固ゆで卵で行こう!

ハードボイルド・冒険小説をメインにした読書の日々。


時に映画やRockな日々。またDragonsを応援する日々。そして珈琲とスイーツな日々。

著者:ジェイムズ・カルロス・ブレイク  訳:加賀山 卓朗
『無頼の掟』 (文春文庫)


あらすじ及び感想はこちら

              ↓

http://ameblo.jp/rasimaru/entry-10008615947.html#cbox



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著者:ボブ・ラングレー  訳:海津 正彦
『北壁の死闘』 (創元推理文庫)

アイガー北壁で氷漬けになったナチ軍人の遺体が発見された。

BBC局員がその謎に興味を抱き調べると、そこには第二次大戦末期にナチ・ドイツによる原子爆弾の開発を巡った作戦が、魔の北壁で繰り広げられていた事が分かった・・・。





山岳冒険小説の傑作。

アイガー北壁を舞台に、歴史の裏に隠された作戦、初登攀への憧れや野心、魔の北壁で繰り広げられる死と隣合わせの登攀が、その緊張感や怖ろしさまでが伝わってくるかのように描かれている。


追い詰められつつあるナチ・ドイツが、戦争に勝つ為に原子爆弾の製造技術を得るためにクライマーとして優秀である者たちを集めて打たれた奇策。

そのクライマーの中の一人に選ばれたシュペングラーが、作戦の過程で出会うその他のクライマーたち。

はじめは敵対心を抱いていた者も、魔の北壁の前ではただのクライマーでしかなくなる。

圧倒的な自然の驚異を前にして、クライマーたちはひたす頂上を目指して、そして生きるためにいつしか全てを超えて結び合う。

そう、北壁で行われた死闘とは、単なる戦争ではなく、自分自身と自然とのまさに死闘。


大自然の前では人間なんてちっぽけな存在。

そこを生き延びた者たちが得るものは果たして・・・。




ラストはそうなるだろうと思っていた通りだったが、全てが語られず読者に想像を委ねる辺りが読後の余韻を長く浸らせてくれるあたりもにくいところです。


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著:スティーヴン ハンター 訳:佐藤 和彦
『極大射程〈上巻〉』
『極大射程〈下巻〉』 (新潮文庫)

凄腕のスナイパーでベトナム帰りの元海兵隊員であるボブ・リー・スワガーは、戦争で負った心の傷を抱えながら孤独な暮らしを営んでいた。

そんなボブの元に新開発の弾薬のテストの為に力を貸して欲しいという依頼が舞い込む。

興味をかきたてられたボブは依頼を受ける事にするが、それはボブを新たな依頼と陰謀に巻き込むきっかけにすぎなかった。





映画化され、それを先日観てきたのをきっかけに(映画の感想はこちら )久々に再読した“ボブ・リー・スワガー”シリーズの一作目であり、ボブの父親の物語も含めた“スワガー・サーガ”の一作目ともなる本書は、「このミス」2000年版の海外編でも一位に輝いた傑作サスペンス&アクションの冒険小説。

久々に読み返したけど、やはり面白い。


まずは冒頭から心をわしづかみにされる。

見事な角をもった雄鹿をライフルで狙うボブ。

引き金を引き絞り倒れる雄鹿に対するボブの行動。

もうこの部分だけでボブという男に対して一気に感情移入してしまう。


ベトナムの英雄と称えられる働きをしながら、友を亡くした傷を癒す事が出来ずに孤独に生きるボブだが、その生き方は自分の信念に基づき力強い様は、全編を通じで感じ取れる。


また、ボブと行動を共にする事になるFBI捜査官のニック・メンフィスもいい味を出している。

ボブとニック、二人が別方向から敵と真相を見つけ出そうと、それぞれの視点から描かれるのも全体のバランスを良くしているのでは。


銃に対するボブの愛情と目標を捕捉して引き金を絞るまでの心理状態。

罠に嵌められたボブが国家的機関を相手どり相手の裏をかくように行動する様子や、壮絶な“戦争”でのボブの鬼神的な闘い。

そして最後に仕掛けられた逆転劇。

とにかく読み出したら止まらない、ノンストップサスペンス&アクション劇に徹夜必至だ。


なお、銃器に対する薀蓄というか説明部分が多いので、そういったものが好きな人にもお勧めですね。

自分はその辺の知識には疎いのですが、同じように銃に対してそれほど興味が無い方でもそういった描写を斜め読みにしてもじゅうぶん楽しめるのでご安心を(笑)。




ちなみに自分の中ではこの作品がシリーズ一番だとは思っておらず、シリーズ三作目というか番外編のような『ダーティホワイトボーイズ』が個人的に一番好きだったりします。

せっかくの機会なので、このままリーズを通して再読していこっかなぁ。



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著者:マイクル・Z・リューイン 訳:石田 善彦
『A型の女』 (ハヤカワ文庫)

