2006年03月28日(火)

Velvet Underground / Under Review [DVD]

テーマ:News

Under Review

以前Velvet ReduxのDVD発売の記事の中で、Velvet Undergroundの60年代の映像とかをまとめたDVDが出てほしいと書きましたが、近く、レアなライブ映像やインタビューを収めた、バンドのレビューDVDが発売されます。

Andy Warholのプライベートフィルムコレクションからの映像や彼へのインタビュー、レアなプロモフィルムやテレビクリップなども収録されているとのことです。(輸入盤のamazon.co.jpでの発売予定日は4月25日。日本盤については今のところ不明です。)

ちなみにVelvet Reduxの方は日本盤が発売されています。


ワーナーミュージック・ジャパン
ライヴ MCMXCIII
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2006年03月25日(土)

Goldebriars 世界初CD化!

テーマ:News

ゴールドブライアーズ
ゴールドブライアーズ(紙ジャケット仕様)

ついに出ましたね。カート・ベッチャー関連の音源として最もCD化が待たれていたゴールドブライアーズのデビュー作(1964)とセカンドの「ストレイト・アヘッド」(同年)が、日本のエピック/ソニーより、米盤オリジナル紙ジャケ仕様で発売されました。それぞれボーナストラック入りです。

Goldebriarsは、カート・ベッチャーのレコードデビューとなるフォークポップグループ。カートのほかロン・ニールセン、シェリ&ドッティ・ホルンバーグ姉妹の男女混声による斬新なコーラスハーモニーは、同じ編成のママス&パパスらにも大きな影響を与えました。


ゴールドブライアーズ
ストレイト・アヘッド(紙ジャケット仕様)

ちなみに、シェリ・ホルンバーグはのちにキース・オルセンと結婚。ドッティ・ホルンバーグは過去音源をまとめたものがCD化されてソフトロックファンから愛好されています。


Dotti Holmberg
Sometimes Happy Times


なお、今回のGoldebriarsのCDはソニーの「ソフトロック【紙ジャケット・完全生産限定盤】シリーズ第一弾」(3月24日発売)の一部で、同時に以下のタイトルも発売されています。(いずれもボーナストラック付で\1,890。)


ミレニウム
ビギン(紙ジャケット仕様)


サジタリアス
プレゼント・テンス(紙ジャケット仕様)


チャド&ジェレミー
ノアの方舟(紙ジャケット仕様)


チャド&ジェレミー
キャベツと王様(紙ジャケット仕様)


ブルース・ジョンストン
歌の贈りもの(紙ジャケット仕様)


詳しくはソニーミュージックのページで。
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2006年03月22日(水)

南米サイケ特集 その15

テーマ:サイケデリック
南米サイケ関係のコンピCDもたくさん出ています。以下はその一部。



Various Artists
Love, Peace & Poetry: Latin American Psychedelic Music

1. Almendra - "Tema de Pototo" (2:38)
2. Laghonia - "Someday" (3:16)
3. Traffic Sound - "I'm So Glad" (3:13)
4. Kaleidoscope - "Colours" (2:33)
5. We All Together - "Tomorrow" (3:18)
6. Los Gatos - "Cuando llegue el ano nuevo" (3:12)
7. Kissing Spell - "Yellow Moon" (2:21)
8. Traffic Sound - "Virgin" (3:00)
9. Almendra - "Obertura" (3:03)
10. Laghonia - "Trouble Child" (2:51)
11. Los Mac's - "El evangelio de la gente sola" (3:21)
12. Los Vidrios Quebrados - "Oscar Wilde" (2:05)
13. Som Imaginario - "Super God" (3:11)
14. Ladies W.C. - "People" (2:43)
15. Modulo 1000 - "Lem.Ed.Ecalg" (1:17)
16. Los Mac's - "Degrees" (2:45)
17. St. Thomas Pepper Smelter - "Betty Boom-Little Monster-Doggie and Peggie at the Witches Castle" (3:36)
18. Dug Dug's - "It's Over" (3:33)




