一夜明けて

幸せをかみしめています。

 

 

「タイトル獲った瞬間、きっと自分はこうなるんだろうな」という想像

 

 

昨日はその通りになって笑ったw

 

 

つまり号泣

 

 

うれしいとかほっとしたとか

 

 

そんな感情はすっ飛ばされて

 

 

ただただ、涙があふれました

 

 

セレモニー後は街へ繰り出し浴びるほど飲酒

 

 

狂喜乱舞しているサポを見つけたら叫びながら輪に加わる

 

 

楽しかったなぁ

 

 

あんまり楽しかったのでスマホを飲み屋に忘れた(*ノω・*)テヘ

 

 

これから取りに行ってきます。

 

 

はぁ、幸せドキドキ

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明日も

うーん、ソワソワする。ってか一日中ソワソワしてたっ!



明日は、足がつっても跳ねるよ。血が出ても声を振り絞るよ。勝ってタイトル獲るよっ!!!



なんてね。そんなふうに気負ったって何も変わらない。いつもと同じ、全力で応援するだけ。平常心ヘイジョウシン。



なんつって!うぉー!じっとしていられない!やたら大声で挨拶したり!歌いだしたり!普段通りではいられない!この気持ち、菓子杯前夜より昂ぶってる!ぅよーーーーーしっ!やったるじぇい!!!



……まぁ、これから風呂入ってファイフロ観て、明日の支度して早めに寝て、朝起きるだけ。特別な試合なんてない。どの試合もいつも通り応援するだけ。



なーーーーーんつってぇぇぇぇぇ!!!!!
ヽ(・∀・)ノ━(∀・ノ)━(・ノ )━ヽ( )ノ━( ヽ・)━(ヽ・∀)━ヽ(・∀・)ノ



明日も頑張ろう!




『明日も』
https://youtu.be/zhCtzmDWsN0
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フリッパーガール

テーマ:

 さっぱーん。
 
 白橙色の眩しい光に包まれて、彼女は大海原へ飛び出した。真夏の朝は、すでにスイッチMAXくらいの日差しを僕らにそそぐ。
 そのプール は縦25m横11m。競技用としてはやや小ぶりだれども、彼女にとっては太平洋にも匹敵するスケール。まがりなりにもオリンピックを目指しているのだから、戦いの場は海の向こうでもあり、その感覚はあながち間違っていないのかもしれない。
 彼女のあだ名は「フリッパー」。それはペンギンの翼のこと。彼女の泳ぎはまるで水中のペンギンのようなので、その名で呼ばれている。
 県立高校のプール。僕は、フェンスの外側から彼女の泳ぎを眺めている。しなやかに水を切り裂きながら、クロールでぐぐんと進んでゆく。力強くは見えない。むしろ、水しぶきは控えめで、その両手は静かに水をかいてゆく。青く透明な水たちはあわてふためき、彼女の妨げにならないようにと逃げまどう。邪魔者がいなくなってできた水面の道を、なにかあったのか?と言わんばかりに滑らかに泳ぐ彼女。彼女を無事送り出した水たちは、ほっとしたようにもとのところへ戻ってゆく。そのさまは、まるで水たちを従えているよう。さながら水の女王様だ。
 25m泳ぎ切りくるんとターン。きらめくクリスタルの水滴をまとった足が、水面からにょきっと飛び出す。とぷんと音を立てて足が見えなくなると、プールに一瞬の静寂が訪れる。彼女の頭が水の中から現れると、また水たちが騒ぎ出し彼女を前へ前へと運んでゆく。
 カナヅチの僕には、こういう泳ぎ、というか動きを人ができるということが信じられない。これは、このあいだテレビの特番で観たペンギンの泳ぎだ。フリッパーだ。リアルにそう思う。地上を歩くように、走るように、大げさに言えばただ生命を紡ぐように呼吸のように、彼女は自然に水面を切ってゆく。僕は、その自然美から目が離せないでいる。じりじりと太陽は動き、影が最も小さくなる時間に達し、彼女は水から上がった。何往復したかわからない。けど、泳いでいる間、彼女はずっとフリッパーだった。僕は南極探検隊に参加した研究者のように、彼女の動きをずっと見ていた。ときおり、首から下げた一眼レフカメラのシャッターを切りながら。
 聞くところによると、彼女は卒業後、スポーツ推薦を利用して体育大学へ進学するようだ。いまはまだ、それほど高い成績を収めていないけれど、コーチのつてでスカウトの目に留まったらしい。高校時代の3年間、ずーっとペンギン観察に明け暮れていた僕に言わせれば彼女がスカウトされるのは当たり前のことだったし、成績が出なかったのはほんのちょっとした掛け違いのせいだ。金メダルを首からジャラジャラ下げていてもおかしくなかった。そういう才能があっても運のない選手っている。彼女がそう。透明な滴をあごからしたたらせる彼女に向けてシャッターを切りながら、ぼくはそう思っていた。
 ゴーグルをあげて、プールサイドに体育座りをしている彼女は、コーチとなにか喋っている。真剣な表情は、アスリートの証だ。ときおり見せる笑顔は、愛想笑いだろう。あんな人間と楽しく喋れるはずがない。コーチに変なこと言われてなければいいのだが。でも、真剣な表情も笑顔も素敵だ。真夏の太陽もひれ伏するくらい魅力的だ。万が一水泳をやめたとしても、アイドルで人気者になれるだろう。その時僕は、彼女のCDをたくさん買おう。研究対象だからね。
 彼女は立ち上がると、スイムキャップを脱いだ。濡れた短い髪が、光を浴びてきらきらと輝く。その美しさに、短い夏を謳歌しているセミたちが一瞬息を呑み、静寂が訪れる。直後、彼女を称えるようにさらに大きな声で合唱を始める。夏のすべてが彼女の虜だ。僕は暑さも忘れ、夢中でシャッターを切る。何度もなんども。
 そろそろ彼女も休憩時間だ。肩にタオルをかけ、部室へ入っていった。今日は僕も帰ろう。遠目からとはいえ、僕の存在が練習の邪魔になってはいけない。彼女が僕に気づいたら、練習に身が入らないかもしれない。せっかくつかんだ大学進学のチャンス、僕のせいで棒に振っては身もふたもない。脚立から降りカメラをしまって、ぬるくなったお茶をぐびりとひとくち飲む。周囲を見計らって自転車にまたがり、ペダルを漕ごうとしたその時



