2008/3月

テーマ:

「しりとり」

ひとしきり咳こんだよるなみだ目におよぐ金魚のさみしきしっぽ
しっぽなのしっぽにとまるちょうちょうの赤き斑点そらを見据えつ
そらを見据えつそら見たことかゆうぐれのこやけたこみち泣いた赤おに
赤おにのお面なきだす夜更け過ぎちらばるまめにまじる切り爪
(爪痕は紅くなくちゃね)こだまする声のゆくえをあたためて 雪
ゆきだるま坂道ごろんころがって太陽にじむ食卓の塩
しおあじのチョコをあげるのとびっきり甘いあまいにがつじゅうよっか
14日には何かが変わるおまじないかわったことはいちどもないけど
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2008/2月

テーマ:



「落穂ひろい」

葉裏にながる葉脈のごとうたうたい うたいしうたは螺旋のキオク
ひらがなはファシストの顔を隠してあかあかのぼるあかときのそら
「ためいき」というふこうへとよりそってコウテイペンギンは宇宙旅行
配られた点訳の紙のしろさにくらむ夕ぐれ 空に刺されて
冬空たかくアジテーションうつくしく悪ガキどもの声いたずらに
週末婚を希求するきみ喋りだすオウム返しの恋愛理論
浜辺までたどりつきたいと願ったものたちにふりそそぐ鉄球
ペルセウスの祈りなどと詠むおとこ誰がために歌うたいあげしか
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