2006-06-30 02:32:51

中国語話者は英語話者と思考回路が違う

テーマ:心理学 (言語)

chinese numbers


中国語を話す人と英語を話す人は思考回路が違うかもしれない、という研究が発表されたようですね。

足し算にも国境が存在していた

科学ニュースあらかると さん)


心理学の院生として見解を述べさせてもらうと、おそらく言語の違いは人間の脳の使い方に少しは影響を与えるのだろうと思います。だけど高次元の考え方(例えば歴史の勉強とか宗教とか)には影響しないと思います。


要はですねぇ、人間の言語の違いというのはコンピューター言語の違いみたいなもんだと思います。マックとウィンドウズでは元の言語が多分違うんだと思いますが、それでもできることはほとんど同じでしょう。場合によってはどっちかが速いのかもしれませんが、時間を掛ければどちらも同等の仕事ができるんだと思います。


同じことが人間の脳にも言えて、アジア人は数学に強いかもしれませんが、でもより高次の脳活動(考える活動)では違う言語を喋る人種間の差はほとんど無いんだと思います。


今回の研究では算数をする時に中国語話者は視覚野を使い、英語話者は言語野を使ったとのことなんですが、これにはひとつの仮説が立てられます。


人間は音声を2秒間分だけ短期的に記憶できます(詳しいことは「音韻ループ」で検索してみてください)。


中国語や日本語では数字が少ない音節で表され、速く発音できます。なので算数などをする時にも、一回に記憶できる量も多く、計算も速くできるのだと思います。音声から記憶された数字は視覚記憶に置き換えられ、計算を助けます。これが中国人の視覚野の活性化の理由とも考えられます。


英語は数字を発音するのが遅いです(中国語に比べれば。世界的には中間らしいですが)。なので2秒間の記憶に入れられる量も少なく、計算も滞りがちになります。更に計算中に、頻繁に数字を頭の中で繰り返さないと忘れてしまいます。これが英語話者の言語野の活性化の理由とも考えられます。


この研究は言語の違いにより脳の使用部分が違うということを示したところが、とても面白いです。ああ、やっぱりな、とは思いますが、こういう研究を積み重ねていって人間の能力や人種の適性なんかがより分かって世の中がより良くなっていくと良いなぁなんて思います。


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参考ウェブ:

今回のニュースは「科学ニュースあらかると 」さんで知りました。ここは「メーカ研究員の週報 」さんのブックマークで知りました。 科学関係のニュースを紹介するサイトは大好きです。


関連記事:
聞いた単語の方がより思い出せる (しんりの手アメブロ)


短期記憶の容量は(7±2)の3倍 (しんりの手Fc2)


検索キーワード:

心理学、認知心理学、作動記憶、working memory, 短期記憶、長期記憶、音声ループ、視空間スケッチパッド、中央制御系、記憶の容量、マジックナンバー7プラスマイナス2、魔法の数、short-term memroy, STM, long-term memory, LTM, phonological loop, visuo-spatial sketch pad, central executive, memory capacity, magic number 7 plus or minus 2, バッデリー、ミラー、Baddeley and Hitch, 長期作動記憶、2秒間、3秒間、


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2006-05-23 01:16:22

[本の紹介]野口 悠紀雄「超」英語法

テーマ:心理学 (言語)
野口 悠紀雄
「超」英語法

去年の話だけれど、友達が「野口 悠紀雄「超」英語法 」という本をわざわざ日本から送ってくれた。彼はこれで英語を勉強してためになったという。読んでみると確かに実践すれば英語がより分かるようになるだろうな、と思う練習法がいろいろ紹介されている。そこで、心理学の院生の立場から紹介されている勉強法を検証してみますよ。


この本で掲げる目標は、ニュースの英語を聞き取れるようになること。この本によると、英語が読まれる速さは媒体によって違う。TOEIC(英語のテスト)で140語/分と遅く、ニュースで160語(±20語)/分。少し早口の会話で180語だそうだ。