Various Artists
Love, Peace & Poetry: Brazilian Psychedelic Music

1. O Bando - "E Assim Falava Mefistofeles" (3:43)
2. Os Brazoes - "Tao Longe De Mim" (2:10)
3. A Bolha - "Razao De Existir" (3:38)
4. Liverpool - "Voando" (2:09)
5. Bango - "Inferno No Mundo" (2:04)
6. Buttons - "Birds in My Tree" (2:53)
7. Assim Assado - "Lunatica" (3:29)
8. O Terco - "I Need You" (2:23)
9. Spectrum - "Trilha Antiga" (3:19)
10. Modulo 1000 - "Animalia" (1:59)
11. Os Lobos - "Miragem" (3:21)
12. Rubinho E Mauro Assumpcao - "Quero Companheira" (2:57)
13. Sound Factory - "Let's Go" (2:32)
14. Terco - "Iagoa Das Lontras" (3:23)
15. Paulo Bagunca - "Mensageiro" (3:10)
16. Lula Cortes E Ze Ramalho - "Maracas de Fogo" (2:28)
17. Marcos Valle - "Revolucao Organica" (2:59)
18. Hugo Filho - "Quero Voce, Voce" (3:12)
19. Marconi Notaro - "Fidelidade" (3:20)




Various Artists
Love,Peace & Poetry-Mexican Psychedelic Music

1. Dug Dug's - "Lost in My World" (4:06)
2. Kaleidoscope - "Hang Out" (2:17)
3. La Fachada de Piedra - "Roaming" (3:08)
4. El Tarro de Mostaza - "El Ruido del Silencio" (3:05)
5. La Vida - "Touch Me" (2:34)
6. La Libre Expresion - "Joven Amante" (2:50)
7. Flying Karpets - "Behind a Young Girl Smile" (2:22)
8. La Revolución de Emiliano Zapata - "En Medio Dela Lluvia" (7:58)
9. Spiders - "It's You" (4:03)
10. Three Souls in My Mind - "Lenon Blues" (2:47)
11. Toncho Pilatos - "Tommy Lyz" (3:50)
12. Renaissance - "I'm Dying" (3:36)
13. Ernan Roch - "The Train" (4:16)
14. Grupo Ciruela - "Nada Nos Detendra" (3:14)
15. Los Ovnis - "Cuando Era Nio" (2:07)
16. Survival - "The World Is a Bomb" (2:26)
17. Nahuatl - "Volvere" (3:33)



Sons of Yma
Various Artists
Sons of Yma

1. Los Holys - "Sueno Sicodelico" (2:41)
2. Golden Stars - "Past Verde" (2:26)
3. Los Doltons - "La Ventana" (2:32)
4. Los Doltons - "Vision de Otono" (2:35)
5. Golden Stars - "Angel" (2:55)
6. Los Shains - "Apache 66" (2:48)
7. Los Saicos - "Come On" (2:43)
8. Los Shains - "No, No, No, No" (2:36)
9. Los Darts - "Pregunto" (3:23)
10. Los Saicos - "Demolicion" (3:00)
11. Los Drags - "Necesito Alguien" (2:03)
12. Los Datsuns - "Popotitos '69" (2:47)
13. Los Shains - "Tirando Dedo" (3:02)
14. Los Yorks - "Justo a Mi Gusto" (2:15)
15. Same People - "Don Nadie Soy" (2:55)
16. Traffic Sound - "Destruction" (2:36)
17. Los Yorks - "Solo Estoy" (3:42)
18. Los Stevios - "G.T.O." (2:27)
19. Los Holys - "Holys Psicodelicos" (2:19)
20. Los Holys - "Psicodelico Desconocido" (2:21)
21. Los Diablos Azules - "Te Quiero" (3:12)
22. Los Belkings - "Seima Patrulla" (2:15)
23. Los Belkings - "Empujando Furte" (1:56)
24. Los Comandos - "Moby Dick" (2:47)




Various Artists
Back to Peru - The Most Complete Compilation of Peruvian Underground '64-74

1. Termits - "Bailemos" (2:29)
2. Los Yorks - "Abrazame Baby" (4:06)
3. Golden Stars - "Tema de Los Golden Stars" (2:46)
4. Texao - "Stone" (2:27)
5. Los Mutables - "Pasos En la Luna" (2:44)
6. Los Holys - "Holys Psicodelicos" (2:21)
7. Los 007 - "No Te Puedo Encontrar" (2:55)
8. Pina Y Sus Estrellas - "Los Extranos" (2:40)
9. Hot Butter's Sound - "Pa-Pa-Pa" (3:05)
10. Ringers - "You Gotta Try" (4:31)
11. New Juggler Sound - "Glue" (3:20)
12. Smog - "Wicked Man" (3:25)
13. Eleva Tu Mente - "Los Comandos" (2:43)
14. Laghonia - "World Full of Nuts" (3:33)
15. El Polen - "Mi Cueva" (4:21)
16. El Opio - "Una Bruna En El Cuzco" (3:10)
17. Telegraph Avenue - "Tookie Tookie" (3:45)
18. Black Sugar - "Funky Man" (2:01)
19. Zulu - "Candela" (3:56)
20. Pax - "Exorcismo" (4:13)
21. Traffic Sound - "Meshkalina" (3:28)
22. Los Mirlos - "Sonido Amazunico" (2:41)




