犯罪の起こりにくい社会を作るため、警察庁は21日、規範意識の低下を助長するとされる万引きについて、店側が被害に遭った場合、すべての被害を警察に通報してもらい、警察側も厳しく取り締まるよう求める通達を全国の警察本部に出した。店側の手間が煩雑にならないよう手続きを簡素化し、業界団体へも積極的に働きかける。

 公共スペースの落書きなども「社会秩序を乱す行為」と位置付けて摘発も検討するよう求めており、軽微な犯罪に厳しい姿勢で臨むことで、社会の規律維持を図りたいとしている。

 警察庁によると、全国の刑法犯の認知件数はピークだった2002年の約285万件から7年連続で減少し、昨年は約170万件にとどまった。

 しかし、書店やドラッグストア、コンビニ店などでの万引きは近年、未成年から高齢者まで幅広い層に広がっており、昨年1年間に全国の警察に届け出があった万引き被害は前年より4463件多い14万9892件を記録。摘発者数も3724人多い10万5228人で、このうち未成年(14歳~19歳)は2万9153人だったのに対し、65歳以上の高齢者も2万7019人を占めた。

 一昨年の統計でも、警察が摘発した65歳以上による犯罪4万8805件のうち55・4%が万引きだった。

 この背景には「たかが万引き」と安易に考える風潮があるとみられ、同庁の安藤隆春長官は21日に都内で開いた関係課長会議で、この風潮を放置すれば治安が再び悪化しかねないとして、「治安改善への取り組みは道半ば。地域一丸で犯罪が起きにくい環境を整備してほしい」と訓示した。

 今回の通達では、万引きを軽々しく見過ごさず厳しく取り締まることで、社会の規範意識の向上を図るべきだと指摘。手続きが煩雑で、店側が警察に届け出るのをためらうケースが多いことから、被害調書の記載を簡素化するなどして、被害店舗に万引きをすべて届けてもらえるよう業界団体との協力関係の構築を求めている。

 このほか公共スペースでの落書きやゴミのポイ捨ても警告や指導を積極的に行い、悪質な場合は、器物損壊容疑などでの摘発も検討するべきだとした。

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