「ちょっときみ」
誰かが声をかけてきた。振り向くと、二人組の警察官がいた。
「ここで何してるのかな?写真を撮ってたみたいだけど、何を撮っていたのかな?脚立まで用意して。ちょっと撮影した画像見せてくれる?」
「え、いや、ちょっと街の風景を撮ってただけですよ」
「ああ、そう。申し訳ないんだけど、いま撮った画像見せてもらえるかな?いや、なんにも疑ってるわけじゃないんだけどね。最近、ここら辺で怪しい人がいるって通報があってね、見回ってたのよ。ほら、僕らも仕事だからさ、問題なければすぐに返すから、ね?」
 僕はとっさにペダルに乗せた足にぐんと力を入れた。めいっぱいの力が伝わった自転車は、湿気と冷や汗でじっとりとした空気を切り裂き疾走した。
 はずだった。
「おい!どこへ行く!」
「逃げるな!」
 警察官は僕の腕を握り、自転車の動きを止めた。こんな力で止められてしまうなんて、もっと鍛えたほうがいいな。彼女を抱きしめたとき笑われちゃうな。
 そんなことを考えながら、僕は奪われたカメラの画像をチェックする警察官をぼーっと見ていた。僕の方をチラチラと見ながらにやにやしている。僕の撮ったフリッパーの何がそんなにおかしいんだろう。美しくて感動するならわかるけど。この暑さにやられちゃったのかな。警察官も大変だな。
 もう一人の警察官は僕の腕を握りながら、鞄の中を物色している。
「おいお前、これは何だ?」
 警察官の手には、100円ライターとペンギンの形をしたキャンドルが握られている。
「こんなもんまで持って…放火でもするつもりだったのか?いい歳して、いくつだ?40?50くらいか?こんな平日の昼間っから、仕事してるの?」
「脚立の上から撮影している時点でお前はクロなんだよ。さ、署まで来て話を聞かせてもらうよ」
 今日は渡せなかったな。キャンドルって消費期限はあるのかな、今度いつ来られるかな。などとうつらうつら考えながら、僕はパトカーに乗った。蝉の声と水しぶきの音が、ドアが閉まる直前聞こえてきたような気がした。
 夏はまだまだ続いてゆく。
 