で、この本では速く読まれる英語にいかに慣れていくかの方法をいろいろ紹介している。でもこの前提になっている部分、分かりますか?著者の野口さんは、英語が一語一語区切られて遅く読まれれば日本人でも理解できる、と考えているんだよね。アメリカに自称「留学」で来る日本人はこの時点で問題を抱えている人も多いよね。遅い英語でも分からない人は自分のレベルに合った文をとにかくたくさん読むか聞くかして分からない単語は辞書で何十回でもひくと良いでしょう。これについては後日また書きます。


聞き取りの練習として、内容を既に理解しているものをシャドウイング(聞いた英語をそのまま言う)を行うことを野口さんは薦めている。これは僕も賛成。英語を勉強している人の中でかなりの人が、英語=かっこいい、の図式の延長で、より難しい英語で勉強=かっこいい、と考えている向きがある。だけど、自分のレベルに合った英語や内容が理解できる英語での練習の方がうまくなるのはずっと早い。僕がお勧めする市販の教材は後日に紹介しますよ。


この本の中で一番おいしいのは第5章「聞く練習を実践する」。ここではインターネットで無料で入手できる英語のリスニング教材をたくさん紹介している。これは使える。
あとは第7章で紹介されている「丸暗記勉強法」もとても良い。これは僕も実践してとても効果を上げた。要は、良い英語で書かれた段落を丸まる暗記して、自分でしゃべるときにはそれを応用して喋る。第二言語なんていうのは、結局は頭で考えながら習うスキルだ。真似する(コピーする)というのはどんなスキルを習うにもまずは第一のステップになること。このステップを飛ばしていきなり応用の「喋る」をするのは難しいだろう。 丸暗記は使える。

総合して、英語を学ぶ人に実際に何をしたら良いかを教えてくれる良書。だた、僕には全く必要ないと思われる章もいくつかあったんで読み飛ばすことをお勧めします。いらないのは第3章のカタカナ英語と第4章のアクセントのあたり。


野口 悠紀雄
「超」英語法

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2006-05-22 01:54:24

人間が処理できる言葉の速さ

テーマ:心理学 (言語)

words per minute


人間が言語を操る時の限界の速度を示したグラフ。


これによると人間は速い人で英語580語くらいを一分間に黙読できるらしい。うーん、これは一般人レベルではないなぁ。ケネディ大統領が一分間に600語黙読できたってのですごい天才だと言われていたけれど、一般のアメリカの大学生くらいだと一分間に黙読できる量は250語くらいって研究を以前読んだよ。ちなみに生粋の日本人の僕でもアメリカで大学院生をやってる身分上、250語/分くらいの読書速度は必要です。英語を速く読むコツについてはそのうちに記事を書きたいなぁ。


グラフの中段より下を見ていくと、タイプする限界の速度は150語/分なのに対して、手書きだと30語/分と極端に遅くなるんだな。アメリカの大学や院だと授業中にパソコンやキーボードでノートを取る人も多いよね。クラスに2人くらい、割合にして20%の人がしてる。これだけ圧倒的な差があれば納得。


日本語のタイプだと変換とかあるからもう少し遅くなるのかな。でも日本語は喋る速度も遅いからあんまり問題じゃないか。


ノートに文字を書くのって本当に遅いんだな。とりあえず英語で教える時に生徒にノートを取らせるんなら、このくらいのペースなんだな、というのを理解しておくと授業を組み立てやすいかもね。



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引用元:

Robert W. Bailey
Human Performance Engineering: Designing High Quality, Professional User Interfaces for Computer Products, Applications, and Systems
検索キーワード: 心理学、言語心理学、人間の能力、工学心理学、認知心理学、ユーザー・インターフェース、コンピューター、デザイン、words per minute, WPM,
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2006-04-28 12:33:16

外国語の発音は11歳までに。

テーマ:心理学 (言語)

english accent

先週、三次間数の回帰分析をたまたま紹介したんで、今日は実例を挙げてみたいと思いますよ。この表は韓国人が英語を習い始めた年齢と発音の綺麗さをあらわした表。X軸はアメリカに来た時の年齢。Y軸は発音の綺麗さを1(訛りまくり)から9(ネイティブ並み)で評価したもの。