Various Artists
Planetary Pebbles, Vol. 2: Exitos A Go Go- Teenbeat South of the Border

1. Los Sicodelicos - "Solo Tu Nombre Puede Cortar Las Flores" (1:55)
2. La Tropa Loca - "El Famatico" (2:37)
3. Los Canarios - "3-2-1-Ah!" (2:33)
4. Ruben y Sus Emociones - "Mary y Juana" (3:14)
5. Los Naufragos - "Hippies y Todo el Circo" (1:56)
6. Los Hitters - "El Ovni" (2:15)
7. Los In - "Mi Pequendo Libro Rojo" (3:05)
8. Los Shakers - "Don't Ask Me Love" (2:09)
9. Los Romancieros - "El Bueno, el Mayo & el Feo" (2:59)
10. Con's Combo - "Vas a Perder Su Amor" (2:44)
11. Los Walkers - "El Principe Gaetano del Monte" (1:43)
12. Los Temerarios - "Tema de los Temperarios" (1:52)
13. Los Hooligans - "Que Flojera" (2:25)
14. Los Creyentes De B.C. - "Yo Necesito Que Vuelvas" (3:03)
15. Los In - "El Afro Esta Aqui" (2:32)
16. Los Walkers - "Mujieres Perdidas" (2:53)
17. Los Juniors - "Hoy Te Toca Llorar" (2:36)
18. Los In - "El Septimo Hijo" (2:28)
19. Los Sicodelicos - "Gaslight" (2:43)
20. Los Apson - "Con El Tiempo y Un Ganchito" (2:52)
21. Con's Combo - "Let's Go" (2:41)
22. Los Johnny Jets - "Fiebre" (2:41)
23. Los Yaki - "Baila Commingo" (2:07)
24. Los X-5 - "Duda" (2:08)
25. Los Doltons - "Santo" (2:17)
26. Los Apson - "El Ultimo Tren" (2:00)
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2006年03月20日(月)

南米サイケ特集 その14

テーマ:サイケデリック
Blops
チリのメロウ(ソフト)サイケといえば、このバンドも有名です。1971年の1stに関してはトラッド/フォルクローレというよりも、さらに素朴な牧歌的・自然回帰的な響きがします。(Vashti Bunyanの"Just Another Diamond Day"なんかを連想させる。)

エレキやドラムが入った曲もありますが、ほとんどはアコギとフルートと若干のパーカッション程度で、曲も演奏もとても純朴でナイーブな感じ。でも、それが不思議にハマります。欧米の洗練されたコマーシャルな音に慣れた耳には、逆にショックかもしれません。全編に漂う、気だるくメランコリックでドリーミーなムードもシビれます。

Blops
Blops
Blops



Arco Iris
アルゼンチンのバンド。この1970年のデビュー作もソフトサイケ系の名盤で、これを南米サイケのベストアルバムとする評もあるくらいの素晴らしい内容です。

こちらもフォーキーな音ですが、Blopsよりは洗練されている感じで、ジャズやクラシック(教会音楽)などをベースとした曲も散見されます。しかし、繊細でドリーミーなボーカルや、ひじょうに内的でスピリチュアルな楽曲など、ピュアでナイーブであるがゆえの特異さみたいな感触はBlopsとも重なる部分があります。

このグループは、そのバックグラウンドや実生活も変わっていて、東欧出身の元モデルでヨーガの指導者、Dana(Danais Wynnycka、数年前に逝去)をスピリチュアルな尊師(グル)と仰ぎ、一夫多妻ならぬ一妻多夫的なコミューンを形成していたことでも知られています。というと、某カルト集団やマンソン・ファミリーなんかを連想して引いてしまわれるかもしれませんが、音楽自体にはカルト系サイケのYahowa 13みたいな「いかがわしさ」(Yahowaの場合はそれが魅力なんですが)はありません。



