内容紹介より

「どうしたものかなぁ……。
働いたり、結婚したり、出産したり、離婚したり……、
バタバタと歳を重ねているうちに、
気づいたら、あの問題がやってきた!?
それは、待ったナシの、親たちの「老い」。

女性の人生に寄り添ってきた著者による、
泣いて怒って笑って、大共感の連作小説。

父の死後、年下の男に奔ったサチの母。70歳で男に捨てられ戻ってきたけど、どうも様子がおかしい。「母、出戻る?」
元教師で真面目なマリの義父がどうやら惚けてしまった。夫に介護認定の相談をするも、頑として認めようとしない。「義父、探す?」
認知症と診断されたマドカの母を夫は引き取ろうと言ってくれた。でも、どうして息子を巻き込むのかと、義母はお冠で……。「母、歌う?」
ほか、「長兄、威張る?」「母、危うし?」「伯母たち、仲良く?」「母、見える?」「父、行きつ戻りつ?」全8編。」

 

群さんらしい,ユーモアも交えた,親世代が認知症になった際のドタバタを描いた短編集です。

伏線かな?と思ったことが,回収されないまま終わることも少なくないのですが

世の中,解決できない,理由が分からないことの方が,多いような気もしますので,それはそれでリアルかもしれません。

 

テーマの割りに気楽に読めます。各主人公が楽観的ですし,最悪の事態に陥る前段階で,話が終わっているからかも。