アメリカに来たときの年齢が高いほど英語の発音を習得できないことがわかる。ちなみに白抜きの丸が示すのは、ネイティブのアメリカ人の発音を評価したもので、発音の点数が7.6以上だとネイティブの発音という結果だな。


この発音の域(ネイティブ並み)に達するのは10歳以前に渡米した中でもほんの一部の者に限られている。平均点(曲線で示されている)で見ると、3歳で渡米した8人の平均でも発音の評価は7.3点。最悪の発音を持つネイティブのアメリカ人(7.6点)にも及ばない。14歳以上だと発音点数の中間点(5点)を超えるものは稀な存在だ。


三次関数がここで役立つ理由は、発音習得の臨界期の一点のポイントを見つけることができるからだ。下向き凹曲線から上向き凹曲線に変わる点(11歳時かな)が発音を習う臨界期とも言える。(まぁ、厳密に言えば3歳の時点で既に臨界期を過ぎているという意見も導けるけれどね。)こういった曲線の向きが変わる点を探し出すとかは直線回帰分析ではできない。もっと重要な点としては、相関関係は常に直線で表せるわけではない。二次関数や三次関数が世の中の事象をより表すというのは良くあることだ。


詳しい説明などはこの本に載っている。



Roger E. Kirk (ロジャー・カーク、1994年)
Experimental Design: Procedures for the Behavioral Sciences (Psychology)


上の発音のデータはこの下の本から。

Margaret W. Matlin
Cognition

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検索キーワード:心理学、言語心理学、言語学、リングイスティック、linguistic, 臨界期、クリティカル・ピリオド、critical period, 発音、アクセント、認知心理学、第二言語、




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2006-02-21 02:52:42

女の方が言語能力が上って言っても大差は無いんだな

テーマ:心理学 (言語)

hines159

男女の能力の差を比べた心理学の実験結果は山ほどあるけれど、それを数字抜きでどっちの方が上って言う事実だけで覚えている場合が多い。例えば、空間認知は男が上で、言語の力が女が上、とかね。じゃあ、いったいどのくらい男の方が上なのよ?という表。


X軸は9つの比べた項目。左から順に、1、身長。2、心的回転。3、空間認知。4、空間視覚化。5、認識速度。6、話し言葉の流暢さ。7、語彙。8、物を狙って投げる正確さ。9、子供の遊び方。

Y軸は標準偏差(SD, Standard Deviation)。


身長で見ると、男の方が標準偏差で2も上だ。標準偏差で2.0の違いというのは、男性の平均値(日本だったら170cmくらいか?)に達する女性は2%しかいないということ。ちなみに標準偏差が0なら男性の平均値に達する女性の割合は50%になる、という計算です。

心的回転で見ると標準偏差で1の違い。これは男性の平均値に達する女性は16%。これもかなりの差だな。

ターゲット狙いの課題では1.5の差なので男性の平均点に達する女性は7%のみとなる。これはあくまでも男性平均との比較なので、もし女性が野球の投手になろうとして、男性のトップレベルの投手と張り合うんなら、それがいかに困難なことかが分かるな。


では女性が優れていると言われる言語能力は?標準偏差でマイナス0.4くらい。これは男性の平均値に達する女性が66%いる。つまり男性(の平均)よりも言語能力の高い女性は10人中6~7人に留まる。これはそれほど大きな差ではない。


言語能力の差が小さいんでびっくりしたよ。実生活だと女性に言いくるめられまくってるんで、圧倒的に女性のほうがことば関係に強いんだと思ってたけど。この辺が「統計的効果量」が重要だと言われる理由だな。過去の心理学の統計では「女性のほうが上」という「統計的に有意な差」が見つかればそれでおしまいだったけれど、それがどのくらいの大きさの差なのかは「効果量」や「標準偏差」で測られる。



参照元:P.159.

