『私にも夢がある!』一兵卒の呟き

『小沢一郎を地方から支援する』告知用blogです


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 安倍改造内閣が発足した。国民の支持を急速に失いつつある今、新人事によって再浮上を目論むも、政権の骨格が変わったとは思えない。この不安定な状況は、政界再編に向かうのか。野党共闘の要であり、稀有な政局勘を持つ自由党共同代表・小沢一郎氏に、倉重篤郎が迫る。

    権力の私物化を国民は見限った

     安倍晋三政権の退潮と政局の流動化に伴い、やはりこの人物に話を聞きたくなった。小沢一郎氏である。

     冷戦崩壊後20年余にわたる国内政局のキーパーソン。今は国会議員6人の自由党共同代表に身をやつしてはいるが、野党再編のカギを握る存在として、なおプレーヤーの色気を失わない。政局全体を鳥瞰(ちょうかん)する眼力、表現力は、この人ならではのものがある。安倍改造政権から、国際情勢まで語りに語ったものを2回に分けて報告する。

     小沢氏にお目にかかるのは、今年2月19日号で志位和夫日本共産党委員長と対談形式でのインタビューをお願いして以来である。

     あの時はまだ安倍1強であった。トランプ政権の誕生に代表される欧米における自国中心主義の潮流を中心に論じてもらった。「『トランプ追従』の安倍首相は退陣せよ」というのがお二方の結論であった。あれから半年経過、安倍政権の失速に、75歳の権力興亡ウオッチャーは何を見たのか。

    「暑いね。政局もまた熱くなってきた」

     不思議です。あの時の安倍1強が今大きく揺らいでいる。世の中というのはこんなに急に変わるものか?

    「いいことばかり続かない、世の中は。悪いことばかりも続かんし」

     安倍1強とはいうが、昔は民主党も1強だった、というのがあなたの主張だった。権力とは移ろいゆくものなのか。一種の無常観? 平家物語ではないが。

    「たけきものもついには滅びぬ、か。ひとえに風の前の塵(ちり)に同じ、だ」

     この政権、どこからそうなってしまったのか?

    「前半が幸運だった。ついていた。親父(おやじ)さん(安倍晋太郎元外相)の分まで。親父さんはかわいそうなことをした(中曽根康弘首相後の有力後継候補の一人。その一歩手前まで行きながら膵臓(すいぞう)がんで死去)。その分、本人に(運が)回ってきた。その意識がなさすぎた。子供におもちゃを預けたみたいになってしまった」

    正体見たり、枯れ尾花という話だ

     最初は経済政策が当たった。それも運が良かった?

    「円安で株が上がって、良さそうな雰囲気になった。アベノミクスという言葉が何とはなしに受けたが、これもまた正体見たり、枯れ尾花の話だ」

     枯れ尾花? いい得て妙だ。アベノミクスもこれからが大変だ。2年で2%の物価上昇という看板目標が5年たっても実現しない。メドも立たない。異次元金融緩和の負の側面が一気に噴き出してくる懸念もある。

    「どうしようもない。安倍さんの責任もだが、黒田(東彦日銀総裁)氏の責任は大きい。日銀総裁だもの。首相の言う通りやっていたら、金融の元締にならない」

     日銀の出口問題が顕在化しつつある。日銀の保有国債を含む総資産が500兆円を超え、GDP(国内総生産)に近付きつつあり、この出口(国債売却時期)をどうするか、そろそろシミュレーションすべき時期になっている。

    「日本の場合は国の総資産が大きいから、まだ大丈夫だと言う人もいるが、ずっと大丈夫だと言う人はいない。どこまで大丈夫かは誰も保証できない。ある日突然だ。ああいうものは」

     いざとなった時、日本経済はどうなる?

    「やはりハイパーインフレだろう。これだけお札を刷ってしまったのだから。庶民には回らないだけで、金融機関にはジャブジャブとカネがあるんだから」

    「その前兆として、今静かにだが、バブル現象が起きている。銀行も貸すところがないから、お金が土地、株に行ってしまう。1980年代のバブル期と一緒だ。あの失敗があったから、今回は慎重に、慎重にやっているようだけど、それでも、銀座の土地があの時以上の値になっている」

     バブル崩壊のマグマもたまっている?

