2008-09-12 18:00:00

死を呼ぶ雨

テーマ:ブログ
お疲れ様です☆
kaiです☆


私のブログにgremzが来ているので、
今日は「酸性雨」の話


最近は地球温暖化の話題がエコ関連の多くを占め、
少々影が薄くなっていますが……

もちろん、酸性雨だって解決されていません

しかも酸性雨は、地球温暖化と原因の一部を共有しつつ、
酸性雨自体が地球温暖化の原因にもなっています


酸性雨とは、そもそも何でしょうか

物質、特に液体(水溶液)に関しては、
「酸性」と「アルカリ性(塩基性)」という性質がある事を、
理科の授業で習ったのを覚えているでしょうか
リトマス試験紙やBTB溶液を使った実験をしたのではないでしょうか

この「酸性」と「アルカリ性」は、別々の性質ではなく、
プラスとマイナスのような反対側の指標です
もちろん強度もあり、「pH(ピーエイチ、ペーハー)」という単位を用います

pH7を、酸性でもアルカリ性でもない「中性」と呼び、真水が中性です
pHが1に近づくほど、酸性度が増します
pHが14に近づくほど、アルカリ性度が増します

酸性雨とは、もちろんpH値が低い雨の事なのですが、
実は通常の雨も酸性として検出されます

大気中には二酸化炭素がありますので、
雨が降下する途中で溶け込むわけです
これで、pH5.6くらいになります
この程度は無害なので、酸性雨とは呼びません

酸性雨は、平均しておよそpH4.6くらいになります

……1変わっただけなので、大したものではない気がしますよね
しかし、pHという単位は「対数」なので、
1の差は「10倍の差」を表します

つまり、平均的な酸性雨は、
通常の雨の10倍の酸性度を持っているのです

もちろん平均ですので、
pH4やpH3の酸性雨も存在します
こうなりますと、実験で使用する酸性水溶液が降るようなものです

また、酸性雨の他に、「酸性霧」や「酸性雪」、
チリやゴミに酸性物質が付着した「酸性降下物」も確認されていて、
原因は同一と考えられています


さて、酸性雨はなぜ起きるのでしょうか

酸性雨の発生までの化学プロセスは本来非常に複雑ではありますが、
まずは原因となる化学物質による大気汚染から始まります

工場や火力発電所、焼却場や自動車などから放出される排ガス
その中に、「酸化硫黄」や「酸化窒素」といった物質が含まれています
(火山活動による噴煙にも含まれますが、自然活動なので問題にはなりません)

これらがそのまま雨に溶けた場合、それなりの酸性度を示します
しかし、より強力な酸性度を示す原因として、
紫外線の影響があります

紫外線は別名で「化学線」とも呼ばれ、
物質に化学的変化を及ぼす作用があります

この紫外線の影響で、大気中を漂う酸化硫黄や酸化窒素は酸素や水を反応し、
「硫黄酸化物(SOx)」や「窒素酸化物(NOx)」といった特殊な化学物質群に変化します
(ちなみに、厳密には酸化硫黄はSOxの一種、酸化窒素はNOxの一種です
 また、排出時にも既に、強烈なSOxやNOxは多少なり含まれています)

このSOxやNOx、その他にも様々な特殊化学物質が雲の上で増産され、
雨に溶けて強力な酸性雨となり、地に降り注ぐわけです
(紫外線は、オゾンホールが進むと強くなります)

さて、酸性雨によって、何が引き起こされるのでしょうか

強い酸性の故に、金属やコンクリートを溶かしてしまいます
建築物の強度劣化や、文化物(銅像など)の破損が実際に起きています

それ以上に恐ろしいのは……、
湖沼を酸性化させ、水生生物の生態系に影響を与えます
また、土壌も酸性化するため、有害な金属イオンが土壌に溶け込み、
植物を枯らしてしまいます

ドイツのシュバルツバルト(黒森)の木々の半分以上が、
この酸性雨の影響を受けてしまったのは有名な話かもしれません

もちろん、これだけ強烈な酸性度が、
人間の素肌にも影響を与えないわけがありません


国立環境研究所の調査では、
日本で観測されるSOxは、
 ・中国起源;49%
 ・日本起源;21%
 ・火山によるもの:13%
 ・朝鮮起源:12%
とされています

高度成長の進む中国で排出された物質が、
偏西風によって日本へ渡来しているわけです
この点について、外交では引き続き協議されているのでしょうか……?


このように、酸性雨は国境をまたいだ世界規模での問題であると言えます
ヘルシンキ議定書などのように、酸性雨対策を規定したものはいくつかありますが、
まだまだ対応は万全ではないでしょう

もしこのままだったら……

酸性雨予報をテレビで流す時代が来るかもしれません

pH値の低い酸性雨の日には、
警報や注意報が出るかもしれません

目などに雨が入って治療を受けるケースも出てくるでしょう
家畜を野ざらしにする事もできません

雨が直接当たるものには、
塗装やカバーをしなくてはボロボロになってしまうでしょう

pH2の強酸性雨が地に降り注ぎ、
湖沼や森林には巨大な屋根を取り付けるなどの処置が必要になります
河川に流れ込まないような工夫も必要になるでしょう
莫大な費用が掛かってしまいます

雨水しか飲むものがない貧困飢餓地帯にも、
強烈な酸性雨が降り注ぐようになります


酸性雨の対策は、基本的に温暖化対策と同じです
自動車利用を避けるようにする
自動車購入の際には、低CO2だけでなく、低NOxのものを選ぶ……


しかし、果たして間に合うのでしょうか
それでも、やるしかないのです


kaiでした☆

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