水俣病未認定患者団体「水俣病不知火患者会」(熊本県水俣市)の約2000人が国や熊本県、原因企業チッソに損害賠償を求めた訴訟で、熊本地裁が示した和解所見(和解案)について、国や県などが受け入れる方向で検討していることが18日、分かった。原告側も前向きに検討、29日に開かれる次回協議で和解成立の可能性が高まった。
 環境省幹部は18日午前、「問題解決に向け、地裁の和解案を軸に検討している」と述べた。
 鳩山由紀夫首相も15日、「(和解案を)十分検討すべきだ。全面解決に向けて努力するとの基本的方針にのっとって検討したい」と発言。水俣病犠牲者慰霊式がある5月1日までに救済手続きを開始させるという政府目標を踏まえ、早期決着を目指す考えを強調した。
 ただ、和解案で示された療養手当や医療費自己負担分などの支給には財政支出が必要なため、政府は財務、環境両省をはじめとした関係省庁間の協議を急いでいる。
 県は、和解案の内容を「重く受け止める」とし、受諾姿勢を表明。蒲島郁夫知事が24日の県議会で正式表明する見込み。チッソは近く役員会を開き判断する方針だ。
 一方、原告側は17日夜、水俣市内で弁護士と患者会の幹部らが会合を開き、和解案について話し合ったが、反対意見は出なかったという。原告側は28日の原告団総会で和解案受け入れの是非を正式決定する見通し。 

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