    「そう思う。大変な金額がだぶついている」

     マグマ決壊が何をもたらすか。インフレか、国債暴落・金利急騰か?

    「どっちにしても、いい結果にはならないだろうし、そのツケは皆国民が払うことになる。そのことを国民は、もうちょっと早く気が付かなければならなかったんだが……」

     枯れ尾花の正体が見えなかった。

    「(安倍氏も)なかなか口がうまいからね。その時々でベラベラいろんなことをしゃべる」

     だが、今はあまりしゃべっても信用されなくなってきた。

    「そうそう。加計(かけ)学園問題でも(答弁が)混乱してました、訂正します、といい加減なことをしゃべっている」

     今回の政権の失速は、森友、加計問題が大きい?

    「大きい。あれが安倍さんの体質をシンボリックに表すものになってしまった」

    「お友達」優遇?

    「権力の私物化だ。森友、加計以外にもっとあると思うが……」

     加計問題のほうが深刻だ。

    「(学園理事長の加計孝太郎氏と)しょっちゅうゴルフしたりしている。あれは下手したら収賄だ」

     元東京地検特捜部副部長の若狭勝衆院議員に聞くと、職務権限、便宜供与、金品授受という3構成要素からすると、事件化の可能性はゼロではない、という見解だった(本誌7月30日号)。

    「別に授受はカネである必要はない。『金品』だから品でもいい。僕の見立てでも、収賄は成り立つ。甘利(明・元経済財政担当特命相=あっせん利得処罰法違反で刑事告発されたが、不起訴処分)氏は、あっせん収賄だが、加計はあっせんどころか意図的に国家制度をいじってこっちに(新設獣医学部を認可できるように)持ってきているんだからひどいものだ」

    「(安倍氏も)まだ、政権の座にいるからいいが、転げ落ちるような状況になると、(東京地検特捜部に)やられるかもしれない。とにかく検察というのは政治的だから」

     あなたも陸山会事件というのがあった(2009年、政治資金規正法違反で秘書3人が起訴、小沢氏本人は不起訴処分)。

    「政治的な国策捜査だった。検察も政治的な意図で動くから安倍政権が強固だとやらないだろうが……」

     だが、段々と強固ではなくなりつつある。

    「そこをどう判断するかだろう」

    内閣改造から見えるのは「自分の保身」

     下村(博文・元文科相)氏の200万円パーティー券問題は? 閣僚在任中のカネの授受、職務権限もある。

    「それはストレートだ」

     そこから事件化すると、政権は立ち行かない。

    「今でもダメなんだから、そこに手がついたら即アウトだ」

     政権からすれば、前川(喜平・前文科事務次官)氏の告発が痛かった。

    「あまりにも行政が歪(ゆが)められたという心情だろう。いくらなんでもひどすぎる、やりすぎだよ、というものがあったんだろう」

     前川氏が文科官僚として如何(いかが)かと思われるようなところに出入りしていた、という出会い系バー報道(17年5月22日付『読売新聞』)もあった。前川氏からすると、官邸と読売が組んだ情報操作に見えた。

    「官邸とメディアがつるんでやった、としか思えない。双方の見識を疑うね」

     安倍氏は先の閉会中審査で、これら加計問題に対し説明責任を果たせたか?

    「かえっておかしくなった。加計の(獣医学部申請を初めて知った、という)日付の話が問題だ。勘違いしていました、今年1月20日が正解です、というが、あれだけ長くお付き合いして、それが初めてといっても誰が信用するのか」

     ますます?

    「墓穴を掘った。それが尾を引く。だから、僕は安倍さんは解散、総選挙は打てない。政権も長くない、という気がする」

     解散権を行使できない政権は弱体化する。特に党内の抑えがきかなくなる?

