしたいと思いましたね。



それにしてもちょうどドラマの第二期が始まる前に文庫になって読めて良かったです。

ヒュウゴの事もちょっと忘れかけてたので、ドラマでの活躍も楽しみになりました(笑)。

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暗殺者の反撃〔上〕 (ハヤカワ文庫 NV) 暗殺者の反撃〔上〕 (ハヤカワ文庫 NV)
マーク・グリーニー 伏見 威蕃

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暗殺者の反撃〔下〕 (ハヤカワ文庫 NV) 暗殺者の反撃〔下〕 (ハヤカワ文庫 NV)
マーク・グリーニー 伏見 威蕃

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グレイマン(人目につかない男)と呼ばれる暗殺者である元CIA特殊活動部員のコート・ジェントリーは、突然解雇され理由も分からぬまま命を狙われ始める。

以来、幾度となく刺客との死闘を繰り広げてきたが、ついに故郷であるアメリカ本土へ上陸し反撃に転じる。

果たしてコート・ジェントリーが命を狙われなければならない真の理由とは?!




理由も分からず古巣であるCIAから、見つけ次第射殺指令のターゲットとされたコート・ジェントリー。

ついにアメリカに帰還し、汚名を晴らすために反撃に出ます。


とにかく孤軍奮闘する中で、果たして真実を知ると思われるカーマイケルの元に辿り着いて、全ての真相を知る事が出来るのか?!

息もつかせぬ展開で、これまでこのシリーズに夢中になってきた読者を更に惹き込んでいきます。


そして、グレイマン(人目につかない男)と呼ばれる技術を駆使し、ついに真相に辿り着くジェントリー。

アクションに次ぐアクションと、スパイ小説らしい欺瞞と策謀が描かれ、冒険小説としてこれ以上はないというぐらいの満足感が得られる結末でした。



ところでシリーズとしてはこれで完結かと思いきや、グレイマンとしての物語はまだ続きそうな終わり方。

これまでは追われる者の物語であったのが、そうでなくなった時にどのように描かれていくのか今後も楽しみですね。

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終わりなき道 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) 終わりなき道 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
ジョン ハート 東野 さやか

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少女監禁犯を拷問の上に射殺したとして刑事のエリザベスは、世間からも同僚からも激しい批判にさらされ、州警察の調査を受ける事になる。

同じ頃、かつてある女性を殺した罪を認め服役していたエリザベスの元同僚の警官が刑務所から釈放される。

エリザベスは尊敬する彼の潔白を今では信じているが、その彼が犯したとされる殺人事件と同じ手口の新たな殺人事件が発生し・・・。




ミステリとしては読み進むうちに事件の大よその真相は分かってしまいます。


特にエリザベスが何故真実を語ろうとしないのかといった点は割と早い段階で明かされます。

釈放されたエリザベスが慕う元刑事が何故罪を認めたのかといった点も予想通りですし、真犯人についても途中で予想がついてしまいます。


けれども、痛みを抱えるエリザベスを中心として一つ一つのポイントで丹念に描かれているために、それぞれの登場人物が抱くことになる想いがじんわりと、それでいて強く迫ってきて読ませます。


主人公が冤罪により収監されていた元刑事に抱く感情の強さなどは、それを読者に訴えかけるような描写はちょっと弱く感じてしまい、どうしても感情移入しきれるものではなかったのは残念なところ。


しかしながらやはりジョン・ハート。


誰もが誰かを守ろうとして描く愛をじっくり描く本作も、やはり家族の物語。


堪能させていただきました。

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あきない世傳金と銀 2(早瀬篇) (ハルキ文庫 た 19-16 時代小説文庫) あきない世傳金と銀 2(早瀬篇) (ハルキ文庫 た 19-16 時代小説文庫)
高田 郁

角川春樹事務所 2016-08-09
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〈あきない世傳 金と銀〉シリーズ二作目。


幸には思いもかけない運命が待っていたわけで、商いの世界に身を投じる事になりました。


しかし徳兵衛の阿呆ぼんぶりは健在。


しかしそんな中で、徳兵衛の弟の惣次の傍で商いの様子を見る事が出来た幸は、惣次の商いに対する真摯な態度を目の当たりにし、更に商いに対しての思いを強くし、逆に惣次も幸の商いの才に気付く事になります。


それにしても、もうほんとに、五十鈴屋四代目の阿保ぼんにはイライラさせられましたねぇ。


それでもその阿呆ぼんを、幸が徐々に更生させていく様子が描かれていくのかと思いきや・・・最後の最後まで阿呆ぼんは阿呆ぼんのままでした。


そんな阿呆ぼんから、ちょっと都合良すぎるような展開で解放された幸ですが・・・


今度は、


え?


え?!


という、またもや地獄のようなヒキで続きが気になります。


知恵をつけたいと願う幸に、縁と月日は果たして・・・。

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