Melissa Hines
Brain Gender

検索キーワード: 心理学、 メタ解析、meta-analysis, 身長、男女差、脳差、エフェクト・サイズ、EFFECT SIZE, 統計、確立、正規分布、NORMAL DISTRIBUTION, ピッチャー、女性、男性、



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2006-01-11 10:17:53

【復習】ハチはダンスで意思疎通する

テーマ:心理学 (言語)
David Burnie
How Nature Works/100 Ways Parents and Kids Can Share the Secrets of Nature (Reader's Digest)

オーストリア人のフリッシュはどうぶつのこうどうをけんきゅうしたかがくしゃです。フリッシュはにんげんいがいのどうぶつでもことばをつかうものがいることをはっけんしました。ハチさんがまわるようにおどる(round dance)ときはおはながちかくにあるというあいずで、このおどりをつうじてほかのハチさんもおはながちかくにあることをしることができます。ハチさんのおしりふりふりダンス(waggle dance)はおはながとおくにあるというあいずです。はちさんのおしりのむきがおはなのあるほうこうです。おしりふりふりのはやさがおはなまでのきょりです。ハチさんはにんげんのことばをしゃべることはできませんが、こうやってなかまとはなしてるんですね。


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引用元: How nature works: 100 vways parents and kids can share the secrets of nature. david Burnie. 1991. p.115.


子供向けの本なので英語も簡単に書かれている。子供向けなのに内容はかなり盛りだくさんで、院生の僕も学ぶところが多かった。このシリーズ(Reader's Digest)は写真やイラストも多いので大好き。


検索キーワード:心理学、動物学、karl von Frisch (1886-1982), honeybees, nectar-rich flowers,

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2005-10-26 00:39:59

ニカラグア手話にみる言語が生まれる瞬間

テーマ:心理学 (言語)

nicaragua sign language

ニカラグア手話という研究が言語心理学にはある。新しい言語が自然発生した瞬間を観察できた珍しい機会だ。


中央アメリカの国ニカラグアでは手話が一般的ではなかったため聴覚障害者はコミュニケーションの術が限られ、かなり孤立していた。それが1980年代にある学校で数百人の聴覚障害者が在籍したために、彼らは新しいコミュニティーを作り上げ、彼ら独自の手話が自然発生的に生まれてしまった。


ただし全く一から言語を作り上げた訳ではなく、それ以前に特定の家族内などで使われていた手話などを複合し、それを基にニカラグア手話は他の言語と同等に複雑になるまで一気に発展し、たった10年未満の間にニカラグア手話はほぼ完成した。


ここで面白いのは、ニカラグア手話を複雑にし文法のルールなどを決めていったのは10歳以下の少年たちだった。第2言語の獲得に見られるように、言葉は年少時の方が獲得が圧倒的に速く、文法などにも若い方が強い。そのことから、彼ら若い連中が使い始めた文法が最もルールが整然とされており、それがスタンダードになっていった。このニカラグア手話が発生したときに15歳以上だった人たちは、その後も文法を完全にマスターできず、その後も間違いが散見された。


今日の記事に関しては学術的な資料が手元に無いのでかなりうろ覚え。ほとんどは昔取った言語心理学のクラスの先生からの受け売りです。間違いがあるとすれば、それは僕の記憶違い、英語の聞き間違いなどによるものだと思います。

僕はチョムスキーは信じていないんだけど、こういう研究を読むと、あまりにも簡単に言語が発生しているみたいなんで、チョムスキーが言うように人間の脳は動物とは違って、言葉をしゃべる能力が生まれつき備わっている、という考えが浮かんでくるのも理解はできるよ。僕は信じないけどね。しつこい?

