医療安全対策の実施と普及に取り組む「医療安全全国共同行動“いのちをまもるパートナーズ”」の2周年記念フォーラムが5月15日、東京都千代田区で開催された。共同行動推進会議の高久史麿議長(日本医学会長)は、2008年5月から2年間をキャンペーン期間として取り組んできた同行動を「医療人全体の運動」として継続すべきだとの認識を示した。また、共同行動企画委員会の上原鳴夫委員長(東北大大学院教授)は、地域でのさらなる推進、定着の必要性を参加者らに訴えた。

 「医療安全全国共同行動」は、日本病院団体協議会、日本医師会、日本看護協会などが中心となり、全国の病院への医療安全対策の普及を目指している。記念フォーラム前半のシンポジウムでは、岩手、沖縄、東京、鹿児島の代表者による地域フォーラムの報告や講演などが行われた。後半のワークショップでは、「中小規模病院の医療安全対策」など3つのテーマごとに、参加者らを交えたグループ討議などを行った。

 シンポジウムであいさつした日医の原中勝征会長は、「人やお金が足りない中で、どのように患者を安全に守っていくのかを、わたしたちは真剣に考えていかなければならない」と強調。「国民、医療関係者、政府と一緒になって、生涯安心した生活が送れるような社会づくりに少しでも貢献したい」と述べた上で、共同行動の継続が患者の安全確保につながることに期待感を示した。

 高久議長は、参加登録病院が600強、取り組みを支援する参加団体・協力団体が82になったことを明らかにし、全国共同行動を「医療人全体の運動」として継続していきたいとした上で、これまでの活動の評価を調査した上で事業計画を策定し、11月に開く全国フォーラムで公表する考えを示した。また、運営に当たっては財政的な基盤が重要だとして、「ある程度の財政的な援助を国にお願いしていく必要があるのではないかとの意見があったので、検討している」と述べた。

 上原委員長は、「地域での取り組みの評価」が課題だと指摘。参加登録病院が成果を出し合って共有し、地域で互いに支え合うべきだとの考えを示した。また、「2年間の評価や報告を踏まえながら、より意味あるものにしていく」と述べ、参加登録病院に対し、これまでの活動とその成果を評価して11月までに報告するよう求めた。参加登録病院の受け付けは、5月以降も継続する。

 全国フォーラムは、11月26、27日に幕張メッセ(千葉市)で開かれ、成果発表会とシンポジウムを行う予定だ。


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