EMONDA試乗記2 実走編 | のんびり行きませんか

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いつもお世話になっているCYCLE KIDSさんのありがたいお話で実現したTREKの2015年ニューモデルEMONNDAの試乗。

今日は試乗させていただいた2車種のEMONNDAに乗ったそれぞれの感想を書いてみたいと思います。
ただし、あくまでも貧脚おやじの素直な感想であって専門家のみなさんのような本格的なインプレ記事ではありません。
初めてロードバイクの購入を検討している人、通勤やツーリング用のセカンドバイクをなるべく少ない予算で、でもケチって後悔したくない人にとって少しでも参考になればと思っています。
今日は文字ばかりになっちゃいますが、それだけは是非ご容赦を。


それでは試乗したルートのコースプロフィールを紹介します。

EMONDAインプレコース20150322


ショップから熱函道路を通って酪農王国オラッチェで折り返して再びショップに戻るという全長約20km、最大標高差230mのコース。
つづら折れや激坂はありませんが適度なアップダウンもあるため、それぞれのバイクの特徴がつかみやすいと思われます。


まずはEMONDAのミドルグレードSL6から。
1台目ということでマイバイクMADONE6との比較になります。
走り始めてまず驚いたのは軽快な操縦性。
軽さを追求したEMONDAとはいえSLミドルグレードなのでフレーム重量はMADONEとそれほど変わらないはずなのになぜか取り回しがとても軽やか。
特にダンシング時は右に左と、つい振り回しすぎてしまうほど。
裏を返せばMADONEに比べると落ち着きがないっていうか・・・好みの問題でしょうか。
また完成車にはBontragerブランド最廉価モデルRace(前後セット43,200円、前後重量1,720g)が装着されていましたが重さは特に気になりませんでした。
一方、平地や上りでの軽快さから下りでの安定性を心配したのですが、60km近い速度での高速コーナーでもフラフラすることもなく不安を感じることはありませんでした。

次に驚いたのはリアの振動吸収性の良さ。
比較的乗り心地がいいと評判のMADONEと比べてもSLのほうが突き上げは明らかにマイルド。
このあたりはシートチューブへの接合方法や細身のシートステイやチェーンステイが影響しているのか、それともホイール剛性による違いなのでしょうか?
ちなみにMADONEのホイールは50mmアルミディープAura5(前後セット162,800円、前後重量はRaceと同じ)が装着されていて、WH7900-C24CLを履けばその差は多少は埋まるかも?
ただリアの振動吸収性がいいことで逆にハンドル回りに伝わる振動が気になりました。
これはアルミハンドルのSLに対しMADONEはカーボンハンドルに交換していることで違いを感じたんでしょうね。

そして最も驚いたのがペダルを目いっぱい踏み込んだときの反応。
MADONEとよく似たデザインで全体的に細身なフレームにもかかわらず、貧脚おやじの脚力ではビクともしない剛性感、踏んだ分だけ前に進むって感じでした。
MADONEと比べれば幾分マイルドな感じもしますが、たぶんホイールの違いによるものでしょう。
お値段を考えるとMADONEの立場がありません。
でもね、この反応の良さってヤツは実は貧脚おやじには意外と厄介なもので、調子に乗ってつい踏み過ぎてしまうんですよね。
でもって、あっという間に脚が売切れてしまう危険性があるのです。

いずれにしてもSLとMADONEの価格差を考えると驚ことばかり。
もっともっと乗っていたいと思いつつ、これ以上乗っていると後先考えずに買っちゃいそうだったので後ろ髪をひかれる思いでショップに戻りました。


次にEMONDAのエントリーグレードS5に乗り換えて同じルートをたどります。
こちらはSLに比べるともっさり感はあるものの振動吸収性が高くロングライド向きとのこと。
実はPINARELLOの後継車として密かに試乗を楽しみにしていた本命。

ところが試乗の順番が悪かった。
SLからの乗り換えでは残念ながら走り始めてすぐに現実を思い知らされました。
確かに路面から身体に伝わる突き上げ感はマイルドですが、うまくく表現できませんが、フレームが振動を吸収しきれずフレーム自体が振動で共鳴している感じ?の乗り味でした。
以前にアンカーのRFXを試乗させてもらったことがあるのですが、とても乗り心地がよかった印象があるのでSにもそんな乗り味を期待していたんですけどね。

進むといえばこの点でもSは辛口の採点になってしまいます。
フレームの違いに加えてホイールがBontrager性とはいえ最廉価のRaceよりさらに下のグレードのものなので仕方がないんでしょうね。
でもこの反応の悪さはSLのところで触れたように貧脚おやじにとっては必ずしも欠点とはなりません。
却って脚が売切れにくい分、ロングライド時にはこちらのほうが扱いやすいのではないでしょうか。

またEMONDAというネーミング、フランス語で「そぎ落とす」って意味らしいですけど、そういう意味ではSはちょっとイメージが違うのかなぁ~って感じです。
フレームデザイン自体もSLRやSLのようにシュッとした感じがないし、シートポストが従来タイプのためかシート回りが重たく感じました。

なんだかこう書くとS5が悪いところばかりのダメバイクのように思われちゃいますが、比較の対象が対象なので絶対的に不利ですよね。
速さを求めるロードバイクという点ではどうしても評価は厳しくなってしまいますが、60km近い速度での高速コーナーでもSLやMADONE同様に不安を感じることなく乗れちゃいますので、実用上は何の問題もありません。

上位モデルに比べるとそぎ落としきれなかったフレームデザインやワイヤー外装フレーム、従来型シートポスト採用などコストダウンの箇所は多々ありますが、229,000円というお値段からセカンドバイクとして候補に挙げる価値は十分あるなと思いながらショップに戻りました。


TREK_220150322


MADONE6と比較しながら2台のEMONDAの試乗を終えての感想ですが、なんだかんだ言っても比較しちゃうと現実は価格なりなんだなぁ~ってのが正直なところです。
だからといって高ければいいってものではなく、使用目的によって購入車種は決まってくるのものだと思います。
じゃあどうすべきかってことですが、次回はこのあたりについて自分なりの考えを書きたいと思います。


ちなみに仮にMADONE6を含む3台それぞれでタイムアタックをしたらどうなるか?
それなりの人が乗れば価格どおりの結果がでるんでしょうが、自転車のエンジンは自分自身、貧脚おやじでの力量では明らかなタイム差はまず出ないと思います。


ということで今日はここまで。
文字ばかりの長文におつきあいいただきありがとうございました。