「自由を味わうための引き出し作り」 | 0000

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18日火曜日・19日水曜日の2日間にわたって、

自由クラスでは「「秋を採集!動物の森を描こう」というテーマに取り組みました。

自由クラスだから、その日その日好きな道具を使って、

好きなものを描いたり工作したり。

 

それがもちろん基本なのですが、

「描く・作るための発想・技術の引き出し」が

まだまだ少ない子どもたちには、まず未知のものにたくさん出会って

それを「今の自分次第」で制作アレンジする体験が必要だと感じ、

14時から18時30分までの受講時間(滞在時間は自由)の一部を

テーマに取り組むことで形成される

「創作する自由のための引き出し作り」に当てています。

 

今回は表題の通り、「秋を採集!動物の森を描こう」ということで

18日は好きな動物(森にいるいないも関係なく)をたくさん描くことにしました。

とはいえ未就学児組

「ハンナちゃん」「シアちゃん」「ティースちゃん」「ソウスケ」は

森の動物という縛りさえ一切気にせず、家族で遊びに行った牧場、動物園で見た

動物、ゴジラ、お化け、スーパー抽象的なお父さんとお母さんなど、

楽しくてぶっ飛びそうな想像力を発揮。大人が作った柵など軽々飛び越える

感性を発揮しました。

小学生組

「S.S」「H.T」「しゅんら」「T.K」+特別ゲストの「ひろうみくん」は、

お化けのようなキャラクターも描いたけど、図書室の動物図鑑を広げて、

自分の気にいった、世界の様々な動物を模写しています。

そしてそれらをハサミでちょきちょき切り抜いて、裏に両面テープを貼り、

葉っぱを盛った模造紙ワールドの好きなところに配置。

 

様々な秋模様を染み込ませた落ち葉や木の実、花と一つの世界を形成した瞬間、

今回のテーマである「秋のどうぶつの森(宇宙)」が現れました。

お迎えに来られた保護者の皆さまにもしばしご鑑賞。

 

生徒もまんざらでもない様子で、最後の集合写真では本当にいい顔しています。

 

創作するには、「今までの自分を塗り替える体験」が必要です。

昨日と同じ知識と感性、表現力では、まず作った本人さえ自分の作品に

感動などできないでしょう。

 

「こんなもんか」と妥協することしかできません。

その積み重ねが、放課後アートスクールではないのです。

 

私としても自由クラスのテーマなど、さっさと廃止したい。

 

そのためにはまず、「昨日と違うことを考え、取り組むこと」が、

どれだけ楽しい創作につながるかを、発見し習慣化する

必要があるのです。

 

長丁場の自由クラスは、すべてが実験と練習の場です。

子供にとっては、「えええ、自由じゃなーーい。楽しくなーーーい」と

感じるかもしれませんが、自由しは、がんじがらめの不自由の中で

自らの発見と行動が生み出す成果だと教えたいと思います。

 

明後日金曜日は、「創作発表クラス」です。

120分という限られた時間で、どんな新しい宇宙を描くことができるのか。

全ては「秋の俳句を詠んでくる」というアート宿題の密度にかかってきます。

 

言葉は心に浮かんだを伝えるツールですが、俳句を5・7・5の単なる言葉の羅列と

しか認識できなければ、その行間に介在する無限の宇宙の情景を、

心に浮かべることはできません。

 

そこをどれだけ理解して取り組んでくるか。楽しみです。