04) プラクルアン職人の家
04) プラクルアン職人の家 Phra Khruang Artisans' home
三兄弟 (CH・AL・BA氏) の家を一年振りに訪ねる。
AL 氏は、プラクルアン露店の商売を午前中で終えて、近所の仲間と飲んでいるところだった。
CH 氏は、3ヶ月間の酒断ちをしているので、家の中でおとなしくしているそうだ。
兄弟猫 "トォーン (金)" と "ングーン (銀)" の姿が見えないので、どうしたのかと AL 氏に聞いてみた。
「トォーンは、しばらく前に、いなくなってしまったんだ。多分、ヘビにやられたんだろうなあ、この間、夜、一度帰って来たんだ、挨拶にね」
いなくなった猫が、お別れの挨拶にやって来たということのようだ。
彼等は、現実の世界とスピリチュアルな世界とを、自在に行き来する。
バンコクのような大都市で、我々と殆ど変わらないテクノロジーに囲まれた暮らしをしている彼等にとっても、スピリチュアルな世界はごく身近に在る。
[一年前は子猫だった兄弟猫 "トォーン (金)" と "ングーン (銀)"] (2009)
一方のングーンは、丸々太って健在らしい。
隣りの黒犬メリーはどうしたの? と聞くと、近所の子供に悪さをした (噛んだ?) とかで、保健所のお世話になってしまったそうだ。
「メリーのように舌の黒い犬は、ヘビに負けないんだけどなあ」 AL 氏は残念そうだ。
「ヘビって、どんなヘビ?」 ためしに聞いてみる。
「コブラだよ」 想像した通りの答えが帰って来た。
「この辺にもコブラはいるの」
「いるよ」 都市部にもコブラがいるとは、さすがはタイだ。
[路地の家 窓の目隠しに神様の写真] (2010)
一年の間には、色々なことが有ったようだ。
話しは尽きないが、チェンラーイ行きの飛行機の時間が近付いて来た。
帰国する前にまた来るよと言って、再びバスに乗ってスワンナプーム空港へと向かった。
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