2006年06月12日(月)

ヘヴィサイケ特集 その8

テーマ:サイケデリック
Fraternity of Man
といえば、映画「イージー・ライダー」で流れる"Don't Bogart Me"で有名(というか、ほとんどこの曲だけでしか知られていない?)ですが、アルバム、特に1968年のデビュー作は、60sサイケ界隈でもあまり話題に上がらないのが不思議なくらい素晴らしい内容です。(ジャケも最高!)

彼らはLAのバンドですが、音はむしろシスコサウンド的(実際フリスコ物のコンピに収録されてたりする)で、ややフリーキーな部分もあるものの、QMSやKakが好きならきっと気に入ると思います。"Don't Bogart Me"がユルいカントリーチューンなので、そのイメージが強いのかもしれませんが、むしろ"In the Morning"や"Candy Striped Lion's Tail"、Zappa作品の"Oh No (I Don't Believe It)"といったヘヴィサイケナンバーが印象的です。

アルバムはもう一枚"Get It On"(1969)というのが出ていて、起伏と表情に富んだ1stにくらべるとややメリハリに欠け、曲自体の魅力も及ばない感じなんですが、ますますB級シスコサウンドという趣になって、こちらもなかなか良いです。


Fraternity of Man
Fraternity of Man


Fraternity of Man
Get It On

さて、Fraternity of Manといえば、その前身の(Lowell George &) The FactoryからLittle Featにいたる経緯や、Frank Zappaとの関係なんかも書いておかないと落ち着かないので、少し・・・。

The FactoryはLowell Georgeが初めて組んだリーダーバンドで、Frank Zappaに認められ、彼のプロデュース(演奏にも参加)による数曲とシングル・デモ・未発表音源を1966(~67)年に残しています。これらの音源はLowellが60年代末に録音した音源と共にまとめられて、"Lowell George & The Factory / Lightning-Rod Man"としてCD化されています。

音の方はZappaプロデュースのものが、予想どおりというか、Captain Beefheart風フリークアウト曲だったりするんですが、他のLowell作のデモ曲群が、のちのLittle Featからは想像もつかないような、モロ英国ポップサイケだったり、ガレージっぽいナイーブなフォークロックだったりするのが面白いところ。(60年代末の録音はほとんどLittle Featみたいになってますが・・・。)


Lowell George & The Factory
Lightning-Rod Man

メンバーはLowell Georgeのほか、Martin Kibbee (bs), Warren Klein (gtr), Richie Hayward (drms)の4人。もともとドラマーとして、のちにClear Lightを経てCSN&Yのバッキングで有名になるDallas Taylorが加入していたのですが、彼はテキサスかどこかからやってきたばかりで、しかも盲腸の手術をした直後だったそうで、セッション中に傷口が開いてひどい演奏になり、Richie Haywardにその座を横取りされてしまったということです。LowellはDallasがそんな状態だったとは知らず、あとから彼がひどく出血していたという話を聞いたという逸話があります。

そのFactoryのメンバーからLowell Georgeが抜けた3人に、Lawrence Wagner (g, vo)と、Mothersの"Freak Out"(1966)に参加していたElliot Ingber (gtr)が加わって出来たバンドがFraternity of Manです。一方、LowellはFactoryを抜けた後、一時Standellsに参加したのち、Mothersの一員となります(1968~69)。その後、ドラムのRichie HaywardをさそってLittle Featを結成することになります。

Fraternity of Manのアルバムが"Freak Out"などを手がけたTom Wilsonのプロデュースで、Zappaの"Oh No"を取り上げたり、のちにLittle Featが"Don't Bogart Me"をカバー("Don't Bogart That Joint")したりといった関係は、そのような経緯によります。また、2ndアルバムにはLowell Georgeと(Little Featのメンバーとなる)Bill Payne (key)が参加しています。(つまりLittle Featのオリジナルメンバー4人のうち3人が参加していることになる。)

ちなみに、LowellとMartin Kibbeeは高校時代からの友人で、Little Featの"Dixie Chicken", "Rock 'n' Roll Doctor", "Easy to Slip"はMartin (& Lowell)が書いた曲です。ただし、前述したように、音そのものはシスコサイケのノリに近いので、ZappaやLittle Featといった姻戚関係はあまり意識する必要ないかもしれません。

Fraternity of Manに関する面白い逸話はまだいろいろあるのですが、長くなりそうなのでこのへんで・・・。
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