インディアナポリスの私立探偵アルバート・サムスンの閑散とするオフィスを訪れた依頼人である少女。

彼女は大富豪クリスタル家の一人娘であるエロイーズ・クリスタル。

エロイーズは血液型から自分が実の子供ではない事を知り、生物学上の父親を探して欲しいという。





“私立探偵アルバート・サムスン”シリーズの記念すべき第一作目。

先日13年ぶりにシリーズ最新作が刊行されたのをきっかけに久々に何度目かの再読。


シリーズ一作目という事もあり、全体のバランスは少々悪く感じる部分はある。

少々都合がよく感じる展開や、登場人物が雑多な感じで入り乱れたり、父親探しから発展する事件も焦点がブレてるような印象もあり、もう少しスマートに作り上げる事が出来たかも知れないと感じる。


けれど、なんていうのか作品全体に感じる雰囲気がいいのだ。


ハードボイルドとしては割合正統派。

レイモンド・チャンドラーの流れを汲んでるものだといえるだろう。

けれど、主人公アルバート・サムスンのその人柄が何よりも特徴となって、チャンドラーの流れを汲みながらもオリジナルな世界を作り上げていってるのが印象的。


銃を持つ事が嫌いで、争い事や面倒な事は避けたいけれど、自分の信ずる生き方に正直に向き合う。

軽く皮肉めいたユーモアな部分と自分に正直な部分、それらのバランスがアルバート・サムスンが持つやさしさを一層際立てている。


そう、本書が文庫化された際の帯には「はがねの優しさ。」と書かれており、自分もその一文に惹かれて読み始めた訳だけど、その通りアルバートが持つやさしさがシリーズ一作目からじゅうぶんに感じられる。

読了後、そのやさしい、しみじみとした余韻を感じる幸せが、本書をはじめこのシリーズを自分に何度も読み返させる一番の要因なんだろうと、こうして再読してみて改めて思った。



※注

ところで本書をこのブログの“しゃお的「読まずに死ねるか!(海外編)」のカテゴリに入れる事にしたが、シリーズの中で一番の作品という訳ではない。

けれど、やはりシリーズものとしては一作目が肝心でもあるし、またシリーズの中でも好きな作品なので入れる事にしました。



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著者:ジョン・クリード
『シリウス・ファイル』 (新潮文庫)

英国首相直属のの秘密諜報機関MRUに属するジャック・ヴァレンタインは、上司のサマヴィルから1970年代初頭に北アイルランドにパラシュート降下した工作員の死体を探し、その所持品を持ち帰れという任務を受ける。

目的も明かされない任務の裏に何かきな臭いものを感じたジャックは、裏切り者の濡れ衣を着せられ仲間から追われているIRAの闘志で旧友のリーアム・メロウズと共に自前の改造漁船でアイルランドに向かうのだが、何者かに銃撃を受ける。





先日読了した『シャドウ・ゲーム』の前作にあたる“ジャック・ヴァレンタイン”シリーズの一作目。

アイルランドに関する物語でもある事からも、ジャック・ヒギンズの作品に似た雰囲気を感じる。


スパイというものに憧れを抱いて入った世界に、自分自身の甘さから幻滅し、現在はシニカルでいながらどこかロマンチストである部分を捨てきれずにいる中年・・・それが主人公のジャック。


物語はジャックとリーアムの妹であるディアドラとの恋愛模様も絡めながら、時折過去へのフラッシュバックを交えつつ進む。

正直ストーリーの肝であるべきである筈の“謎”に関してはピンとこないところがある。

しかし、正統派と言える冒険小説を堪能できるのが本作だ。


途中、過去の回想シーンがあるところなんかは、少々もどかしささえ感じを抱くかも知れないが、後半の海上での敵との戦い、嵐との戦い、そして地上で行われた最後の闘いの場面は見事!
主人公が敵との戦いで、一度はチャンスを与える場面も面白い。


世間ではいまひとつ評価が高くなかったようだが、男同士の友情、アクション、そしてその味わいある文章とから醸し出される雰囲気に浸りたい一作だ。

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