    「ようやく自民党内にもブツブツ言う人が出てきた。ただ、それでもまだ少数だ。ちょっとだらしない」

     そこで、3日の内閣党人事だ。政権としては局面転換の好機にする狙いだったが、枝ぶりをどう見る?

    「全体から見えるのは自分の保身だ。若干批判的な人たちを引き入れて何とかして人気浮揚を図ろうというだけの話」

     注目する顔ぶれは?

    「僕は野田聖子君は受けないんじゃないかと思っていたが、受けちゃったね。もったいない。野にいて自らの主張を貫いていたほうが良かったかもしれない。谷垣(禎一・前自民党幹事長)君の時も石破(茂・元地方創生担当相)君の時もそう思ったけどね」

     野田さんはポストに注文をつけたようだが。

    「頑(かたく)なに断るのは変だという思いもあるのかもしれないが、考え方がかなり異なっているのに入るのはね。安倍さんとしては、そういう人を取り込み、何とかイメチェンしたい、ということなんでしょう」

     河野太郎外相は?

    「親父さんの洋平さんとは先日京都の(穀田恵二共産党国対委員長の在任20年祝いの)会合で会ったけど、挨拶(あいさつ)を聞くと安倍路線とは水と油。だけど、息子さんは違う(親安倍な)のか。対トランプ、日中と外交は今、大変だ。引き受けたはいいが、下手すると彼自身の評価が問われる」

    もうスパッと辞めたほうがいい

     加計問題の後処理を担う林芳正文科相は?

    「安倍さんの言う通りやるんだろうが、安倍さん自身がぐらついているところをどうするか。加計問題は安倍さんの問題だから」

     ぐらつきといえば、改憲についても、改造後の記者会見で「日程ありきではない」と軌道修正した。

    「彼のおかしなところはまさにそこだ。自分の信念がない。ちょっと人気に差し障りがあると思うとすぐ変えてしまう。同じ憲法の中で何から手をつけるかでも、96条(改正条項)を言ってみたり、ころころ変えてきたが、今回はあれだけ明言していた改憲スタンスそのものも変えてしまった」

     トータルとして政権の骨格はいじらなかった。

    「だから何も変わらない」

     そこを変えたら多少イメージが変わった?

    「多少ね。だけど、根本は変わらない。安倍さん自身の問題だから。別に麻生(太郎)さんや菅(義偉)さんが前面に出た結果、国民の信頼を失ったわけではない。安倍さん自身が信頼を失っている。周りをいくら変えようと安倍さんが上にいる限りダメだ、という局面に来ているのではないか」

     この局面であなたならどう助言する?

    「これはもうスパッと辞めたほうがいい。失礼致しました、と。あまりにも私物化がひどすぎるもの。朴(パク)(槿恵(クネ))大統領(の16年10月末に発覚した友人崔順実(チェ・スンシル)氏の国政介入事件→結果的に朴氏は大統領弾劾制度で罷免、訴追)以上だ」

    「韓国人に比べて日本人はおとなしい。だから、あのようなデモや街頭抗議活動で政権を倒すようなことはしない。表立ったお上批判はしない、という国民性だ。だけど、秘密投票、つまり、選挙という形では意思表示をする。それが都議選の結果だ。仙台(市長選=7月23日投開票、野党共闘系候補が勝利)もそうだ」

     となると、安倍3選は?

    「ない。というよりも、僕は年内ももたないのではないか、そういう気がする。だって(07年9月10日)所信表明演説して2日後に辞めた(辞任表明した)人だ」

     10年前の第1次安倍政権の時の話だ。あの時は潰瘍性大腸炎で苦しんでおられた。第2次政権では薬がよく効き、それはなくなった。

    「(自由党の)森(裕子参院議員)君の質問に対する安倍さんの答弁ぶりをテレビで見ていたが、相当きつそうな表情だった。そういう印象だ」

     3選はあり得ない、という最大の根拠は?

