大阪労働局は2日、職場の女性職員にキスを強要するなどのセクハラをしたとして、大阪府内の公共職業安定所(ハローワーク)で課長級の統括職業指導官を務めていた男性職員(50)を1か月の停職処分にしたと発表した。男性職員は事件当時、所内のセクハラ相談員。セクハラ抑止に努めるべきポストにありながら、自らが問題行為に及んでいた。 大阪労働局によると、セクハラ行為があったのは昨年7月10日の夜。男性職員は、約50人が参加した職場の懇親会で女性から職務上の相談を持ちかけられ、場所を変えて2人きりで話すことを提案した。この時点で、すでにビール大瓶2本と焼酎の水割りを4杯飲んでいたという。

 2人は別の焼き鳥店に移動。対面に座ろうとした女性に対し、男性職員は自身の隣に座るよう強要した。梅酒3杯を飲むと、さらにエスカレート。キスを強要したり、手を握ったりするなどした。8月になって、女性は所内の上司に申告。労働局は、10月に男性職員を別のハローワークに降格異動させ、調査していた。

 大阪労働局では2008年1月から職場内のセクハラ対策を強化し、各ハローワークに男女最低1人ずつのセクハラ相談員を設置。男性職員は当時から相談員を務めていた。労働局によると「部下や上司から信頼されている職員。上司が特に驚いている」という。

 相談員のポスト自体はセクハラ防止の役職として機能していたのか、大阪労働局が発足した2000年以降、局内での事案はゼロだった。同局内初のセクハラ問題が、皮肉にも相談員自身の手によって引き起こされた。

 男性職員は、労働局の調査に対して大筋で事実を認め「酔っていたとはいえ、非常に申し訳ない」と反省。8月の問題発覚時点で相談員の役職を解かれていた。同労働局では「もう一度、セクハラに対する認識を高めるため」と各ハローワークの相談員を集め、昨年9月に研修を行ったという。


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