June 15, 2014 14:28:30

動物業界へ進出した若者からの叫び声その1

テーマ:専門学校

 


先日、去年送りだした卒業生6名(全員女子)が来てくれました。

トレーナー科を出た私の直々の教え子たちです。

この6名は全員動物業界へ就職しています。


4月から正式に仕事が始まり数か月たち、

それぞれの思いをぶつけてくれました。


1人は両手にたくさんの傷を残しています。

きっとそれは一生残るものであろう深い傷もありました。

なんとアゴにも咬まれた後があります。


すぐにその傷について私から尋ねました。


彼女が就職したペットショップは地域でも結構有名なショップです。

生体販売とグッズ販売に加え、トリミングも行っています。


彼女は就職前にそのショップにはなんどとインターンシップへ行っています。

とても器用で社交性のある彼女はショップからすぐに気に入られ、

卒業前からの早期出社を求められることとなりました。

学校で得た情報とまったく異なるそのショップの様子や発信情報は、

彼女を戸惑わせましたが、それでも業界で少しでも良い情報と技術を提供し

飼い主と動物の幸せのためにショップという場所で頑張っていくことを決断したのでした。


彼女は売り場のホールの仕事と、トリミングの最初のシャンプーを担当しています。

ケガはそのシャンプーのときに発生するらしいのです。

他のトリミングショップで断られた犬猫もどんな状態でも断らないことをウリにしているそのショップは、

よほどのことがないとマズルを使用しません。

(マズル使用に関しては私は賛成派で、マズルは少しの練習ですぐにつけられるようになります!)

そしてそれが理由か、トリミングが大盛況でものすごい数の犬猫を毎日トリミングしているそうです。

シャンプーのために抱き上げてシンクへ入れ、終わったらシンクから抱き上げ乾かす作業や、

他で切れなかった猫の爪切りの保定を彼女が担当しています。

上司から言われるのは、

「噛まれるのは保定が下手だから。」 「抑え方がうまくないから咬まれる」だそうです。

たしかに動物を支えるのにはコツと技術を必要とします。

しかし両手が激しい傷だらけで顔まで咬まれ、若い女性スタッフにはとてもキツイ仕事であることは間違いありません。

顔は抱っこをしたときにボーダーコリーに咬まれたそうですが、それも飼い主へは報告が行っていないようです。(報告義務を怠っているとも言えます。)


またたくさんの犬を自家繁殖をしているそのショップでは次から次へと子犬が運び込まれてきます。

きれいなショップのガラスケースに入れられ、値札がつけられ、販売されます。

当然食事は1日2回にさせられています。トイレトレーニングもショップでは行われません。

(子犬は1日3回の食事です。また犬は寝る場所で排泄をする習慣がありません。

ほとんどのショップは1日2食にしているのは、手間やコストを省くためとそうすることでより売れるようにするためです。1日3食絶対あげてください、とお願いすれば日中留守にする家は買わなくなるでしょう。またトイレはクレートから出して別の場所へ導いてあげなければいけません。)


「本当にショップってひどいでしょ!」 っと私から一言。




ショップの中ではまだ一番新人の彼女は、上司や先輩スタッフの言うとおりに動くことしかできません。

それでもバレない(!?)ように、お客様には「一日3食あげられるならその方がいいですよ。。。。」

っとこっそり情報を伝えてみたりと試みているそうです。


学校で知った情報や技術を上司や先輩スタッフに伝えても、まったく相手にもされず、

今は言いなりに仕事を毎日こなすしかない彼女。



私の教室に来るパピーたちもショップでこんなことを言われて購入してきた人がいるのよ、

なんて情報を伝えると、

日本全国生体販売をしているショップは利益を最優先に間違えた情報を提供している事実を改めて確認をした彼女たちです。



「先生、、、私今の状態は当たり前になってきていました。」



そんなセリフが発せられました。


学校にいたころは学校から業界の裏情報を聞いたり、

正しい犬のお世話のやり方や行動を勉強したはずなのに、

毎日毎日仕事場で流れ作業でやっていると、それが当たり前になってきている、、、っと。





あぁぁ。

そうだね。人って色んなことに影響されるものね。

何が正しくて何が間違えているのか、判断する力が必要だけれど、

それが見えなくなってしまう状況もあるよね。



「先生と話ができて、すっきりしました。もう一度確認ができました!」


キズだけけの顔と両手を元気に動かしながら笑顔で語る彼女にこんな言葉を掛けました。




「せっかく決まった就職先なんだからもうしばらく頑張れ、とは先生は言えないよ。」




動物が好きでこの学校へ入学してくれ、そして動物が好きで同じ業界へ就職を求める学生達。


しかし現実はあまりに厳しくて、彼女たちの持っているものまでもつぶし消してしまう環境。



だからと言って今の日本の動物業界を嘆き諦めてしまうこともない。

やり方はいくらでもあるはず。



業界の若者を育成する講師として考え去られる卒業生からの報告はまだまだ続くのでした。




つづく。。。。。






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コメント

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2 ■うみママさんへ

ありがとうございます。
そうですね。日本人にはまだ犬猫を迎えるときにはペットショップから、というのが当たり前になっていますよね。だから私のようなトレーナーが伝えて行かなければいけないのです。病院などでも機会があれば伝えてほしいですよね。だった飼い主さんたちは知らないんですから。

そうそう、マズルは悪い子につけるのではなく、お互いのストレスを軽減するために着けるものです。私は常日頃から「犬キライの人が犬スキの人が作り出している!」と伝えています。犬好きな人はもっと犬嫌いの人のことを考えるべきです。そしてそうした人たちにも受け入れられる犬にすべく飼い主として努力しなければなりません。人様に迷惑を掛けない、なんて子供の教育だって同じですけれど、子供の教育も最近じゃ他人まかせで怪しいもんですよね。

ケガだらけの彼女は犬が大好きで大きな野望も持っています。20歳そこそこの彼女が傷だらけになっていく姿を見るのはほんとうに辛いです。

うみママさんはアメリカから現地の犬情報をいっぱい伝えてくださいね!
ミシガンにはトレーナーの先生を訪ねて行ったことがある街です。極寒の中、カチカチのステーキ食べながら犬ぞりを経験させてもらったのはもう20年ほど前の話ですが!


1 ■うううう

読んだ直後、色々な気持ちで胸がいっぱいになりました。
ショップで買って飼うもの・・・ってなっている社会常識が、少しずつ変わればいいなあと思います。
日本を出る前に、ヨーロッパに犬と滞在していた年配のご婦人に、「アメリカは分からないけれど、マズルがあれば電車だって乗れるし、どこでも行けるから便利なのよ。うみちゃんも練習しとくと何かの時に役に立つかも。」と聞きました。
もちろん、普段は攻撃性などみじんもない愛犬さんです。
そんな怪我までされて・・・。
犬の好きな、未来のある若者が、そういう気持ちになっていることにも心が痛みました。

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