映画のパンフレットから。

 

映画『男と女』、リマスター版を上映館で観ました。若い頃に観た映画をもう一度キレイな映像とシャープな音で見直すことができるなんて、なんて素晴らしいめぐり会わせでしょうか。旧友に再会した気分です(笑)。

 

観てるうちに、最初に映画館で観たときの感覚が甦ってきて、なんともいえないデジャヴのような気分といえばお分かりいただけるでしょうか。途中から、この映画を一瞬たりとも見逃すまいという意地みたいなものが働いたのか、まばたきもしないで観ていた気がします。

 

明らかに「かつてない感覚」でした。そして映画は予想していた通り、いやそれ以上に素晴らしかったのです。


そこで、人それぞれの「男と女」を回想するよすがにと、ベタな企画ではありますが、♪ダバダバダのオンパレード、では行ってみます!!!


まずは一時はフランスを代表する歌手だったミレイユ・マチュー。伸びやかながら、少々キンキンする(失礼)高音が魅力です。オリジナルのようには脱力しない、非脱力系金属的ダバダバダ歌唱です。


次はジャパン市場さま御用達のクレモンティーヌの「男と女」です。持ち味はバリバリの打ち込み系サウンドをアップテンポなリズムに乗せて歌うダバダバダです。カヴァーによるナウい(笑)フレンチ情緒(そんなのアリ?)をご所望のかたに。


演劇的表現のパトリシア・カースによる「男と女」。歌い上げ系ダバダバダの極め付けは、彼女を措いて他になし。ドラマティック・ダバダバダとでも名付けましょうか。


なぜかボクの好きなオーストラリアのヴェテラン女性ジャズ・シンガー、ジャネット・サイデルまでもが歌っている「男と女」。ヘー?名付けて「かまとと」ダバダバダ(笑)。


フレンチ・ポップスの人気ものだったサッシャ・ディステルも、女性2名を従えて歌っています。名付けて「フランス色男系ヴァージョン」。本人がマジに歌えば歌うほど、聴く方が引き気味となる歌唱とでもいいましょうか(笑)。


50年も世界で愛されているテーマならではのヴァージョンも見つかりました。イギリスの人気歌手シラ・ブラックも歌っています。今年亡くなった5人目のビートルズといわれるジョージ・マーティンが、かつてアメリカ映画の主題歌「アルフィー」を歌わせて
世界への発信を目論んだシラでしたが、アメリカ映画界は非情にもイギリス公開版以外は、別の歌手の「アルフィー」に差し替えたとか(このネタ、「男と女」とは関係ありまへん、すんまへん)。これも途中から英語版なのも珍しい企画盤です。初めて聴きましたワ。


その他、日本語版とかたくさんありますが、ちょっと恥ずかしいのでパスすることに(笑)。


それにしても映画『男と女』の上映館(エビスガーデンシネマ)の観客の世代は、中高年齢層がほぼ中心でした。ボクなどはこの映画を若い世代が観たらどんな感想を持つのかを知りたいとは思いましたが、残念ながら想定通りの世代が中心で、期待していた新世代の感想が聞けそうにないのが残念です。


そうか、若い世代は『君の名は。』に行くんですね。そうですよね、映画に求めるものが違うんですよね・・・。