1972年の2nd("Tiempo de Resurreccion")では、曲の展開がより複雑になってプログレっぽくなった一方で、サックスなどの使い方がやや通俗的になって、コマーシャルでわかりやすい音になっています。それ以降は未聴ですが、さらにプログレ的な要素が強くなっているようです。その後(80年代?)にはアメリカに渡って、フュージョンなどのスタイルへ音を変化させながら活動を続けています。


Arco-Iris
Arco Iris (試聴はこちら。)
2006年03月15日(水)

南米サイケ特集 その13

テーマ:サイケデリック
Som Imaginario
1970年のデビュー作はブラジリアンサイケを代表する名盤。先月、Rev-OlaからCDが再発されました。(なんだかamazonで買える物件が出てくるとほっとする。)

音のイメージとしては同僚のMutantesとBrazoesの中間という感じ。トラディショナルなラテン音楽をベースに、多彩なスタイルのロック/サイケデリックサウンド(激渋ファズギター&オルガン入り)で織り成されたカラフルな作品です。(歌もポルトガル語と英語が混じっている。) 発売元のRev-Olaのサイトでは、
"Bossa, Tropicalia and Samba meet Italian prog and Brit psych."と紹介されています。

アルバムを通しては、脳天気というか陽気というか、ザッパのようなユーモア感覚に充ちているのですが、トリッピーでぶっ飛んだフリークアウト曲から、ダウナー系のアシッドナンバーやトランキライズ系のメロウサイケ、そして哀愁こてこてメロディのポップサイケまで、南米サイケデリアの総天然色カタログといった趣きです。

ラストはしっとりとしたメロウチューンで締めて余韻を持たせるところなんかもニクい。サイケなジャケもグッドで、CDの音質も良好です。オススメ!


Som Imaginario
Som Imaginario



El Congreso
これも素晴らしい、いかにも南米的なトラッド/フォルクローレをベースにしたメロウサイケ(71年作)。チリのバンドですが、なぜかチリにはメロウ(ドリーミー)サイケ系のバンド/作品が多くて、前に紹介したKissing Spell、Embrujoと並び称されています。

素朴なスパニッシュギターに乗せてスペイン語で歌われる哀愁のメロディ。切ないフルート(ケーナ)の響きもたまりません。アコースティック楽器の入ったトラッド系とはいっても、結構ビート感があったり、サイケ期ビートルズからの顕著な影響もあったりで、南米版フェアポートコンベンションとでもいった趣きです。とにかく、トラッドとロックの混ざり具合が絶妙!

フォルクローレの定番、"El Condor Pasa"(コンドルは飛んでゆく)の、ドラムとエレキギター入りのフォークロックバージョンなんかも入ってますが、これがまた、まったりとイナタくて非常になごみます。ただ、ラストの約11分の(ドラムソロ入り)シスコサイケ風インプロビゼーションが、やや冗漫に聞こえてしまうのが残念といえば残念。

ちなみに、80年代以降も活動を続けていて、バンド名をCongresoとした後発のアルバムは本作とはまったく違う感じの音らしいです。


El Congreso
El Congreso (リンクはFreak Emporium)
2006年03月14日(火)

南米サイケ特集 その12

テーマ:サイケデリック
Tarkus
ペルーの70sハードロックといえば、前回のPaxと並び称されるのがこのTarkus。1972年に唯一のアルバムを出しています。

バンド名からイメージされるようなサバス風のドゥームなおどろおどろしさとか、ゼップ風の変則的な展開とかが満載されていて、これもマイナー(B級)ハードロックコレクター(私も結構集めてます)が泣いて喜ぶような内容です。

全曲スペイン語で歌われるハイトーンシャウト系のへろへろボーカルや曲の展開がかなり変態だったり、浮遊系のアシッドチューンが散見されたりで、(ヘヴィ)サイケ度もかなり高くなっています。

Tarkus
Tarkus
Tarkus



Aeroblus
わたしがこれまでに聴いた70sハードロック系の南米バンド中で、一番強力だったのがこのアルゼンチンのトリオ。唯一のアルバムは1977年の作で、こちらもほとんどスペイン語で歌われています。

とにかく、突き抜けるようなドライブ感はピカイチで、非常に達者な各楽器のメカニカルな絡みなんかもシビレるほどカッコいい。逆にいうと、まったりとしたヘヴィサイケ感はその分期待できないかもしれませんが・・・。音から伝わってくるマンパワーというか、演奏している人間の迫力・スケール感も絶大で、日本のSpeed, Glue & Shinkiとかを連想してしまいました。

