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題詠マラソンを章立てにしてみました。まだ、改作中のものもありますが、一応出して見ます。




ジャポニズム

008:種:鋼鉄の巨人降りきて赤き種じゅうたんのごと街を覆った
003:屋根:機銃掃射(さらされた街ふりつづくKINGをもたぬ國の屋根)雨
002:晴:八月十五日の解放 晴れわたる水曜の朝午前三時だ
030:いたずら:いたずらな時代すぎゆきあわあわとあわやのんどに声をおしこめ
032:ニュース:ニュースには載らない鷽をならべてはトランク詰めの燐寸を売りし
005:しあわせ:ブラウンカンに映るモノクロきのこ雲 茶葉かおりし夕 ふしあわせ
047:没:よふかしのこどもみたいないいわけ 手をたてにふりながら「没法子(メイファーズ)」
041:障:障子紙をまみどり色にそめあげてにっぽんこくへ貼りつけましょう
010:握:認知症の首相が握る孫の掌に美しき日本あやつられおり
012:赤:ぐりこぐりこGLICOのおまけ プレミアム赤いメットのBARBIE人形
042:海:はちがつのざわめく海にししゃたちの足音ひくくたゆとうこえと
076:まぶた:そっとそっとまぶたおとしてゆくのくちづけのあとのうなされた青い惑星

UNCROWNED KINGDOM

070:神:神の風にふきとばされたキング無き自由という名のまがまがし国
043:ためいき:「ためいき」という不幸へとよりそって伝説のKINGDOM旅立つ
009:週末:週末婚を提唱するKINGDOMオウム返しの恋愛理論
044:寺:日のもとに由緒ただしき寺あれど由緒ただしきKINGDOMなし
078:経:あかときに経をよむよむキンクダム 似非も僧侶もなれないものを
074:英語:テトリスが上手じゃないのキングダム 英語(イングリッシュ)もままならなくて
080:富士:飛べないうさぎ キングダムのお気に入{芸者・富士山(ふじやま)・すし・国技館}
072:リモコン:背中にはチャック心臓にはリモコン キングダムのゆうぐれあかあか
088:暗:おおにしてかくれたがるの暗闇にウイリアム・テルもキングダムも
082:サイレン:うつりゆく朝雲たちのサイレン.ゆるゆるとただキングダム去り

ジェネレーション

014:温:ぬくぬくと温水洋一が歌う花と小父さん ヤッケを投げて
017:玉ねぎ:理想ってマトリョーシカの玉ねぎレジスタンスを夢みた世代
019:男:つめをかむ細身の男くろぬりの車になげるミニカエンビン
021:競:キング・オブ・コメディ競いあうオヤジ等の解放と連体 チョイ悪度
022:記号:記号化された時代 憂鬱にねむりし親父レボリューション遥けく
023:誰:とじこめたシュプレヒコール地底から叫ぶのは誰だ手を引っぱるな
027:給:給食費とか払わない団塊のジュニア育てた抵抗世代
035:昭和:水鳥の清きざわめきしんしんと昭和に降れり たとえば薄暮
061:論:ゆうぐれをあきらめなかった若者の 心にひそむ論より証拠
079:塔:ふさがれる あかいバリケード決戦の塔までの距離0.1MILE(レイテンイチマイル)
086:石:とびかった石ころの夢あかぐろく燃えて さぁジエイタイに入ろう

BERLIN

006:使:天使つつきし大鍋にまよいこむネロに降りしくLiberty Bell
028:カーテン:鉄のカーテンくずおれしのちのAUBE(黎明) ひびかせブランデンブルク門
029:国:東西の国々つなぐ鎮魂歌(メロディー) ブランデンブルグ門広場に
036:湯:ベルリンの壁ベルリンのかべがらがらと湯むきトマトのうすかわみたい
037:片思い:ゆうぐれのあまやかな風ブランデン・ブルグゲートへ片思いつげ
058:鐘:あけがたのうすももいろの空ひびく(サイレントシティ)祈りへの鐘
071:鉄:ベルリンの壁崩壊しのちのみどりごみあぐるそらに有刺鉄線

Odyssey

001:始:インナーは赤 原始の海へかえりゆくいのちつなぎし卵胞いだき
020:メトロ:時を越えメトロポリスのメトロイド刻みつづけるメトロノーム
045:トマト:くりかえされるアジテーションきみからの(ガガガ)きみから(ガガ)オートマトン
062:乾杯:乾杯のその夜の夜にすべりこむレジスタンスたちのフリーダム
063:浜:よどみなくよせてはかえずなみおとにクククとわらう浜木綿の群れ
090:質問:質問ばかりくりかえす鸚鵡たち極彩色の現の中で
091:命:きのうきょう未来へつなぐルララルラDNA(螺旋)の命 激しかれよと

