アスベスト(石綿)による健康被害が判明している兵庫県尼崎市のクボタ旧神崎工場の元下請け従業員の妻が6年前、石綿が原因とみられる肺がんで死亡していたことが10日、分かった。作業服に付着した石綿粉塵(ふんじん)を洗濯などの際に吸い込む「家庭内暴露」が原因として、支援団体は同日、クボタに対し、社員の家族に行っている家庭内暴露と同等の補償をするよう要求書を提出した。

 亡くなったのは同市武庫之荘の早瀬哲夫さん(80)の妻、キミエさん=当時(71)。支援団体「中皮腫・アスベスト疾患患者と家族の会尼崎支部」などによると、早瀬さんは昭和45年から13年間、下請け会社「クボニ運送」の従業員などとして旧神崎工場で、セメントに石綿などを混ぜて作る「石綿パイプ(水道管)」の運搬作業に従事。石綿粉塵が付着した作業服を着たまま自宅に帰り、着替えていた。

 キミエさんが作業服を洗濯していたが、平成15年ごろに体調が悪化。胸部に悪性腫瘍(しゅよう)が見つかり、翌16年7月に亡くなった。

 自宅は同工場から2キロ以上離れているため、日常的に石綿粉塵の飛散にさらされる「環境暴露」は考えづらく、作業服に付いた石綿粉塵を大量に吸い込んだ可能性が高いとして、21年8月、石綿健康被害救済法に基づき、その指定疾病である肺がんと認定。特別遺族弔慰金の支給が決定した。

 同工場の下請け従業員の家庭内暴露では、中皮腫が数例報告されているが、多量の石綿粉塵を吸引して発症する肺がんによる死亡例が明らかになったのは20年3月以来で2例目。

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