この話題はriverplus さんのブログ「メーカ研究員の週報 」の「新しい単語はいかにして言語の一部となるか 」という記事で始まったネタですが、自分の記憶用に残しておきたかったんで、自分のブログの項目として紹介することにしました。


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一応、ウィキペディアのニカラグア手話 の項目(英語)。

僕はウィキペディアも信じていないだよー。大まかな案を掴むのには良いけれど、それが本当かどうかを確かめたかったら、その分野に精通している人の本を読まないと、文章の妥当性は分からないからね。ちなみにこの項目を書いた人はスティーヴン・ピンカー(Steven Pinker ,)を参照している。僕はこの科学者も信じていない。これはそのうちに紹介。あ~、すごいネガティブの記事になっていくー。疑心暗鬼なマッド・サイエンティストへの道第一歩だな。


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検索キーワード: sign language, ASL, INS, 心理学、言語心理学、認知心理学、deaf culture, deaf community,

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2005-03-29 20:58:08

英語学習法の検証 ATR

テーマ:心理学 (言語)

ATRという会社が 英語の聴き取りの教材 を出している。この会社は学習効果を確認するために心理学の実験をして学習効果を示している。なのでその効果は確からしい。この論文によると、この学習方法の良い点と悪い点が見える。ちなみにこの論文で検証されているのはLとRの音の聞き分け学習だ。この会社自体は他にも母音の聞き分けなどの学習を提案しているが、この論文には載っていない。

訓練方法としてはLとRだけが違う単語(例えばliceかrice)を聞いてそれがどちらの単語かを2択する。選んだ瞬間に正答が教えられる。全体で言うと学習前では65%の正答率だったのが3週間(計15時間)これを繰り返した後では正答率が78%にまで上がった。なので全体としてはこの訓練は使える。

LとRは単語の中での位置によって正答率が著しく異なる。語尾にL/Rが来るのは分かりやすい。例えばBearとBellなど。学習は83%→96%とほぼ完璧に習得できている。語頭(LedとRed)68%→78%や語中(OleoとOreo)56%→75%はそこそこの効果がある正答率の推移だ。このくらいの正答率なら実生活でも十分使えるだろう。

効果が少ないのが語頭重子音(FlyとFryなど)だ。57%→63%。伸び率も低いし、これじゃ学習後でも2択の偶然当たる確立(50%)と大して変わりが無い。この学習方法は何かまずい点があるのだろう。

この学習の欠点はズバリお手本表示が不明瞭という点だと思う。お手本というかLとRの違いをまず明確に見せなければ、その違いが分からない学習者にとっては一生分からないままだ。つまりLとRが違う音を長く聞き続けたからといって聞き分けられるようになる訳ではない。それは12歳くらいまでは余裕で獲得できる能力でも、二十歳過ぎると自然の獲得は困難になってくる。この学習法はその第一歩のところを抜かしている。第一歩というのは2つの音が違うことをまず確実に示すこと。

この会社の学習方法は学習の第一歩目が抜けているものの、その効果は大きい。全体の聞き分け度は冒頭にも書いた通り65%→78%に上昇している。なのでLとRの聞き分けの初心者にとってはかなり有効だろう。更にその効果を実験で検証したりするところから、この会社は真剣に良い学習方法の開発に取り組んでいるようだ。ただ長年英語を聞いていてもLとRが分からない人にとってはこの学習方法から得るところは少ないかと思われる。

この会社の人(または競合他社)は僕を雇ってくれないかな。より良い学習教材を一緒に作りませんか。なんならうちの大学院でそれを裏付ける実験もしましょうか?院生は貧乏で仕事にガツガツしています。

元の論文:
Lively, Pisoni, Yamada, Tohkura & Yamada (1994). Training Japanese listeners to identify english /r/ and /l/. III. Long-term retention of new phonetic categories. J. Acoust. Soc. Am. Vol 96(4). Oct 1994.