ROCKDOM -風に吹かれて-

004:限:とおく遠くシュプレヒコール 鳴りやまぬ拍手 くちづけ 4時限目 雪
011:すきま:すすすすきまをピタゴラスイッチめりこんだ鉄球かくすきまじめなキス
013:スポーツ:スポーツマンのスポークスマンあかときに飛龍の亡骸けちらし跳ぶ
015:一緒:左も右もどっちでもいい ただきみと一緒にいるバリケードのなか
016:吹:吹きつけられたスプレーの赤ゆうぐれの校舎にとける解放と連
018:酸:にびいろのそら燃えあがるキャンパスあまいかおりに酸性雨ふり
034:配:配られた点訳の紙のしろさにくらむ 青ざめる空に刺されて
048:毛糸:あみあげた毛糸はらりとほつれだす鮮やかだった1969(イチキュウロクキュウ)
049:約:、、、、、安保条約約束の安保条約約束のあんあんあんぽあんぽんたんぽ
051:宙:ざわざわとゆめみたものは黎明の宙満つうつくし安田講堂
054:電車:アジテーション電車道へとひろがって少女のむねに声ははりつき
057:空気:ぬいしろのごと空気ただよい6月のけだかき樺の圧死ののちの
073:像:映像化された学生等のみらい 無気力と情熱と挫折と
077:写真:セピア色にやきつけられたひょうじょう。ほほえみが語る写真(フォトアルバム)
087:テープ:すりきれるほど聴いたカセットテープの磁気叫びあう声とじこめたまま
097:話:あきれるほどに飛龍の話し立ちどまるゆうひのような赤信号機

幻夜祭

026:地図:ふりおろされた冬将軍あらあらと引き裂き捨てた迷走の地図
031:雪:雪原を紅く染め上げ日の丸のごとく正義とテロリスト逝き
033:太陽:太陽は沈まないってかんたんなことに気がつかなかった若きテロリスト(戦士)よ
038:穴:からからとかざぐるまなるあさまやま ひゅうひゅう唸るロッジ風穴
039:理想:理想郷(エルドラド)に着きたかった男たち 手にしたものはひとにぎりの砂
040:ボタン :もどかしい(ガントレットボタンがズレる)いきを殺す二月のボタ雪
046:階段:死刑台へのあかい階段あるきだすシュプレヒコールと拳をむねに
052:あこがれ:あこがれはかぜにはこばれむさんする制裁という うつつつつつつ
053:爪:まぼろしをみた(こころやさしいひとでした)カーニバルのよるくずおれた爪
056:タオル:白ヘルの下からたれるタオル地のささくれ映すモノクロ画像
064:ピアノ:なんの曲だったのだろう 山荘にながれていたかたことのピアノ
067:夕立:夕立のような恋でした あの日からシュプレヒコールなりやまず2月
068:杉:杉木立色の憂鬱よどごうはどこを漂流してるのだろう
081:露:冬枯れの斜面にひびくくずおれしおとこらの声露とちりゆく
099:茶:きりすてられた茶髪の記憶すきとおる如月の雪浅間山の時間(とき)
025:化:幻のまつりは終わり夏しぐれ暗号化された光の雨

Nervous Breakdown

007:スプーン:色とりどりのスプーンに盛りつけた黒いキャビアを喰らいつくす夜
024:バランス:世紀末のネオクライシス・バランス ぐずぐずぐずりだすマザーボード
050:仮面:だれもみなむひょうじょうという仮面(ペルソナ)あきらめるためのゆめのじだい
059:ひらがな:ひらがなにひらくかんじのせつなさはちんせいざいみたいにゆっくり
060:キス:ついらくのRevolution(リボリューション) てのひらにうかびあがりしキスの赤痣
069:卒業:卒業はきっといつかをくりかえずためのおまじない あぶらかたぶら
075:鳥:とりかごのなかのきいろい鳥は何 青空をとぶ夢もわすれて
089:こころ:ハッピーな結末ばかり求めてるこころころころロンリーガール
092:ホテル:キリンのように群れをなすホテル街 歩きつかれた少年の肺
096:模様:すりきれたゆめ模様のゆうぐれにころりカン蹴りためいきひとつ
094:社会:朝刊の社会ニュースのかたすみに誤植のような君の黒縁
098:ベッド:もてはやされたベッド・タウン快楽(けらく)のとこゆめみた者の墓標となりて

