<1999年7月4日のHPより>
あなたも里親になりませんか
援助されてきた日本
経済大国となった日本。その日本にも、どん底の時代があったんだね。50年前、敗戦によって荒廃し、焼け野原に多くの人がバラックの家を建てて暮らしていたころのことだよ。飢えが日常にあった。みんなは、明日食べるものの心配をしながら、やっとのことで生きていたと聞かされたよ。
子供の教育など、考える余裕すらなかったと思うよ。でもそのころ、アメリカやカナダから、子どもたちの未来のために支援が始まったんだってね。その支援は基督教児童基金(CCF)として、1948年から1975年まで延べ86,500人の、日本の子どもたちの生活を支えてきたんだ。(※)
※CCFについての記述は、CCWA発行のパンフレットを参考にしました。
今度は私たちが
日本は復興し、経済的に大変豊かになったよ。今の日本で飢えて死ぬ人は、まずいないね。でも、豊かなのは一部の先進国だけ。地球上にはまだ多くの貧しい国があるんだ。戦火におびえ、明日食べるものの心配をしながら暮らす、たくさんの人々がいるよ。生活のために、学校に通えない子どもたちもね。
あなたはこれを放っておける?今のぼくたちには、彼らを支援する力があるよね。だって、ぼくらにとってはたった100円でも、それで子供の命が助かる国もあるんだからね。「誰かもっと豊かな人がやればいい」、そう思うの?あなたはそれで満足できる?
できることをすればいいんだよ。少しから始めればいい。できない理由を探さずに、あなたの中の優しさ、愛情、そういったものを大切にしてほしいな。
子どもたちのために
未来は、子どもたちによって作られるって言うよね。だから、子どもたちが安心して暮らせるように、きちんと教育を受けられるように支援したい。それが里親運動なんだよ。
といっても、本当に養子縁組をするわけじゃないよ。支援する人を里親と呼び、里子として選ばれた支援される子どものために、毎月一定額のお金を会費として収めるんだ。里親と里子は、文通などによって交流できるよ。いわば、「足長おじさん」のようなものだね。それに、グループで里親になるのもOKだよ。学校のクラスや職場の仲間で、一人の里子を支援している例もあるんだよ。
里親運動ってどんなこと
プーさん里親になる
ぼくが里親になったきっかけは、「プーさんのつれづれぐさ」の「プーさんの里子」を見てね。今(99年7月)は、CCWAという団体で、2人の里子の支援をしているんだよ。
ときどき、里子からの手紙や成長の記録が届くんだ。何だかラブレターでももらったようにウキウキするよ。元気かなぁ、幸せに暮らしているかなぁって、里子のことをあれこれ考えてしまうね。
CCWAの里親運動
CCWAでは、フィリピンを対象に国際精神里親運動をやっているんだ。里親会費は毎月4,000円。これで、1人の里子を支援できるんだよ。他にも会費2,000円の協力会員や、書き損じハガキなどでも参加できるんだよ。
里親会費の約25%(=1,000円)は、CCWA東京事務所の経費として使われ、約3,000円が現地センターの運営と、里子のための各種プログラムに使われるんだって。ぼくたちの感覚では、たったそれだけで何ができるのかって気がするけど、フィリピンでは貧しい家庭の月収に相当する額なんだよ。
支援プログラムには、教育費・給食費・衣料費・医療費などの支援、技術修得支援、保健衛生指導、親たちの自立支援など、いろいろあるみたいだね。それらのすべては、里子の住む地域社会が支援なしで自立することを目指しているんだ。(※)
※CCWAの活動についての記述は、CCWA発行のパンフレットを参考にしました。
本当の援助
そんなプログラムより、里子の家族にお金をあげればいいじゃないかって思うかな。でも、考えてご覧よ。そうしたら、里子やその家族は、援助なしには生きていけなくなるんじゃないかなぁ。これは、相手の力を弱めてしまうことだよね。それで幸せになれると思う?相手の力が弱まれば、援助する側はいつまででも頼られる。頼られることは嬉しいかもしれないけど、そういう状態に相手を追いやって、それで満足できるのかなぁ。
本当の援助は、相手の力を強めることだと思うんだよ。だから、自立を支援することが、本当の援助になると思うんだ。もちろん、緊急避難的な直接援助が必要な場合もあるよ。でも、最終的には援助なしにやっていけること。いつか里子から、「今は援助なしでやっていけます。それどころか、他の困っている人のために援助してあげられるようになりました。」という言葉が聞けたら、最高に幸せだね。ぼくはそう思うよ。あなたもそうでしょ。
CCWAについて
CCWAとは
基督教児童福祉会・国際精神里親運動部のこと。「Christian Child Welfare Association」の頭文字をとって、CCWA(シーシーワ)と呼んでいるんだよ。1975年から、CCFの精神を受け継いで、フィリピンへの支援を始めたんだ。(※)
連絡先は次の通りだから、連絡してみてね。パンフレットを希望すれば、送ってくれるよ。
※CCWAは2005年3月7日をもちまして特定非営利活動法人チャイルド・ファンド・ジャパンへ法人変更をいたしました。
里親になると
里親会員になると、CCWAからフィリピンに住む里子が紹介されるんだ。里子は乳幼児から17歳ぐらいまでで、学校を卒業して働けるようになるまで支援することになる。でも、ときには家族が援助地域外に引っ越したりして、途中で援助が打ち切られることもあるけどね。
里子には手紙を書くことができるんだ。もちろん、返事も来るよ。手紙は英語でもいいし、日本語への翻訳もCCWAでやってくれるよ。フィリピンは郵便事情が悪いところもあるし、現地の言葉と英語、それから日本語への翻訳もあるので、手紙が届くまでには1ヶ月ぐらいはみておいてね。
それから年に1回、里子の写真付きの成長記録が届くよ。里子の体格や性格、学校の成績など、里子の様子がよくわかるし、1年前と比べてみると、その成長ぶりがわかって嬉しいね。
チャイルド・ファンド・ジャパン
SVA(シャンティ国際ボランティア会)
ダルニー奨学金(日本民際交流センター)