自民党の若林正俊元農相(75)が参院本会議の採決で青木幹雄前参院議員会長に代わって投票し、議員辞職に追い込まれたことは、野党転落後の同党の緊張感を欠いた国会対応を象徴する事態だ。党執行部は問題発覚後、即座に若林氏に辞職を促して早期幕引きを図ったが、「懲罰動議で本人の顔をつぶさずにすんだ」(参院幹部)と喜べる状況ではない。

 若林氏は記者会見で「魔が差した」と釈明したが、3月31日の本会議で行われた計10件の採決すべてで青木氏の投票ボタンを押したことも認め、説得力を欠いた。今期限りで引退する若林氏に代わり、今夏の参院選長野選挙区で公認された長男、健太氏(46)について、同僚議員は「今回の件で何万票減ったか分からない」と影響を懸念する。

 31日の本会議では、高校無償化法案の採決で自民党の岸宏一、伊達忠一両参院議員がボタンを押し間違えて賛成票を投じる失態もあった。川崎二郎国対委員長は2日午前、党国対会合で若手議員に「国民に負託され1票を入れるのだから、もう一度、我々もたがを締め直そう」と訓示せざるを得なかった。

 自民党にとって痛手なのは、若林氏が辞職しても不正が「氷山の一角」と見られかねないことだ。大島理森幹事長は記者団から「過去を調べることはないか」と問われ、「そういうことはしない」と不快感を示した。【中田卓二】

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