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2009-05-02 14:50:25

トムの木はこれからも成長を続けます。

テーマ:├ 山の国から -2008夏-


19歳半。生き抜きました。


この夏、撮ったトムの写真です。

トムの記事はいくつかあげましたが、この写真だけは使っていなかったような気がします…

珍しくカメラ目線の、いい写真だったのに

意味深な目の表情がちょっと辛かったような気もします。

この夏、トムは何度もこんな目をして、わたしを見上げました。

それは、最後のお別れのつもりだったんでしょうか。


トムの木と命名してから2時間後の08年8月27日16時ごろ

くまきちのトムばーちゃんこと、トム・キャット・クルーズは虹の橋へと旅立ちました。

わずかでもと願いをこめた記事でしたが、祈りは届きませんでした。

とはいえ19歳という年齢は立派です。

我が家では、わたしが生まれたころからほとんどずっと、猫を飼ってきましたが

ここまで長生きしてくれた猫ははじめてでした。


三軒茶屋の世田谷線沿いのワンルームマンション時代から

ある意味、わたしの一人立ちの歴史をずっと見続けてくれた猫でした。


狭いワンルームで、トムといっしょに暮らした時間は半年ほどです。

その後は実家に連れて帰り、トムはのびのびと、自然豊かな環境で暮らしてきました。


わたしが、ペット可のマンションに移ったとき

先住猫たちとの折り合いのよくなかったトムを「東京へ連れて帰れば?」と、言っていた母でしたが、

先住猫を次々と見送り、父も見送ってからは

トムがとても身近で、頼りになる存在になっていたようです。

危篤の電話も、落命の電話も、かけてはきたものの、しばらく無言でした。

涙で声がつまったのでしょう。


思えば、父の葬儀のとき

親戚や近所の人たちが大勢集まっていた部屋のなかへ、トムは臆することなく入ってきて、堂々と、その中心へ座りました。

あたかも家長であるように。

あたかも、父の霊が乗り移ったかのように。

猫も17~18年生きてくると、普通の猫ではないのかもしれません。

まもなく父の3回忌。父に託された最期の役割を、トムは果たして旅立つのかもしれません。


ここ数日、くまきち用に買ったケージに入って夜を過ごしていたそうですが、未明に突然、おかしな声で鳴き続け、外へ出たいと言ったそうです。

ひとしきり外の空気を吸い、庭や近所を見回ってきたのでしょうか。

朝、畑のなかで静かに座っていたそうです。

「いろんなところにお別れを済ませてきたのかもしれないね」

母はそう言っていました。

トムはすべてをわかっていて、納得して、自分の死を受け入れたようです。


危篤の電話をくれたときには、もう少し冷たくなりかけていると言っていましたから

わたしも覚悟は決めていましたが

今、こうして書いているとやはり涙が出てきます。


ここ数日、トムのそばによりつこうとしなかった娘のクゥが突然、ニャーと鳴き

その声のほうへ少しばかり頭をもたげると

トムはそのまま静かに息をひきとったそうです。

落命の電話をもらったとき、キャリーのなかで寝ていたくまきちが、ベルの音だけでわたしの膝にやってきて、ぴょんと乗り、のどをゴロゴロいわせて体をすりつけはじめました。

遠く離れているのになんとなく、くまきちにも伝わったのでしょうか。

それから玄関へ出ていって、大きな声でしばらくの間、鳴いていました。


トム、トムばあちゃん、長い間ありがとう。

安らかに眠ってください。


トムは最後まで頑張ったし、幸せな猫でした。

トムの木は、これからまだまだ成長を続け、

いつかホンモノの苗木になって

世界のどこかへ植林され、それからもずっと生き続けます。

命は流転しながら永遠に、続いていくと思いたいから。


実は、トムが死んだ日は、アメブロをはじめて満4年。5年目に入る記念日でした。

特別なことをするつもりは、もともとありませんでしたが

こういう日を選んでトムが逝ったことに、なにがしかの転機を感じてしまいます。



08/09/27

ぷれこ


PS

トムの木と名付けたグリムスの木は、09年5月、5000本のヨーロッパアカマツの1本となって、モンゴルに植林されました。

モンゴルというのは、なんだか頑固なトムに似合う国のような気がします。トムはモンゴルで大地を肥やし、新しい命を育んでいきます。


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