<了>

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 まあるくておおきい汗の玉をたらたらと流しながら、ぼくは三輪車で坂道をのぼってゆく。真夏のひざしと白くて埃っぽい道は、電気ストーブの近くにいるみたいに暑い。皮膚がじりじり焼かれてひりひりするのに動けない。あのときに似ている。はあはあと、ぼくは息を切らしながら、きいこきいこと三輪車で坂道をのぼってゆく。

 もうすぐ頂上、というところで誰かが立っているのが見えた。小柄で痩せっぽちなおさげの女の子。右手でくるくると長い棒を回している。ぴかぴかと光をはじきながらくるくる回る棒の先には、ラッコが脇の下からだす貝殻みたいなかたまりが、やっぱりぴかぴかと光っている。思わずうっとりとながめてしまう。
 三輪車を止めじっと見つめていると、向こうもぼくに気づいたようで、立ち止まってこちらを見ている。右手のくるくるは止まらずに、きらきらした目でぼくを見ている。

「どっちへいくの?」

 女の子はぼくに問う。ぼくは答える。

「そっち」

 女の子はふぅんと興味のないようすで、右手のぴかぴかをぐるぐる回している。でも立ち去る様子はない。興味がないなら聞かなきゃいいのに、とぼくは少しだけ不満げな顔をする。今度はぼくの番だ。女の子に問いかける。

「その棒はなぁに?」
「これ?アイアンよ。7番アイアン。マッシー・ニブリック。しらないの?そんなデカイ図体して」

 なんのことだろう。初めて聞く名前だ。7番はわかる。1から数えて7つめの数字だ。アイアンもたぶんわかる。鉄のことだ。おとうさんのレコードコレクションにあったアイアンメイデン。名前の意味を聞いたとき、たしか「鉄の処女」って言ってた。こんなにぴかぴかした鉄ははじめて見たけど。続けてぼくは聞いた。

「そのさきっぽについているのはなに?」

 ふふん、と鼻で笑ってから女の子は、少し小馬鹿にした表情でぼくに答えた。

「これはヘッド。ついでに教えてあげる。マッシーはフランス語でこん棒、ニブリックはスコットランド語でつぶれた鼻を意味するのよ。あんたみたいなにやけた鼻をこのヘッドで殴って潰すっていう意味よ」

 女の子の言葉でぼくはとてもこわくなったけど、冗談なんだか本気なんだかわからないから、こわがってもしかたがないと思った。なぜだか、ほんのちょっぴり、こわいとは反対側の感情も浮かんできた。でもやっぱりちょっとこわいなと思ったから、少しのあいだ空を見ることにした。ひとつだけ浮かぶ雲は、青いキャンバスに貼りつけた二十日鼠のように、ピクリとも動かない。じりじりと暑さが増したように感じた。
 ふいに女の子が口を開いた。

「ねえあんた、ひとり?」
「ぼくが何人にも見えるの?」
「ひとりに見えるわ」
「そうだろうね。ぼくは忍者ではないからね。ひとりに見えないんだったら、病院に行った方がいい。目の病気かへたしたら脳の病かもしれないね」
「憎まれ口を叩くのね」

