先週の水曜日の練習で、「あ！もしかしたら、スピン、やっときたか！」と思える瞬間があった。
なんといったらいいのか、足の裏のどこに乗ればいいのか、初めてわかった感触が。
これまでは、回っていてもフワフワ、グラグラで、運が良けりゃ回数多く回れるけれど、１回か２回でぐらついて転倒、ということも度々あって、スピンの練習は本当に恐怖だった。
でも、突然、コントロールできるようになったのである。
軸がぶれて移動しながら回転していても、転倒しないように踏ん張れるようになった、と言ったほうが正しいかもしれない。
その分、前はうっかりすると８回ぐらい回れることもあったのに、今はコンスタントに５，６回になった。
でも、２回まわって転倒、運が良けりゃ８回、というスピンよりも、スピンに入れば確実に５，６回はまわれる、という方がコントロールできているということである。
これで、あとは回数が伸びるように練習すればよいのだ。
そして、足や腕の位置を変えても、バランスを崩さないようにできれば、しめたものである。
なので、忘れないうちにと思って、金曜日の早朝、ビデオをもってリンクに出かけた。
少しは回れるようになったとはいえ、まだ左フォアアウトサイドエッジの安定が１００％ではなく、入りの時に不安定になることがある。そして、形としてはハートの半分を下からなぞるようにアウトエッジで入っていくのだが、それがしっかりハート半分の形になる前にフックを起こして回転を始めてしまうことが多い。そうすると、スピンのトレースをみると、移動しながら回転してしまうので、軸も安定しなくなるし、いわゆるセンターがトラベルしてしまう。
動画には、あえて失敗のスピンも入れてあるが、それは①早すぎるフック、②両手がリンクの面に水平になっていない（体がかしいでいる）、③腕を広げて待ちすぎる(もっと早く絞めたほうがいい）、④足をすぐに引き寄せていない、⑤みぞおちを高くもち上げていない、⑥視線をあげていない（顔が下をむいている）、と今までコーチやこのブログの読者の方に指摘されていることが、まだまだできていない。
そして、スピンは入りがとっても重要。しっかりフォアアウトのエッジに乗ることが一番大事なのである…。ああ、ここでも、正しいエッジワークが必要とされる。これも、失敗スピンに見て取れる。やっぱり、ビデオは役に立つ…、というか、どうしてちゃんとできないんだ、自分！
でも、そうはいっても、今まで本当に不安定だったバランスが、少しずつだけれど身についてきている。
コーチには「練習にくるたびに、２５回はスピンをやること」といわれてから、必ずそうしているが、この日は、おそらく１００回は回っただろう。
そして、１００回まわったのに、気持ちが悪くならなかった、というのは、昨年３月にスピンの練習を始めてから、たいそうな向上なのである！なにせ、最初は、両足で１，２回まわるだけで、くらくらして、おえ～っとなっていたのだから。一回の練習で、３回ぐらいスピンをトライして、もう駄目だった。半日胸がムカムカしたのである。
なにごとも、慣れだ。こんな年齢でも、体がだんだん慣れてくるのである。
「ジャンプは無理だけれど、スピンはあなたの年齢でも習得できる」と、最初にコーチに言われ、少し練習して「嘘だね…」と思っていた。しかし、なめくじの遅さにしても、少しずつ、薄紙をはがすように、上達していたのである！
だから、先週は、本当に嬉しかった！
あまり嬉しかったので、バッククロスからフォアアウトで入るスピンと、右インサイドスリーターンからフォアアウトで入るスピンの両方を練習した。後者はまだまだ安定を欠くが、それでもまったく出来ないわけじゃない。
これも、しつこく練習することで、きっと５月ぐらいには安定して出来るようになるだろう。それには、上記の注意点をしっかり胸に叩き込んで練習にはげまなければ。
そうは言っても、２時間も練習していると、最後の３０分ぐらいは気力も体力もヘロヘロになってくるから、スピンもジャンプも、最初の頃の方がうまく行くのである…。そうなったら悪い癖がつくから、もうやめて、ステップやストロークの練習に切り替えた方が良い。しかし、それも転ぶようになったら、体力の限界だから、ひきあげてくるのである・・・。
さて、この動画は、ご自分がスケートを習っているという方で、せいぜい私程度の腕前、という方でないとつまらなくて見ていられません。スピンだけを、しつっこく練習していますので、どうぞスルーしてください・・・。でも、どこがどう悪いと失敗するかの良い見本となっておりますから、ご参考にどうぞ・・・。自分でも納得のスピンは、この中でせいぜい、１，２回です。成功だ！と思えるスピンを３割、５割、８割に増やしていけることが今の目標です。