ATRのホームページ。 幾つかの資料はここから抜粋させてもらいました。

関連記事:成人後からでも外国語の音を聞き分けられる (2005/07/12)


検索キーワード: 心理学 認知心理学 言語心理学 言語獲得 臨界期 

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2005-02-19 09:45:47

効果の高い教育教材 英語の発音

テーマ:心理学 (言語)
英語の発音を練習するソフトを探してます。心当たりのある方は是非ご連絡下さい。

僕は今アメリカの大学院で学んでいるんで生活の全てを英語で行っている。それでも英語の問題は有る。一番困るのが単音の発音だ。他の事で困る分には解決法がいくらでもある。例えば文の意味が伝わらなければ、別の単語と別の構文を使って言い直せば大抵伝わる。でも授業で特定の単語を使わなくてはいけない場面で、その単語が伝わらない時ほど困ることは無い。まぁ最終的にはスペルを言えば伝わるんだけど、そんなことに時間を掛けてないで、せめてゆっくり発音すればちゃんと伝わってくれれば良いなと思う時はある。

話し相手が同年代ならまず問題は無いんだけれど、相手が60歳を過ぎていると本当に僕の発音を理解しないんだよね。院生の生活上、自分の分野の権威は年を召した方が多いんで、これは何とかしなくてはと思ってる次第だ。

そんな事を考えている時に昨日かなり使える訓練を見つけたんで、それの家庭で使えるバージョンを探そうと思い立った。昨日使ってみた機械は僕が発音する母音が本物の英語の母音にどのくらい近いかを図で示してくれるものだった。添付してある写真がその時のイメージだ。黒いのが英語の母音で、赤いのが僕の発音。

これによると僕は英語の母音を区別して発音できるんだけど、アーからオーに掛けての発音をどの場面で使うかがわかってないみたいだ。でもこの機械を使えばそれがすぐに直せそうだ。僕が発音する度にそれがどの音だったかを教えてくれるのだから。

残念ながらこの機械はすごく高そうなんで僕には買えないけれど、こんな機能だったらソフトウェアであるんじゃないの?母音に限らず、子音とかでも自分の発音を見つめ直せるのが欲しい。

----------------------
心理学の見地から見て、効果的な学習でもっとも大事だと思われるのは①適切なフィードバック(何を間違えたかを指摘すること)を②その瞬間に返すことだろう。

フィードバックが無い学習の例としては自習による後追い練習がある。聞いた英語をそのまま口に出してみる練習だ。これは英語の文章を覚えるのにはとても良い練習方法だけれど、発音は矯正しにくい。なぜなら自分自身では発音がどう違っていたのかが解りにくいからだ。発音がわかる人(または物)が直してくれる環境が良い。

フィードバックの遅い学習の例としてはクラスでの試験があげられる。試験中に間違えた答えは、試験が返されて間違いだったと知るまで、記憶が強化されてしまっている。この問題に関する答えはBの何々だった、と。試験が返されてそれが間違いだったと知っても、強化されてしまった記憶を覆すのは難しい。なので、次の試験で同じ問題が出てもまた同じ答えを選んでしまう。

そんな訳で適切なフェードバックをすばやく返してくれる英語の教材を探してます。またはそういう教育教材を作りたい方はいませんか?心理学の多方面から山盛りの案を出せます。

キーワード: 心理 心理学 学習 英語 トレーニング フォルマント コークリア 内耳 周波数 言語 獲得
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2005-01-31 02:17:56

ピアノの練習で言語記憶力が上がる

テーマ:心理学 (言語)
ピアノを習うと言語記憶の能力が上がる。6年以下のピアノの練習でも結果は顕著に表れた、という記事。

ピアノをやってる子は頭が良いのは経験上から多くの人が感じている事だと思う。でもそれが特定の分野(言語記憶の能力)に現れるというのは考えたことも無かったな。単純に、2つの理由を考えてたよ。ピアノを習わせる親は頭が良くって金持ちなんでそれが遺伝する。ピアノを弾く時に指を動かすので脳が刺激される。

この研究者によると音楽の練習は左脳を刺激するので、左脳にある他の機能も刺激される:つまり言語機能が刺激される。

僕は個人的には、頭の良い女の子ってかっこいいなと思うけど、ピアノ習ってた僕の友達を見ると親に束縛されている印象があるんだよな。その殻を打ち破れたら、又は他の方法で束縛とは別の方向に自分の価値を見出したら、その時からその子達は更に魅力的になると思うよ。この論文とは関係ないけど。

Music instruction aids verbal memory
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2003-07/apa-mia072103.php
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