すっかり知名度が上がったツイッター(Twitter)の企業内での活用が広がっている。利用している企業の中には、「ツイッター経由で問い合わせが来た」という例も多く、単なる広告媒体にとどまらず、顧客とのコミュニケーションに役立てている例も多いようだ。

 MMD研究所の動向調査によると、673件寄せられた回答のうち24.5%が「ツイッターを導入している」とした。

■ブログに匹敵する広報ツールの地位確保

 企業活動に導入しているウェブコンテンツとして「コーポレートサイト」と回答したのは74.7%に及んだが、「広報ブログ」との回答も26.7%あった。ツイッターは、いわゆる「公式サイト」には、まだまだ及ばないものの、ブログに匹敵する広報ツールとしての地位を築きつつあることがうかがえる。なお、その他のウェブコンテンツとしては、「社長ブログ」(18.7%)「ユーチューブ(YouTube)」(10.1%)「ミクシィ(mixi)」(6.8%)などが挙がっているが、いずれもツイッターの利用率を下回っている。

 さらに、ツイッターを利用している企業のうち、5.5%が「非常に効果が出ている」、45.4%が「それなりに効果が出ている」と回答。過半数が、何らかの効果を実感していることが分かる。

 さらにその内容を見ていくと、ツイッターを利用している企業のうち35.2%が、「ツイッター経由で顧客から問い合わせが来た」、17.6%が「ツイッター経由で取引先とメッセージのやり取りをしている」、4.2%が「ツイッター経由で求職者のエントリーがあった」と回答。ツイッターで一方的に宣伝したいことを発信するだけでなく、顧客や取引先と双方向のコミュケーションの手段として役立っていることが分かる。

■トップダウンによる迅速な意志決定披露

 特にソフトバンクはツイッターの活用した顧客とのコミュニケーションに積極的だ。例えば10年3月28日には、ツイッターで募集した1000組・2000人を創業30周年イベントに招待。イベントでは、基地局を10度年中に倍増させる計画や、グーグルのOS「アンドロイド」を搭載したモデルなどが発表された。また、4月17日に、ホームアンテナの設置をめぐって、孫正義社長に対して苦情の書き込みがされた際には、孫社長は

  「これ迄有償でホームアンテナを付けた全ての皆様へ無償にします。返金方法等詳細は、後程ツイートします」
  「全て私の責任です。申し訳ありませんでした」

などと返信。トップダウンによる迅速な意志決定ぶりが、ネット上で話題になっている。

 国外では、緊急時にツイッターを役立てているケースもある。例えば、アイスランドの火山噴火で欠航などの影響が出ているKLMオランダ航空では、公式アカウントで運航の再開状況を頻繁に書き込んでいる。利用者の個別の書き込みについても、

  「この後、社長とCEOのビデオメッセージがユーチューブに投稿される予定です。」
  「電話は非常につながりにくい状態だということは承知していますが、ご辛抱ください。ウェブからフライトの状況をご確認ください」

などときめ細かく返信している。

 もっとも、前出のMMD研究所の調査によると、ツイッターを利用していない会社の中からは、ツイッターを利用しない理由として

  「有用性・有効な活用法を見いだせない」
  「コンプライアンスやセキュリティ上問題がある」
  「リソースの不足(担当者やコスト)」

といった声もあがっている。本格的な普及には、もう何段階かハードルがあると言えそうだ。


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