 ふいにぴかぴかの棒が回転を止め、ぼくに向けて振り下ろされた。とっさのことによけきれず、棒は左肩にめり込む。ずどむ。鈍い音がする。どうやら骨への直撃は避けられたようだが、肩の肉がへこみ、棒は包み込まれたようになっている。ぼくはわずかに眉をしかめ、棒がめり込んだ箇所を見る。そのまま棒に沿って視線を動かす。回ってなくてもぴかぴかしている棒の根元に黒い革が巻いてあり、華奢な女の子の手がそれを握っている。ぼくは右手で棒をそっとつかみ肩の肉から外そうとするけど、一瞬早くその棒は自分から離れた。というより、女の子が棒をふたたび振り上げた。振り上げられた棒は女の子の頭上でくるりとひるがえると、ぴかぴか光りながらぼくの頭に向けてまた振り下ろされた。ぼくは左手で頭を守ろうとしたけど、どういうわけか思い通りに動かない。しかたがないので、右手でかばった。棒は手首に当たり、今度はごぎりという音がした。どうやら尺骨がひび割れたか折れたかしたみたいだ。
 女の子はその後も容赦なく、なんどもなんどもぴかぴかの棒をぼくに打ち下ろした。ほとんどは腕や手のひらで受け止めたけど、何回かは体に当たった。特に振り下ろされる間にくるりと回転して軌道がわからなくなった一撃にはまいった。棒は死角から飛び込んできて、左目の下の頬骨にヒットした。ぺぎゃって音がして、一瞬目が見えなくなった。右目を左に寄せて見たら、左目は眼窩から飛び出してぶらんぶらんと揺れていた。このままにしていたら開いた穴にスズメバチが飛び込んでしまう。眼窩がスズメバチの巣になったら大変だ。それこそ目も当てられない。あわてて目玉をつかみ穴へ戻す。戻した瞬間、脳天に棒が打ち下ろされた。これは防ぎようがなかった。棒の当たったところを触ってみると、けっこうU字型にへこんでいた。3cmくらい陥没していた。
 棒による攻撃は1時間も続いただろうか。さすがに疲れたのか飽きたのか、女の子はぺたりと地面に腰を下ろして、深い溜め息をついた。半分開いた足の間からいちご柄の下着が見えているけど、ぼくは見て見ぬふりをした。
 三輪車の状態を調べると、ところどころ血液や脳漿や骨片が付着しているけど、三輪車そのものは傷もつかずきれいだった。これはぼくをほめて欲しい。女の子の攻撃から、がんばって三輪車を守ったのだ。あおい三輪車もうれしそうに、ぼくをほめてくれてるみたいに見えた。
 さて、そろそろ行こう。ぼくは坂道をのぼらなければならない。まだ、はあはあと肩で息をしている女の子に水を差し出し、ぼくはふたたび三輪車をこいでゆく。
 女の子はぼくを目で追っていたが、ふいに口を開く。

「どこへいくの?」

 ぼくは答える。

「あっち」

 ぼくは坂道の向こうを指さす。

「ねえ、いっしょに連れていきなさいよ」

 女の子は、血液や脳漿や骨片が付着している棒を杖代わりに立ち上がる。よく見ると、体中棒と同じように汚れている。頬には折れた前歯が突き刺さっている。でも、棒は傷ひとつないぴかぴかのままで、さすがだなと思った。
 ぼくはそっとため息をつく。体は思うように動かないし、目もよく見えない。左手は肩先からぶらんぶらんと揺れている。骨も飛び出ている。正直おっくうだ。でも、無視するわけにはいかない。ぼくは、女の子を抱えて三輪車の荷台に乗せる。

「わたしのこと好き?」

 三輪車にまたがり、女の子はぼくに尋ねる。ぼくは答えないけど、女の子はぼくのお腹にしっかりと手を回している。三輪車はそれほどスピードは出せないから力を入れてつかまらなくても平気だけど、女の子はぎゅっとぼくにしがみついている。
 ぼくはその感触を確かめ、やすらぎを感じながらペダルをこぎはじめた。
 坂道の頂上へたどり着くと、正面に青い空と青い海が輪郭をにじませて広がっていた。あいかわらずじりじりと暑いけど、ぼくと女の子とあおい三輪車は、ぼんやりとその輪郭に吸い込まれていった。

 

 

 

 

<了>

「アンリーブル…」と呟いてみる。

 

 

あたしは木製のドアを開ける。カランカランと小気味よい音がして、カウンターの向こうにいる薄毛顎髭のマスターがこちらに顔をあげた。

おひとりですか?と聞くので、軽く頷いてそのとおりと告げる。こちらの席へどうぞ。と促されたが、あたしは自分の好きな席へ座る。暖かい光がさす窓際のいちばんいい席へ。

あたしはSNSの女王。インスタのいいねはいつも2000を越えるし、軽くつぶやけばのRTが1000は下らない。インスタ映する席はお見通しよ。あなたみたいな、松…松…松藻?なんとかって朝ドラのあまちゃんに出てた場末俳優みたいな顔した男より、あたしのほうが知ってるんだから。

