西洋医学とその他の医療(代替療法、補完療法など)を統合した

統合医療といえば、ドイツが有名ですが、イギリスや米国でも

熱心に取り組まれている病院や大学があります。

イギリスイギリスのSwansea Universityの医学校では、

今年から補完代替医療(CAM)に

慣れ親しむプログラムが医学教育の必須課程となったようです。


Swansea医学校の学長Rhys Williams教授は、「患者の安全性という点から、

たとえば、ハーブ療法と薬剤の相互作用などの知識は重要。

医学協会でも、標準的な医学教育の中に、補完療法プログラムを含めることの

必要性がある」と述べています。


1年次では、統合的健康の原理と4つの主要な補完療法について知識を深めます。

2~4年次では、診療のコンサルテーションで、

統合的健康の原理をどのように活かしていくかに

ついて学び、さらに、広い補完療法について知識を深める。またヘルスケアに関わる

専門家同士の連携や安全な診療のための禁忌事項、さらには個人、

プロフェッショナルとしての立場についても考えるプログラムが用意されているそうです。


補完療法に通う人の数が、病院に通う人の数を上回るようになったという

イギリスの現状では、医師がこのようなトピックについても専門的な知識を持つ

必要性が高まってきているのでしょう。



イギリスは、王立基金の援助や、国家レベルでの代替医療の研究がすすめられていたり、

イギリスの保険証は医学研究者により化学的に証明されている代替医療の場合、

治療かを雇用するか、保険適用できることになっています。


また、ハーブ療法についても、英国保険省とチャールズ皇太子らが、制度化に向けて

すすめてきて、資格制度が出来ています。


イギリスで、有名な統合医療の施設

1英国南西部ブリストルにあるPenny Brohn Cancer Centre

精神神経免疫学(PNI)が治療のベースとなっています。

これは、心理や感情が身体に影響を与えることを示した言葉で、

精神と神経と免疫のつながりをさしています。


2マンチェスター駅から車で20~30分のところにあるChristie Hospital

この病院は、ヨーロッパで一番大きいガン専門の病院ですが、

補完療法チームの活躍が素晴らしく、

プリンス・オブ・ウェールズ統合医療財団より

ベストプラクティス賞を授与されています。

補完療法は、化学療法、放射線療法、手術、移植などの治療を行っている患者さん、

定期的に通っている外来患者さんに対して、無料で提供されているのですが、

芸術療法、カウンセリングアロマテラピー、リラクセーションテクニック、

The Look Good Feel Betterプログラム、栄養療法など多岐にわたります。

・・ココロのビタミン・・
(写真↑は、2枚とも6月に行ってきたハーバードビジネススクールにて。医学校の写真ではありません)


アメリカ米国では、NIH内に代替医療事務局が設立され、

ハーバード、コロンビア、スタンフォード大学など

10箇所に研究センターが設立され、一部では、学生に対する講義も始まっているようです。


ニューヨークにあるMemorial Sloan-Kettering Cancer Center(MSKCC)は、

評判の高い病院ですが、ここでも、統合医療サービスが、通常の医療を補い、

慢性疾患や命に関わる病気を抱えた患者さんと

その家族の心理的、社会的、精神的ニーズを満たすために行われています。

入院患者さんは、音楽療法やタッチセラピー(アロマ、リフレ、タイ古式、指圧など)、

栄養とハーブカウンセリング、鍼、マインド・ボディーセラピー(メディテーション、自己催眠など)

を無料で受けることができます。(外来の方は有料)

 

日本日本では、JCAM(日本補完代替医療学会)などはあるものの、

代替医療に取り組む政府機関はありません。


けれど、日本でも、代替医療は人気があり、漢方、鍼灸、柔道整復、アロマテラピー、

免疫療法、健康食品、ハーブ療法、ビタミン療法、心理療法、酸素療法、インド医学、など

様々なものがあり、西洋医学に代替医療を組み合わせて受けている人も増えています。


医療機関では、東京女子医科大学付属青山自然医療研究所クリニックが、

日本で唯一の大学病院付属の統合医療施設です。

カウンセリング、漢方薬、マイナスイオン療法、可視光線総合療法、

メディカルアロマテラピー、ゾーンセラピー、ホメオパシー、フラワーエッセンス、その他

様々な自然医療を受けることができます。



他の総合病院の緩和ケア病棟などでも、最新の西洋医学に

補完代替医療を組み合わせて医療の質の向上に貢献している例を

いくつかの病院でみてきましたが、患者さんに人気の高いマッサージなども、

保険適用外であるため、看護師さんによるサービスや、

ボランティアの方たちの手によって、行われていました。


例えば、ある病院ではがん治療の後遺症として起こるリンパ浮腫(腕や足のむくみ。

中には歩行が難しくなるほどむくみます)に対するリンパマッサージは、ボランティアの

アロマセラピストさんによって行われていて、患者さんの中には、ボランティアの

セラピストさんたちが来るのを楽しみにしている人たちもいました。


患者さんのニーズもあり、高い志を持ち、医療の現場で、働いていきたいと思うセラピストさん、

心理士さんなどもいるものの、法律や保険などの制度の問題で、雇用が難しかったり、

待遇は各病院によって異なっています。


心理療法を、クリニックでも行っていて思うのですが、保険が効かないため

どうしても患者さんの払う金額は高くなってしまいます。


個人開業のカウンセリングルームとクリニックとでは、

患者さんのタイプが若干異なります。カウンセリングルームでは、

経営者、管理職の方で、ストレスケアや考えの整理にカウンセリングを使う方、

仕事はバリバリこなしているけれど、職場の人間関係に悩んでいる、

キャリアで悩んでいる。性格をかえたい。恋愛で悩んでいるなど、

お薬は必要ないケースが多いです。


けれど、クリニックで心理療法を受ける人は、

うつ病などで仕事にも行けなくなってしまった人が多い。

それなのに、出費はかさんでしまう・・。

休職期間を過ぎて、退職となり、心理療法を受けられるお金がなくなり、

自立支援や傷病手当の出る薬物療法だけは、受けるものの

医師は充分にカウンセリングをする時間はないので、

根本的に解決せず、ずるずると何年もメンタルクリニックに通う。

これは、どうにかならないものかな、と感じています。

心のケアを行う場合、薬物療法とカウンセリングの併用の方が効果は

高いと思うのですが、カウンセリングは料金の問題で、

受けたくても受けられない・・という人がいるのも現実。


また、チーム医療の一員として、心理士が大学院を出て

すぐに医療現場で働けるレベルになるには、

大学院教育のカリキュラムにも追加科目が必要かな、とも感じています。


クローバークローバークローバー



政府のレベルで補完代替医療の大切さも見直し、

米国、英国などの教育システム、制度などの

よいところは、取り入れていって頂けたらよいのですが・・虹


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