スケート・カナダ | ロンドンつれづれ

ロンドンつれづれ

気が向いた時に、面白いことがあったらつづっていく、なまけものブログです。
イギリス、スケートに興味のある方、お立ち寄りください。(記事中の写真の無断転載はご遠慮ください)

スケート・アメリカが終わったばかりで、まだエキシビションもしっかり見ていないと言うのに、もうすぐスケート・カナダである。



ああ、せわしない、ああ楽しい。



でも、なんと、ケビン・レイノルズ選手が棄権したと言うではないか!!



夫が教えてくれた。靴の調子が悪いと言うような話を聞いていたが、そうではなくて負傷だか、故障のようである。なんとも、残念。



ケビン・レイノルズ選手は日本でも人気の高い選手で、4CC(四大陸)を制したときには、なんとクワド・ジャンプをSPとFS あわせて5回跳んで、観客を仰天させたのだ。



だから、ジャンプがみんな決まれば、爆発的なスコアをだす選手なのである。しかし、昨シーズンは、その能力を生かしきれないうちに終わった。



今シーズンは、スケート・カナダも、NHK杯も、棄権したそうであるが、本当に残念だ。




さて、カナダ。



男子をみると、小塚選手、無良選手はもとより、フローレン・アモディオ選手、コンスタンティン・メンショフ選手、ハビエル・フェルナンデス選手、アダム・リッポン選手と、私の好きな選手が揃っていて嬉しい。



特にメンショフ選手は、31歳だというのにまだまだ現役、「好きなスケートを、年齢だけを原因にしてやめるつもりはない」というようなことをどこかで言っていて、嬉しい限りである。私に比べたら、31歳なんてひよっこの年齢だから、これからもまだまだ、ビッグ・ジャンプ・メンショフの面目を保つ大胆で高さのあるクワドをとびつづけてほしい。かれなら、クワド・アクセルも行っちゃうんじゃないかというぐらい、高さがある。



そして、彼は「僕はいつもプログラムで社会的メッセージを伝えようとしている」という。 こういう選手は応援したくなるではないか。今回のFSも、質素なシャツ姿に腕には「プレス」の文字が見える。 そして、曲の背景には、機関銃を撃つような音も入ってくるから、戦場のジャーナリストを描いているのだろうか。



とにかく、おとなでかっこいいスケーターなのである。



エラージ・バルデ選手も今シーズン頑張っている。きっと今期、伸びてくるのではないだろうか。エキシビションではバク転をしてみせる選手であるが、ダンスの能力は、アモーディオやミーシャと並んで高いんじゃないだろうか。その音感や、リズム感、動きにキレがあって、見ているだけでも楽しい。ジャンプはまだまだだけれど、こういう選手がいてもいいよね、という選手である。



小塚選手と無良選手には、とにかく持てる能力をすべて出して、自分らしい演技をしてほしい。そうすれば、きっと結果はついてくるから・・・。



女子はなんといっても、本郷理華ちゃんを応援したい。この間フィンランディア杯で応援して、見事3位になった。SPもFSも良いプログラムを揃え、そして自信を持って滑っているように見えた。体型的にも恵まれており、ぜひこれからますます伸びてほしい選手だ。

そして、もちろん宮原知子ちゃんである。宮原選手は、とにかく演技にばらつきがなくて、コンスタント、安心してみていられる選手である。動きはクリーンで、サルコウジャンプなど、教科書のようなきれいなフォームで跳ぶので、参考になる。あれだけ本番に強いのは、練習の積み重ねもあるだろうけれど、きっと実はうんと精神的に強い人なのだろう。そして、このところ背が伸びて、全体のバランスが良くなってきたことは結構なことである。



レオノワ選手は、ちょっと前のカリブの海賊のプログラムがはまり役だったが、B・ユーロの解説によると「パーソナリティのある選手」だそうである。女子はとかくあまり個性が無い人が多いが、彼女は役者のように演技の人になりきって、観客を引き込む。やはり選手の人柄や個性が演技にしっかり出ている方が、演技として魅力があるということなのだ。一時落ち込んだが、体重をしっかり落として気合をいれて戻ってきた感がある。



ポゴリラヤ選手はとても15歳とは思えない大人っぽさと色っぽさである。この先伸びるかどうかは、体型が保てるかどうかにかかってくるのではないか。フィギュアスケートはあまり女っぽい体型になると、とたんにジャンプなどが駄目になるから・・。スリムなままでいられればOK。



私のコーチによると、女子のフィギュアスケーターの7割近くは拒食症だそうである。コーチに「あんまり食うな!」と言われ続けるので、そうなっちゃうんだそうだ。そういえば、女子の選手で一人拒食症で棄権したようだ。深刻なのは命にかかわるから、スケートどころじゃなくなるだろう。でも、テレビで見ると、浅田真央ちゃんなんて、いつみてもパクパク食べているんだが・・・。それでも大丈夫なほど、運動量が多いんでしょうね、きっと。スケートやめたとたんに太っちゃうよね、同じ調子で食べていたら。



今年はグランプリ・シリーズどれを見ても、女子はロシアからの強敵がずらり。アメリカからも、若手のポーリーナ・エドモンズが村上かなこちゃんとあたる。中国杯は、そのほかリプニツカヤとトクタミシェワもいる。最低、二つの試合で2位に食い込んで、やっとファイナルに残れるというところだろう。一度でも3位以下になったら、むずかしいだろう。本郷選手と大場選手のエンターしたロシア、ロステレコムもポゴリラヤとソトニコワがいる。うう~ん・・・。そして今井遥ちゃんのボンパール杯ではリプニツカヤとラディオノワが。うううう~ん。



おそるべし、ロシア。ベルトコンベア状態で、ワンダーキッズを大量生産しているなあ、あのスケート・アカデミーで。 男子も、ピトキエフとか、ペトロフとか、どんどんでてきているしね。いい選手が増えるのは、フィギュアスケート・ファンにとっては嬉しいんだけれど、あまりどこ見てもロシアばっかりになってしまうのも、なんだかなあ。もっと世界から満遍なく人材がでてくると、もっと面白くなるのにな。



などと、グランプリシリーズのエントリーのリストを見ながら、夫婦でああだ、こうだと予測を立てるのが我が家の楽しみ、夫婦円満の秘訣なのであります・・・。