固ゆで卵で行こう!

ハードボイルド・冒険小説をメインにした読書の日々。


時に映画やRockな日々。またDragonsを応援する日々。そして珈琲とスイーツな日々。


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ミルク殺人と憂鬱な夏──中年警部クルフティンガー (ハヤカワ・ミステリ文庫) ミルク殺人と憂鬱な夏──中年警部クルフティンガー (ハヤカワ・ミステリ文庫)
フォルカー・クルプフル・ミハイル・コブル 岡本 朋子

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ドイツのケンプテン地方刑事局の警部であるクルフティガーは、自身が住む片田舎の小さな町で起きた殺人事件の捜査に乗り出す。

被害者は地元の乳製品メーカーに勤める“食品デザイナー”

クルフティガーは、容疑者や動機が見付からない中で、もともとは都会の大企業の“食品デザイナー”だった被害者が何故このような田舎で勤めているのか、そしてどんな製品を開発しようとしていたのかを調べることに。





ドイツの地方警察の中年警部クルフティガーはを主人公としたシリーズ1作目。


クルフティガーは死体が苦手で匂いを嗅ぐだけで吐き気をもよおしたり、おっちょこちょいな部分を部下たちに陰でからかわれていたりする、一見頼りない刑事。


しかしながら、家では好きなチーズも食べれなかったり、妻が食事に招待した夫妻の前で出来もしないのに上品にふるまおうとしたりと、恐妻家で妻には頭に上がらないけれど、なんだかんだで愛し愛されてる様子。


そして使えるのか使えないのかよく分からない部下たちや、主人公が車の中で張り込みをする際に準備万端にしたつもりがそうでもなかった上に、やる事なす事裏目に出るようなドジぶりなどに、思わずクスリと笑わされました。


肝心の殺人事件も気がつけば真相に辿り着いてしまうといった感じながら、時折見せる警部としての資質もあって楽しませてくれました。


主人公以外にはあまり共感できそうなキャラクターはいなかったですが(笑)、ドラマ化されているとの事で映像で見てみたいですね~。

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魔界都市ブルース 〈新宿〉怪造記 (ノンノベル) 魔界都市ブルース 〈新宿〉怪造記 (ノンノベル)
菊地秀行

祥伝社 2016-09-13
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今回、せつらの相手となるのは〈新宿〉を改造し支配せんとする区外の大企業。


しかし所詮は区外の企業。


なので魔界都市の相手になるはずもありません。


しかしながら、それでもせつらが苦戦したり、メフィストも裏をかかれたりするような場面が読んでて微妙な印象を受けてしまいました。


「私」が登場し、ぞくぞくさせてくれるような部分もありますが、せつらが“新宿”そのものであるという美しくも恐ろしい様子が見たかったところですね。




ところで今回のポイントは、まさかの区長と外谷さんが?!


・・・って、ところでしょうか(笑)。

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マシュマロ・ナイン マシュマロ・ナイン
横関 大

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ドーピング疑惑で球界を追われたプロ野球選手だった小尾は家族とも別れ私立高校の臨時体育教員として働いていたが、校長から野球部の監督就任を要請される。

しかしそれは不祥事を起こして無期限の活動停止になった相撲部の部員を集めて作られる野球部だった。



相撲部員が野球部に?!


そして甲子園を目指す?!


いやはや、あり得ない設定ながらも読んでて楽しいスポーツ小説でした(笑)。


しかし終盤にはミステリ要素もあり、更にはマシュマロ・ナインで活躍した部員のその後も分かるエピローグまで、最後の最後まで読者を楽しませてくれるエンターテイメントぶり。


ドーピング疑惑で球界を追われた小尾を野球部監督に据えた校長の思惑がいまひとつ分かりにくかったのと、小尾の娘で野球部のマネージャーとなって、影の監督とも言える茜の活躍ももうちょっと見たかったところ。


けれどもコミカルな場面が多いながらも、ピンチに四股を踏む場面など思わず熱くなる場面もあり、更に爽快感も得れて楽しい物語でした。

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松本城、起つ 松本城、起つ
六冬和生

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女子高校生の千曲の家庭教師をしている信州大学経済学部に通う巾上は、千曲に連れられて初めて松本城を訪れる。

そこでいつまでも模試の結果を見せようとしない千曲に巾上が腹を立てていたその時、松本城が大きく揺らぎ巾上は意識を失ったと思ったら、自分は鈴木伊織という藩士として1686年の松本藩で目覚めた事を知る。

そしてその年、松本藩では貞享騒動という百姓一揆が発生、多数の死者を出しており、巾上は命懸けで年貢減免に挑もうとしている多田加助ら農民と出会い・・・。





一風変わったタイムリープもの。


何度も何度も繰り返し、松本城を傾けたという一向一揆の魂の叫び声を救うために、巾上の意識は跳ぶ事になりますが、誰かを助けるためというよりは、もともとは自身が元の世界に戻る為であったという点は何より共感が持てました。


しかしながら、繰り返し繰り返し経験するものは絶望。


そしてその絶望は、巾上の意識をそれ以上のものへと望む熱となります。


時代のマーカーとなった者の絶望を希望と変えるものは、果たして本当に心の底から願った想いがあるからでしょうか。


何故か跳んだ先で二十六夜神と崇められる千曲をはじめ、巾上が江戸時代に出会う人々との交わり方がもう少し深く描かれていると、より物語に没頭する事が出来たんじゃないかなと、その点がちょっと残念なところ。


けれども、新たなタイムトラベルものの一つの形が描かれていて楽しかったですね。

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窓の向こうのガーシュウィン (集英社文庫) 窓の向こうのガーシュウィン (集英社文庫)
宮下 奈都

集英社 2015-05-20
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周囲に馴染めず、他人と交わらずひっそりと19年間生きてきた佐古は、ヘルパーとして訪れた先の家で、思い出の品に額をつける“額装家”の男性と出会い、「しあわせな景色を切り取る」という彼の言葉に惹かれて、額装の仕事を手伝うようになる。





未熟児で産まれ、保育器に入れてもらえず、両親の愛情にも恵まれずに育った佐古。


他人の言葉には雑音が入り、見えるもの、感じるものも他人と違う事を受け入れる事によって、自分自身を閉じ込めて生きています。


そんな佐古がヘルパーとして訪問する先で、先生と呼ばれる人や額装を作るあの人と出会います。


額窓の仕事を手伝う事になった佐古は、額装の向こうから見えるもの聞こえるものが感情の先を揺り動かし、自分自身の中にある欠片は小さく人とは違って見えても、それは嘘ではないと自分自身を認める事ができる様子が優しく描かれています。


特に「夏はきぬ」を皆で歌う様子はとても鮮やかで、そして切なくも優しい場面として印象的でした。




ところで個人的には、先日初めて宮下奈都の作品を読んだ『太陽のパスタ、豆のスープ』(過去記事はこちら )よりもこちらの方が好み。


これをきっかけに他の宮下氏の作品を読んでいきたいですね。

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