坂崎幸之助

066:切:魅せられたのは江戸切子じゃなくふぞろいなひとはだつたうラジウムガラス
095:裏:耳裏のきおくざわわとあざやかに母ねこのなかやどりきて師走

アルコン

055:労:「俺たちについて来いよ!」とステージの声に労られる夜のありき
065:大阪:暑いあつい大阪シティ つきあげる拳わきあがる歓声の渦
083:筒:花火筒なつの夜空のうらがわでくすくすくすと笑いつづけて
084:退屈:拳をあげろ退屈なんてぶっとばせ 声渇れの路ラジカルティーンエイジャー
085:きざし:きざしとしてのゆうまぐれ ほら 立ち尽くすソルジャーボーイの熱き胸に
093:祝:かざりたる夏のまなかの夕空に歓声ひびく祝ののろし
100:終:つきあげた拳にこめる終わりなき EMOTIONAL MESSAGE SONGS
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短歌研究 2007年 11月号 [雑誌]
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今月号の特集、
『短歌で許される「創作」の範囲とは』 -100%フォクションとは違う、短歌の創造力と想像力ー

この中の、高野公彦さんの文章に、疑問を覚える。
まだ、一読しただけなので、詳しいことは書けないが、なんだかもやもやする文章です。
何故、過去のことを現在形で詠んだものを新人賞の応募にしてはいけないのか?
過去のことや虚構のことを詠むなら、実名を明かして発表せい!と言う根拠が分からない。
うちは、100%フィクションでも構わないと思っている。
100%ノンフィクションのものなど、逆に詠みたくは無い。
だから、短歌は、私性と言うものを問われるのかもしれないが、私性を一切排除した作品が(かなり難しいが)を書きたいと思っている。
その人の人生経験的なものを読んでも、何も思わない。むしろ、「あぁ、そうですか」で終わってしまう。
うちは、フィクションとノンフォクションの間を行き来しながら、自分に照らし合わせて空想の世界に浸りたいと思う。
全てがノンフィクションで、離婚だ病気だと読まれた日には、暗くなってしまう。ただ、痛みしか残らない。
だから、どこか、それが、現実では無いと言う部分、また、未来への希望の持てるものが欲しい。
90歳の人が、10代20代の事を今現在の想いのように読む、それをその人のプロフィールなしに読む。
それは、スリリングなことだと思う。
作品=作者と言う考えになってしまうことが、残念でならない。

じっくり読んで、また感想を書きたいと思う。


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佐藤 弓生
眼鏡屋は夕ぐれのため―佐藤弓生歌集

かばんの大先輩、佐藤弓生さんの歌集が重版になりました。
この機会に、是非お手に取ってくださいませ。

オマージュ短歌


ふつふつとのぼるゆうやみとじこめためがねのおくのかすかなひかり
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回転ドアは、順番に

テーマ:
穂村 弘, 東 直子
回転ドアは、順番に

穂村弘さんと東直子さんの競作「回転ドアが、順番に」(ちくま文庫)580円(本体価格)が、11月9日(金)に刊行されます。
今回は、文庫版ですね。
まだ、画像はなかったので、初版のを貼ってあります。
来週ですね。
楽しみです。



オマージュ短歌

回転ドア

埋め尽くす 溜息耳に残る空 まわるよまわる きみのひとみ・・・・・が
閉じて行く 回転扉ひとつずつ 隕石落ちた月夜の朝に
ね、出て行って! 回転扉ひとまわり 「ささぐれはぐの」その間に、ね
ひとつずつ 夜の扉を閉めて行く<逆回転 ね>呟く朝に
回るドア 何℃回ればきみに着く 「低血圧」な「温度計」何処? 

穂村弘の歌会

テーマ:
今月は、朝日カルチャーで穂村弘さんの歌会があります。
参加してきます。
報告は後ほど。

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枯れ際のはなびらひとつくちづけてさされた棘のいのちにふれる

NHKBS短歌 祭り

テーマ:

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今年の夏、NHKBSに出演してきました。
そのときの短歌です。
今回のテーマは「祭」。
BSで放送される、日本の夏の行事にまつわる短歌を、デジタル放送を見ながら作ると言うもの。
京都五山の送り火
徳島阿波踊り
秋田花火大会
の3箇所です。


京都:送り火
弘法の護摩よりいづる大文字 京の夜空に明々と燃ゆ
盂蘭盆会 五山にゆれるかがり火へためいきごとにあふれくる影

徳島:阿波踊り
ぬらぬらと夜空にあぐる踊り子のてとてとてとがいのり連ねて

秋田:花火大会
ちりぬるを珠のをばなはみずはねてをもののせきに施餓鬼となさむ
送り火のまなかにきみの影をみる 歓声とおくまなつのさくら

5首をつくり、青字の作品を読み上げました。
実際に放映されたものは、阿波踊りの作品です。

とても貴重な体験でした。