顧客から「アンバサダー」へ!

 

6月30日(金)

 

切実な課題として、「広告の効果がなくなった!」との声が日増しに強まっているようです。需要の減少だけではなく、従来の店と顧客の関係に変化が生まれてきたのが要因です。

 

今までは情報の主導権を店側もっていたのは店側ですが、インターネット、ソーシャルメディア、スマートフォンの急速な進化で顧客の力が逆に強くなっています。変化のポイントは下記の3点です。

 

①顧客の情報収集能力が飛躍的に高まった

②顧客の声が可視化されるようになった

③顧客の声があっという間に伝播するようになった

 

大切なことはソーシャルメディア時代の顧客は従来の「お得意様」「常連客」「フアン」などの言葉では表現できないほどに変わってきたということです。

 

「顧客視点の企業戦略」(藤崎実/徳力基彦共著、宣伝会議)は従来の顧客と異なる顧客を「アンバサダー」と命名しています。アンバサダーは店を積極的に応援してくれる顧客、フアンという意味です。(next6月号「問題提起」参照)

 

アンバサダーとなった顧客は買い物をするだけではなく、他の顧客を紹介し、連れてきてくれたりするということです。それでは顧客の中からどのようにアンバサダー化していくかという問題です。

 

5つの点が特に重要だと指摘しています。①顧客理解を深める(傾聴) ②自店の思いを知ってもらう(会話) ③顧客の影響力を最大化する(活性化) ④顧客が助け合えるようにする(支援) ⑤顧客をパートナーにする(共創)。基本はコミュニケーションです。