インターネットの掲示板「2ちゃんねる」上の書き込みを巡る名誉棄損訴訟で、敗訴した掲示板の元管理人、西村博之氏が損害賠償金の支払いに応じなかったため、原告が、書き込みの内容を基にした書籍の印税を差し押さえ、債権とみなして出版社を提訴。和解金の形で「賠償金」の一部を回収していたことが5日分かった。

 原告側代理人を務めた斎藤裕弁護士(新潟県弁護士会)は「西村氏からまとまった損害賠償金を回収した例は、これまで聞いたことがない。同様の被害に遭っている人たちに新たな解決の道が開かれた」と話している。

 斎藤弁護士によると、原告は西村氏を相手に損害賠償金などを求めて提訴。裁判所は西村氏に損害賠償金の支払いを命じたが、応じなかった。このため、書き込みを基に08年に出版された書籍「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺(おれ)は限界かもしれない」について、西村氏の印税債権を差し押さえ、出版社に印税からの支払いを求めた。

 出版した新潮社(東京都)は、印税の振込先が西村氏個人ではなく、シンガポールの法人が指定されていることを理由に拒否。原告は東京地裁に提訴し、同地裁は09年12月、西村氏が印税を事実上受け取るものと判断、同社に支払いを勧告した。印税の一部の数十万円を支払うことで和解が成立したという。【川畑さおり】

 新潮社は「既に判決が出ている問題であり、本来であれば当事者同士で解決が図られていればよかった」とコメントした。

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