首相の「政治とカネ」が法廷で問われた。29日、東京地裁で開かれた鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」(友政懇)を巡る偽装献金事件の初公判。検察側は元公設第1秘書の勝場啓二被告(59)が「どんぶり勘定」で資金を管理し、政治資金収支報告書作成時は支出に見合う収入を偽装してつじつま合わせを繰り返した実態を指摘した。うなだれ、反省の弁を繰り返す勝場被告。しかし12億円超の「実母マネー」の行方はほとんど分からず、消化不良のまま2時間弱で幕が下りた。【岩佐淳士、大場弘行、三木幸治】

 午後1時半、104号法廷。濃紺のネクタイに黒っぽいスーツ姿の勝場被告は緊張のためか青ざめた表情。裁判長に一礼して入廷すると、消え入りそうな小さな声で起訴内容を認め、「やってはいけない間違いを犯した」と何度も頭を下げた。

 検察側は冒頭陳述や関係者の供述調書で鳩山事務所のずさんな実態を指摘する--。

 「段々お金が足りなくなって苦しい。月1500万円くらい足りない」。勝場被告は02年ごろ、実母安子氏(87)の側近の公益法人幹部に泣きついた。側近から相談を受けた安子氏は「いくら必要なんですか」と答えた。側近が金額を指定すると提供が始まったという。

 勝場被告は、元々の事務所の金に、実母からの提供資金、鳩山氏個人から預かった金を混ぜ合わせ、東京都内の事務所に保管した。これらの資金は友政懇のためだけではなく、鳩山首相の公私にわたる支出にも充てられたという。

 収支報告書を作成する毎年2~3月ごろには、人件費、事務所費など友政懇の支出総額をまず算定。それに見合う収入を収支報告書に記載した。検察側は「安易に記載額を水増しした」と批判した。

 「勝手に名前を使ってしまった皆さんをはじめ、多くの方にご迷惑をおかけしてしまいました。おわび申し上げたい」。最終意見陳述で勝場被告が直角に体を折ると、わずか2時間弱の法廷が終わった。

 ◇鳩山家支え30年…「後悔してもしきれない」

 「後悔してもしきれない」。29日の被告人質問で勝場被告はそう語った。

 勝場被告は「森ビル」出身。鳩山首相の父威一郎元外相の選挙から30年近く鳩山家を支えてきた。新党さきがけの事務局長や鳩山首相の金庫番としての役割を担ってきた。昨年6月、弁護士による調査に虚偽記載を認め公設第1秘書を解任され、その後はほとんどを自宅で過ごしている。在宅起訴後の1月6日には、毎日新聞の取材に「絶対に取材に応じません」と強い口調で話した。

 「再び政治にかかわる仕事をしようとは思わない」という勝場被告。裁判長に「発覚すると思わなかったか」と問われると「思いはあった。罪深さを感じている」と消え入りそうな声で答えた。「なぜやったのか」との裁判長の質問には「想像力が欠如していたと思う。どういう理由でやったのかは、うまく説明できません」と視線を落とした。

 関係者によると、最近は自宅付近に借りた畑で農作業をしている。周辺には「長く続けてほしい」と首相にエールを送り続けているという。【安高晋、鈴木一生】

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