前回、ビタミンCについて書きましたが、サプリメントではなく、今回は点滴でのビタミンCについて書きます。
抗酸化作用を利用しての、美容やアンチエイジングとしてのビタミンC点滴とは別に、
がんに対する超高濃度ビタミンC点滴療法
があります。
ビタミンC点滴療法はもともとは、ノーベル化学賞とノーベル平和賞を受賞したライナス・ポーリング博士が提唱されたもので、ご自身も毎日10gのビタミンC点滴をうけていたとのことです。93歳まで生存されました。
がんに対する超高濃度ビタミンC点滴療法というのは、ビタミンCが血液中にはいり、腫瘍に到達した時点で、過酸化水素に変化しています。過酸化水素水はオキシドールとして、消毒に利用されていて、みなさんよくご存知だと思います。
この過酸化水素が腫瘍を攻撃し、消失させていくとことを目標とするものです。
正常な細胞はカタラーゼという酵素が働いていて、過酸化水素を分解するので、正常細胞は傷害されません。
がん細胞はカタラーゼが働いておらず、傷害されていきます。
また、ビタミンCの作用として、コラーゲン生成がありますが、このコラーゲンが腫瘍にまとわりついて、コラーゲンバリアとして、腫瘍を封じ込め、腫瘍が成長して広がっていくのを防ぎます。
これらの作用をひきおこすための、血液中のビタミンCの濃度は350-400mg/dLとされています。
そのために、大量のビタミンCを点滴で血液中にいれる必要があります。
経口のビタミンCでは大量に摂っても血液中のビタミンC濃度は3mg/dLです。
1回め15g、2回目25g、3回目50gを点滴し、点滴直後のビタミンCの血中濃度を測定し、ご自分にあったビタミンCの量を決定します。最大で100gまで点滴することもあります。
ビタミンCの量が決定したら、状態にもよりますが、これを週に2回行っていきます。
なお、25g以上の点滴をされる場合は、日本人は稀ですが、G6PD欠損症でないかのチェックが必要となります。
G6PD欠損症とは赤血球にあるG6PDという酵素が欠損している病気で、溶血(赤血球が破壊)がおきるためです。
超高濃度ビタミンC点滴療法のいいところは、副作用がほとんどない、抗がん剤や放射線療法との併用ができる。元気がでてQOL(生活の質)が改善する などがあります。
超高濃度ビタミンC点滴療法は代替療法であり、すでに有効な手術、抗がん剤、放射線療法にかわるものではありません。手術で腫瘍が取り除けるなら手術をうけるべきです。次のステップとして考えて下さい。
注)30年ほど前に、ライナス・ポーリング博士が提唱した際に、アメリカの有名なメーヨークリニックがこれを検証し、否定されました。しかし、この検証では点滴で行われず、経口でのビタミンCで行われました。前述のように経口では血液中のビタミンC濃度はがんに効果があるほどは、とうてい上昇しません。数年前に、超高濃度のビタミンC点滴が論文がアメリカで発表され、日本でも一部の医師(点滴療法研究会
など)が始めています。
保険が使えない自費診療となります。
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