    「繰り返すが、権力の私物化が表に出てしまい、それに気付いた国民の支持はもう戻ってこない、と見たほうがいい。どこかのメディアが支持率が20%台になった政権がどのくらいの期間で退陣に追い込まれるか、一覧表を作っていた。一番短かったのは、安倍さんの第1次政権で1カ月。最長でも9カ月だった。だいたいそういう感じだ」

     今回は国政選挙が1年半も先(衆院議員の任期満了が18年12月)だから、局面転換する猶予期間がある。

    「いやいや。今年10月(22日の衆院青森4区、愛媛3区補選)に負けたらおしまいだ。もちろん、安倍さんが辞めたからといっても自民党政権が続くわけだが、次の人は誰がなっても自民党政権は浮揚できない」

     それはなぜ?

    「日本人の心の中で、安倍政権、自民党政治に対する批判や不満がマグマのようにたまっている。要するにアベノミクスというのは何だったのか。儲(もう)ける人は儲けたが、一般国民には一体何がしたたり落ちてきたのか。それから、年金医療も福祉も負担は増えるが給付は減っていく。しかも、先が見えないし、それをどう抜本改革するかという論争もない。だから、正体見たり、だ。多分、国民が初めてそう思ってきた。だからこれだけ鋭角的に支持率が下がっている」

     顔が代わっても支持率は復元しない?

    「しない。だって、それを黙って支えてきた。何も言わずに後をついてきた。その責任がある。自民党自体の信頼が失墜している」

     安倍改憲戦略はどうなるか? 20年までに9条3項に自衛隊を付加するという。

    「できないね。だって、僕は今年中に総辞職になると思っているから」

     改憲どころではない?

    「次の人が改憲と言うかどうか。言いっこない」

    「ポスト安倍」でも反転上昇はない

     その次の人、「ポスト安倍」をどう見る?

    「石破君と岸田(文雄・前外相、宏池会会長)君か。普通だと左の宏池会が、右の清和会政権に対して、久々にハト派の旗を立てる、という最高の場面だ。だけど、(宏池会の面々も)ずっと安倍政権の中で来てしまったからね。谷垣君もけがをしてしまった(自転車事故で静養中)が、幹事長を受けずに(閣外から)安倍政権と対峙(たいじ)していたらすぐ首相だった」

     岸田氏はどうか?

    「今から安倍批判というのも変だしね」

     岸田宏池会としては、禅譲路線という戦略だ。

    「棚からボタ餅路線か」

     宏池会の事実上のオーナーである古賀誠氏が、「水に落ちた犬は叩(たた)かない」と明言した(本誌8月6日号)。

    「藁(わら)を差し伸べる必要もないが、叩く必要もないということか。古賀君がね。しかし、それは当面のテクニカルなやり方だが、そういう継ぎ方をしたのでは、政権は長くはもたない」

     では、石破氏の対決路線のほうがいい?

    「彼も閣僚なんかにならなければ良かった。選挙基盤の弱い若手は執行部にたてつくわけにはいかんだろうが、彼のように選挙に強い人は、どんどん自己主張しなければダメだ」

     となると、石破、岸田両氏のどちらに転んでも?

    「自民党の反転上昇はない」

     そうなると、連立相手の公明党はどうなる?

    「(自民でも反自民でも)どっちにでもいいほうにつくのではないか。自民党が野党になったらこっちにつく。創価学会は機能してない。だから、公明党議員が当面の利害判断で動くということになっているから、時々の状況次第だ。都議選では小池(百合子都知事代表の新党・都民ファーストの会)氏についた」

     都議選で自民は23議席。公明票の下駄(げた)を外すと、これが自民党の実力か、と。

    「僕は、小池圧勝は当然だと思っていたが、正直自民党がここまで負けるとは思わなかった。30議席台は取る、と。最後の1週間で、10議席減らした。安倍さん本人のせいでもあるが、稲田(朋美・前防衛相)失言、下村事件で票を減らした。本来自民党が地力を出して競り勝つはずの3人区、4人区で、自民が競り負けた。公明票がなかった、というより、あまりにも安倍政権のパフォーマンスがひどすぎて、本来の保守支持層が一気に離れてしまった」

     次号では、政権奪還、政界再編の今後を聞く


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