ギターのPappo(昨年バイク事故により逝去)はアルゼンチンロック界の大御所で、60年代末に草分け的なLos Gatosへ参加したのち、70年代前半に結成・活動したPappo's Bluesは、Almendraと並ぶこの時期のトップグループとされています。Vernon Joynsonの"Dreams Fantasies & Nightmares"によると、"One of South America's best rock guitarists."とのことです。ちなみに、「その7」で紹介したInvisibleのMachiとPomoはPappo's Bluesに在籍していました。

Aeroblus
Aeroblus
Aeroblus
2006年03月10日(金)

南米サイケ特集 その11

テーマ:サイケデリック
前回のLos Shain'sから派生したグループをいくつか・・・。

Los Shain'sはサーフ~ガレージ~サイケと、欧米の流行を追っかけるようにスタイルを変化させていますが、68年末の分裂後に枝分かれしたバンドも「やっぱり」で、60年代末はヘヴィサイケ~アートロック、70年代初頭はハードロックという、とてもわかりやすい展開になっています。

英米のカバーも相変わらず多いのですが、アレンジはLos Shain'sの「勢い」重視のものから、自分たちの体内時計に合わせたような、まったりとした独自のノリになっているような印象です。しかし、(私が聴いたアルバムに関しては)なぜか示し合わせたように今度はスペイン語の歌がなくなって、カバーもオリジナルも、ほとんどが英語で歌われるようになります。


The (St. Thomas) Pepper Smelter
Los Shain'sのリーダー的存在だったEnrique "Pico" Ego Aguirreとの音楽的な意見の相違から、Gerardo Rojas(のちにGerardo Manuelと名乗る)ら他のメンバーがPicoと袂を分かって結成したバンド。1stの"Soul & Pepper"(1969)は、粘っこくてサイケなファズギターとチープオルガンがウリの、まったりとしたヘヴィサイケ系の音ですが、そこはかとなく脱力していて、(大好きな)Music Machineなんかとも通じるものがあります。(そのMusic Machineの"The People in Me"の素晴らしいカバーあり。声も似ている!)

先頭が、(これまた大好きな)Iron Butterflyの"In a Gadda Da Vida"(!)で、ほかにもCreamの"Strange Brew"や、定番の"Hey Joe"なんかもやっています。サイケ度も高く、全体的にかなりハイレベルな内容で、ちょっとびっくりでした。オススメ!


(Saint Thomas) Pepper Smelter
Soul & Pepper (リンクはFreak Emporium)



Gerardo Manuel and El Humo
Gerardo ManuelがPepper Smelterのあとに結成したオルガン入りヘヴィサイケグループ。1stの"Apocallypsis"(1970)は南米サイケ屈指の名盤のひとつとされていて、ネットショップなんかでもよく見かけるので、ジャケに見覚えがあるかもしれません。とにかく先頭のタイトル曲が素晴らしすぎます。南米サイケのテーマソングにしたいくらい。

カバーの曲目を見ると、GFRの"Are You Ready"、ジミヘンの"Power of Soul"、? & the Mysteriansの"96 Tears"、果てはバート・バカラックの"Raindrops Keep Falling on My Head"と、かなりグチャグチャな感じですが、あまりカバーとかオリジナル(半々くらい)とかは関係なくて、ロックに対するピュアな愛情みたいなものがヒシヒシと伝わってくる好盤となっています。それよりなにより、中ジャケのGerardoがカッコ良すぎ!



特にGerardoのボーカルが素晴らしく、一転メロウなバラード曲や、まったりとしたヘヴィ(ブルース)サイケ風アレンジの"96 Tears"もグッドです。ちなみに、このアルバムにはPicoがギターで参加しています(オリジナル盤のクレジットはEnrique Mario)。


Gerardo Manuel and El Humo
Apocallypsis (リンクはFreak Emporium)



Pax
Los Shain's分裂後もPicoは新メンバーによるLos Nuevos Shain'sとしてシングルを出したりしていましたが、70年代になって新たにPaxとして活動を続けています。いわばLos Shain's直系のバンドなのですが、音はヘヴィサイケというより、シャープでかっこいいハードロックになっています。(それでもメロウなアシッドチューンやトリッピーなギターソロなんかにサイケの名残がみられますが・・・。)

