『戦始末』 矢野隆 | 固ゆで卵で行こう!

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戦始末戦始末
矢野 隆

講談社 2017-01-25
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負け戦で殿軍をつとめる事になった武将たちの姿を描く短編集です。

 

時間軸に沿って秀吉を軸に描かれるのは、死と向き合う時のそれぞれの心情。

 

生きて先を見据えようとする者もいれば、死そのものを望むかのような者。

 

その姿はやはり死というよりはどう生きてきたかといった、戦国武将としての生き様を見せてくれているようです。

 

秀吉のコミカルな姿を見せる「禿鼠の股座」から、熱すぎる戦いを見せる高橋紹運の「孤軍」、それに関ヶ原での島津義弘の家康の陣中突破を描く「丸に十文字」など、どれも読み応えありました。