雷蔵八百夜 359夜 2月12日

今夜の出し物

 「ねぎまの殿様」

 「猫の災難」


(諸見湯山・その180)


 「正月のトリ」


正月二の席は国立演芸場のトリを取らせていただきました。

初春から縁起のいい事で連日40分ほどの高座を務め、演目は以下の通りです。


初日  「宿屋の仇討」

12日  「ねずみ」

13日  「猿後家」

14日  「御神酒徳利」

15日  「寝床」  夜の部 「文七元結」

16日  「寝床」

17日  「文七元結」

18日  「ねずみ」

19日  「三軒長屋」

千穐楽 「三軒長屋」


11公演のうち、大入袋が7回も出て大盛況でした。

噺家冥利につきる10日間でした。



「押立(おったて)温泉」


21日、郡山での仕事のついでにあくる日、磐梯山の麓の押立温泉へ行きました。

郡山から磐越西線に乗ってどんどん山の中へ入っていくと、雪も深くなってきました。


猪苗代で下車、車で野口英世記念館に行きました。40年ほど前に一度来た事があります。

当時は生家がポツンとあるだけでしたが、今は立派な記念館もでき、食事どころも何軒かあってにぎやかになりました。


 

 野口英世の生家 このいろりが博士の人生を決定づけたかもしれません


生家を見学して風呂がない事に気がつき、食事に入ったソバ屋で女の店員さんに聞いても分かりませんでした。しばらくしてここの主人が出て来て「風呂は家の外にあった」と教えてくれましたが、田舎の人は本当に親切です。

尚、博士が36歳で帰国した際に、もよりの翁島駅では村を上げての歓迎だったそうです。


 

 翁島駅「無人です)



その後、押立温泉へ。たった三軒しかない山の中の湯です。

ガイドブックに載っていた山形屋に電話しましたが、今はもう日帰り入浴だけだとの事で、宿は隣のさぎの湯旅館にしました。

それでも風呂だけは入ろうと、山形屋に行きました。

築120年の曲がり屋で風情があります。学校の廊下みたいなところをミシミシと歩くと風呂場です。三人も入ると一杯の小さな湯船ですが、少しぬるっとしたいいお湯です。

風呂場の外に温泉の成分でしょうか、赤土のようなものがたまっていて、棒で突いたら50センチほどありました。


 
 山形屋の玄関


 
 廊下


 
 小さい湯船
 
 温泉の成分のようです
 
 とても素敵でお元気な山形屋のおかみさんと



よく温まってから、となりのさぎの湯さんへ行きました。

ここの風呂場の窓を開けると、山形屋さんの曲り屋が見えます。

泊まってみたい建物です。


 
 さぎの湯の風呂場の窓


 
 さぎの湯の風呂から見た山形屋の曲がり屋


 
 さぎの湯のロビーにあるキルト “ありがとう”で夢の字が出来ています


さぎの湯の奥さんは料理がうまくて、手造りのタクアンは真に美味!

帰りにおみやげに頂きました。

鄙びたいい温泉でした。


26日には松江で安部先生にご馳走になりました。

宍道湖の白魚は美味でした。子持ち白魚のさしみと卵とじを頂きました。

翌日、玉造温泉でおしゃべりをして来ました。安部先生は再来月の八百夜に出演します。



 
 松江で安部先生と


 
 子持ち白魚の刺身


 
 卵とじ