特にサバス、ゼップ、パープル、ジミヘン、クリームなどからの影響が顕著な、ヘヴィなリフ中心の正統的ブリティッシュ・ハードロックに近い感じで、英語のボーカルなんかは後の80sメタルを連想させるような艶っぽさもあります。ヘヴィサイケとしてもじゅうぶん楽しめますが、むしろ70sハードロックファンが発見して狂喜するような強力な内容になってます。

なお、こちらには"Apocallypsis"のお返し(?)で、Gerardo Manuelがゲスト参加しています。ちなみに、CDのボーナストラックには、パープルの"Smoke on the Water"(オルガンがハモンド系でなくてファルフィッサ系!)やGolden Earringの"Radar Love"、Spiritの"Mr. Skin"なんかのカバーが入っていて、そのへんがLos Shain's以来の伝統という感じで面白い。


Pax
Pax (リンクはFreak Emporium)
2006年03月07日(火)

南米サイケ特集 その10

テーマ:サイケデリック
Los Shain's
トロピカリズモの回でも少し触れましたが、南米のバンドには英米のロックナンバーをラテン的な感性やネジれたサイケ感覚でカバーして、アルバムの大半がそういう非オリジナル曲で占められているというのが結構あって、それもまた南米サイケの個性・魅力のひとつとなっています。

ペルーのLos Shain'sなんかはその最右翼で、独特の濃い世界を築き上げています。(個人的には南米のガレージ系ではフェイバリット。) ただ、私の持ってる音源は怪しげな出所のもので、残念ながら正規盤のCDは(出ていたとしても)なかなか入手は難しいのではないかと思います。もし、どこかでCDを見かけたら迷わずゲットすることをお勧めします。



デビュー作の"El Ritmo De Los Shain's"(1966)はかなり強烈なガチャガチャのガレージサウンドとサーフインスト(ベンチャーズみたいなやつ)が混じり合ったもので、スプリングリバーブもバリバリの、日本でいうエレキブーム~グループサウンズみたいなノリです。

エレキインストの"Misirlou"や、"Hang on Sloopy"みたいに英語で歌ってる「まじめな」カバーもあるんですが、"Bule Bule"はSam the Sham and the Pharaohsの"Wooly Bully"、"Tenemos Que Irnos De Aqui"はAnimalsの"We Gotta Get Out of This Place"、"Ella No Esta Alli"はZombiesの"She's Not There"、といったぐあいに、歌詞をスペイン語に替えて歌われている曲がサイケ的には美味しくなっています。

2枚目、3枚目と進むにしたがって、ファズ度・サイケ度が増していくのですが、そのかわりに英語カバーが消滅し、すべてスペイン語カバー(とオリジナル)になっていきます。

はっきりとカバーとわかる曲も歌詞や題名がスペイン語だし、結構ある(はずの)オリジナル曲もパクりっぽいフレーズが入ってたりして、どこまでがスペイン語カバーで、どこまでが「自称」オリジナルなのか判然としないという、まるで別次元か平行宇宙に迷い込んだかのようなトワイライトな世界が味わえます。



2ndの"Segundo Volumen"(1967)では、スペイン語で歌われるStrangelovesの"Cara-Lin"(題名はそのまま)や、特にSeedsの"Pushin' Too Hard"のスペイン語カバー"No Hay Mas Que Dar"が強烈。Seeds独特の世界がスペイン語によってさらに変態化している模様は一聴の価値ありです。

3rdの"Docena 3"(1968)は、テープ逆回転やら似非シタール風ギターのサイケムードで始まったかと思うと、Byrdsの"So You Want to Be a Rock 'n' Roll Star"や"Thoughts and Words"の、確信を持って歌われるスペイン語カバー("Queres Ser Estrella Rock'n'Roll", "Tristes Recuerdos")に頭がクラクラしてしまいます。ファズばりばりの"Stroll On"のカバー"El Tren Pasa Esta Noche"なんかも強烈。南米サイケムードも最高で、愛聴盤となっています。

2006年03月04日(土)

南米サイケ特集 その9

テーマ:サイケデリック
Os Brazoes
ブラジルのバンドの(おそらく)唯一のアルバムは1969年の作。同時期に、前回紹介したGal Costaのバックもつとめていたそうで、アルバムにはGilberto Gilのカバーなんかも入っています。しかし、このバンドは、他のトロピカリストの作品に見られる60sポップス的メジャー感よりも、南米サイケ的なアンダーグラウンド感・変態感が強く勝っている印象です。("Modulo Lunar"という曲なんて、まるでModulo1000な「コズミック変態オルガンサイケ」。)