さてと、iPhoneを取り出しすかさず顔認証。ちょっと変顔にするのが、不正アクセスを防ぐコツ。このあいだSNSで教えたら、みんな真似してたわね。

あたしくらいになるとちゃんと礼儀もわきまえる。マスター、お店の中撮影していいかしら?あら、ありがと。でも、そんなことわかってるわよ。他のお客が写ったらちゃんとモザイクかけるわよ。あたしはSNSの女王。そういうことはわきまえてるわよ、失礼ね。

では、さっそくパシャリ。いいわねこのテーブルと椅子。こげ茶色の木製で、木目があって…アンティークっていうのよね。アール…アール…なんとかだわ、このデザイン。あとでググっておこう。あのカウンターの向こうに並んだカップも素敵だわね。はいパシャリ。いいわね。さっそくアプリでフィルターかけてっと…インスタへアップ!ふふふ、またいいねが増えちゃうわ。

しかしこの店、インターネットのうわさどおり雰囲気のいい店ね。でも、お客はあんがい少ないのね。たまたまそういう時間だったのかしら。こういう運のいいところも、SNSの女王だからこそなのかしらね。さて、もう一枚パシャリ。

あ、まだ頼んでなかった?ごめんなさい。2000人のフォロワーにサービスしてたので。ブレンド、ホットでくださる?おねがい。

音楽もいいわね。ジャズ、かしら?曲名がわからないわ。こんなときはアプリを立ち上げて…ポチッと、流れてる音楽を聞かせて…あら、not found。出てこないわ。あんまり有名な曲じゃないのね。

あら、猫ちゃん?かわいいー(はぁと)。ねえ、これお店の猫?いやされるぅ(はぁと)猫ちゃんもパシャリ。アプ!

はい?はいはい、ありがと。コーヒーね。うーんいい香り。これもうわさどおりね。パシャリと。湯気を写すために背景をダークなアングルにするのがコツよ。真横からパシャリ。真上からパシャリ。自撮りであたしも入れてパシャリ。で、アップ!ふふふ、いいわね。さっきの写真、もういいねがいっぱいついてる!まあ、当たり前だけどね。

さて、冷めないうちにコーヒーをいただきましょ。ふぅ、ふぅ、あたし猫舌だから、ふぅ、ふぅ、ズズズッ…あー、深いコク、おいしい!ねえマスター、これなに豆となに豆のブレンド?ふんふん、ふんふん、あ、ちょっとまって、メモ追いつかない。あとでインスタに載せるんだから。はーい、ありがと。

さあ、もう一口。今度は飲んでる口元をアップでふぅふぅ…ズ…ぎゃあ!なんじゃい!うわーなによ、猫?え?飛び降りてきたの?なんで?コーヒー、めちゃこぼしちゃったじゃん。あーもうどうすんのよ。もう!(怒)

でも、あたしはSNSの女王。こんなアクシデントも味方にする。こういうのはツイッターね。SNSを使い分けるのもコツよ。こぼれた洋服を自撮りでパシャリ。『アンリーブルで猫にコーヒーこぼされちゃったにゃん(ΦωΦ)アンビリーバブルwww』はい、アップ!

マスター、ちょっとごめんなさい。拭くものもらえるかしら。あら、いいのよいいのよ、猫は飛びかかるものなのよ。SNSの女王はそんなことでは怒らないわよ。うん、ありがと。

あー、でもコーヒーなくなっちゃったわ。まだひとくちしか飲んでないのに。え?マスターお詫びのしるしにもう一杯くださるの?えーなんか悪いわよ…まあ、当たり前よね。お店の猫に迷惑かけられたんだしね。ふふん。

さて気を取り直して…おっ?つぶやき、さっそく誰かRTしてるわ。え?誰これ?コーヒーこぼしたbotって…やだわ、変なやつに拡散されてるわ。ブロックしちゃおうっと。ん?コーヒー…ふたつ?あれ?マスター、またいれてくださったの?悪いわ。そんなに飲めないし。

ん?マスター、お顔、そんなに白かった?コーヒー…カップみたい…な顔…それに頭?カップの縁からコーヒーがこぼれてるわよ…。

 

にゃぁん

 

<了>