後編 ミレニウムとランディ | ランディ・マイズナー 心の歌

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イーグルスほか、70年代ヒットも満載です

ミレニウムとランディ・マイズナー、プアーの、音楽の交流についての続きです。

ミレニウムの「Begin」(1968年)は、メンバー作の曲(メンバー同志の共作が多い)を、カート・ベッチャーとキース・オルセンのプロデュースで、きめ細やかな音の実験がなされ、完成度の高い音楽へと昇華させたアルバムです。

レコーディング当時は、元歌の段階の、宝石の原石のような曲や、アルバムに未収録となった曲がたくさんあったんですね。
また、これまで発表されることのなかった、メンバー個人の名義による曲もありました。

それら未発表の曲たちが、ミレニウムが再評価されたことによって、2000年以降にインディーズレーベルから、アルバムとなってリリースされたんですね。

ミレニウムが2枚、カート・ベッチャーをはじめ、リー・マロリーやサンディ・サリスベリーなど、他のメンバーのソロアルバムも、続々と発表されました。
8枚組の、コンプリート・ボックスもあります。


そしてそれらの中には、ランディが、ベースやコーラスで参加している曲がいくつかあるんです。
パット・シャナハンだけではなく、ランディやアレン・ケンプなど、プアーのメンバーがゲスト参加していました。

ポコ結成前の、ラスティ・ヤングの名前もあります。
プアーはコロラドのバンドだったので、同じく当時コロラドで活動していたラスティ・ヤングが、紹介されたのかなと思ったり。


2000年以降のミレニウム関連アルバムのリリースには、ジョーイ・スティックの働きが大きかったようです。
昔の音源を集めたり、お亡くなりになっているカートの代わりに選曲し、ご家族の許可をとったり。
ジョーイ・スティックとリー・マロリーは、そのプロモーションで来日してますね。

ランディ・マイズナーのアルバムも、マイズナー・スワン&リッチや未発表曲集、ライブ・イン・ダラスのCD版など、2000年以降に続々とリリースされたました。

それらアルバムのエグゼクティブ・プロデューサーが、ジョーイ・スティックでした。
ジョーイがランディの音源管理者となって、アルバムのリリースに尽力してくれたんですね。
30年を越える友情ですね。

こちらが、若いころのジョーイ・スティック。




さて曲は、3曲ご紹介します。
1曲目は、ボールルームのメンバーでもあったサンディ・サリスベリーのソロから、「falling to pieces」を。

この曲、ランディがコーラスで参加しているそうです。
ビーチボーイズ風のコーラス。ハワイ出身のサンディらしい、爽やかな曲です。

サンディは、ミレニウムメンバー中でも、邪気のないキャンディのようなポップさが魅力。
私もソロアルバムを持っています。


2曲目は、ミレニウムの未発表音源から、「Love At Last」です。
「Begin」には落選してしまった曲で、デモ段階ですが、ランディがベース演奏で参加してます。
ミレニウムの中で一番ロック色の濃い、リー・マロリーの曲。


3曲目は、本家ミレニウム「Begin」から、「Prelude / To Claudia On Thursday」を。
アルバム冒頭のインストナンバー「Prelide」と、ジョーイ・スティックとマイケル・フェネリーの共作曲「To Claudia On Thursday」のメドレーです。

重厚感のあるファンタジックなオープニング、歌が軽やかに始まって、多重録音されたコーラスに、ノックアウトされそうな曲ですよ。




Sandy Salisbury 「falling to pieces」



Millennium -Again- 「Love At Last 」(demo version)



Millennium -Begin- 「Prelude / To Claudia On Thursday」