ほかにも、抑圧されてないファズギター、音程のハズれたコーラス、むやみに深いリバーブ等のへんてこエフェクト、南米ムード満点のフルートやコンガやオルガンの味付け、完全にイッてしまっているトリップ感・・・と、どれもが強烈! しかも、欧米のコピーではない、ブラジルのトラッドに根ざした独自のサイケデリアという面では、しっかりトロピカリズモの精神を受け継いでいるので、「南米サイケ満足度」が非常に高い逸品となっています。オススメ!

Os Brazoes
Os Brazoes
Os Brazoes



Yma Sumac
この人はジャンルとしてはサイケではなくて、今回紹介するアルバムは60年代でさえないのですが、もともと知ったのがレココレのサイケ特集号で、そこに紹介されていたとおり、歌声そのものが強烈にサイケデリックでした。

彼女はペルー出身(1922年生まれ)ですが、20代でアメリカに渡り、1950年にレコードデビューしています。そのときの触れ込みはインカ帝国の王族の血を引くプリンセス(真偽は不詳)というもので、レコードもコンサートも大ヒットし、当時ハリウッドで量産された「似非」エキゾチズム映画への出演などで一世を風靡しています。

その歌声ですが、4~5オクターブの声域によるテクニカルな部分のみならず、魔術のように表情を変える声色が不思議感にあふれています。高貴さと胡散臭さ、神聖さと邪悪さ、天上の楽園と地下に蠢く禍々しいもの・・・、まるでホラー/ファンタジー小説のようなイマジネーションを喚起し自在にあやつる表現能力は驚異的としか言いようがありません。

(アメリカ)デビュー作の"Voice of the Xtabay"(1950)の曲名(英題)の"Virgin of the Sun God"や"Chant of the Chosen Maidens"なんかを見ても、そのムードがおわかりかと思います(リンク先のamazonで試聴可)。「モスラ~や、モスラ~」in南海の密林みたいな似非エキゾチズム感覚は、60sサイケの似非オリエンタル感覚とも通ずるものがあります。ジャケットも最高で、"Mambo!"(1954)はジャケ買いでした。中身もそのまんまの音!


Yma Sumac
Voice of the Xtabay/Inca Taqui


Yma Sumac
Legend of the Sun Virgin


Yma Sumac
Mambo
2006年03月02日(木)

Byrds / Preflyte 再発

テーマ:News

Byrds
Preflyte

SundazedからByrdsのオリジナル盤"Preflyte"が再発されています。これはバーズがデビュー前にLAのワールド・パシフィック・スタジオで録音したデモ音源から取られたもので、オリジナルのLPは1969年にTogetherというマイナーレーベルから発売されました。

その後、1973年にColumbiaからジャケットを変えてリイシューされましたが、CD化に際しては各国がさまざまに異なるジャケを採用したことと、この時期の音源を収録したコンピが新たに発売されたことで、混乱をまねく結果となってしまいました。


左から、コロンビア盤、オランダ盤、日本盤のジャケット。


The Byrds
Preflyte (UK Poptones盤)


Preflyte期音源のコンピは、1988年にRhinoから出た"In the Beginning"と、2001年にSundazedから出た"The Preflyte Sessions"(2CD)があります。前者は(当時)Preflyteと重複しない未発テイクを収録したもので、後者はオリジナルの"Preflyte"と"In the Beginning"の全てのテイクに、新たに発掘された未発表音源を加えた決定盤的内容になっています。


The Byrds
In the Beginning


The Byrds
The Preflyte Sessions


ということで、"The Preflyte Sessions"を持ってれば新たに"Preflyte"を買う必要性はあまりないように思うのですが、なぜ同じSundazedからオリジナル盤(ボーナストラックなし)が再発されたのかイマイチよくわかりません。やはり60年代オリジナルの持つ「重み」ということでしょうか?

ともかく、アルバムの内容はやはりフォークロック好きにはたまらないもので、演奏もハーモニーも曲のアレンジもデビュー後のバーズには及ばない「習作」という感じなんですが、フォークロック創成期の希望にあふれた若々しさが瑞々しい好盤となっています。

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