2010年01月02日(土)

バンドマンの恋人になる方法

テーマ:大槻ケンヂ

 昔、十四、五年前だろうか。日曜日の朝、フジテレビでオーケンとまだ有名ではない菅野美穂が


他愛もないトークをする番組があった。いつも観ていたわけではなかったが、日曜日の朝の解放さ


れた清々しい雰囲気に菅野美穂の初々しさがよくあった。エンディングにオーケンの変な歌詞の歌


が流れていた。


 オーケンは女と話すのが上手だと思った。色々計算して相手の喜ぶポイントを見つけたり、


話を読んで先回りして伏線をはっている。つう会話だった。多分、キムタクはこういう話術はし


ないだろう。この本は「kera」という女の子向け雑誌に2003年11月~2007年9月まで掲載され


ていたもの。会話巧者のオーケンの面目躍如というエッセィ。あんまり大した内容ではないが、


読んでて楽しい。この頃、ムツカシー本何回も読んでメモをとってつうことに疲れてしまった。時間


もないし本ばかり読んでてもねーという気分にもなってくるので。これは本稿には関係ないですが。


 若い女の子向けに書かれた本を俺なんかが読むこと自体おかしいが、まあいいでしょう。多分


この雑誌の姉妹誌にゴス・ロリ専門誌があるくらいだから、この雑誌の読者もヴィジャル系とか


好きなクラスでもちょっと変わった女の子なのだと思う。


 それで、面白いと思ったことですが、漠然と死にたくなったらどうすりゃいいの?というコラムで


青春にありがちな何もかもいやになって死にたくなってしまうとき、北方謙三の死にたくなったら


本を百冊読め。という提言をひいて本を読むことの効能を書いているが、その中で


 それに本を読むとなんとなく頭がよくなった気がするでしょ?


 アレが重要。


 他者に対する知識の優越感ってそのまま生きる自信につながるから。ひけらかすとヤな


 奴になるんだけどさ。


 てな、件があってこれはまさしく本を読む動機の一つで俺なんか100%この例そのままで、青少年期


の膨大なコンプレックスの裏返しとしてムツカシー本を読んだのであって知的好奇心のなせる業では


なかった.し他者に対する知識の優越感という屁みたいなものに縋りついて生きてきたのかもしれないが、


この頃、そういう読書がいやになってきた。


 もっともオーケンのように徹底性がない怠け者なので死ぬ気で本に耽溺したわけでもないですが。


 その他、ゴシック・ロリータという言葉の由来が書いてあった。


 酒を飲んだあとのほよ~よ~んという脳みそで炬燵で読むと最高。



PR
2009年12月30日(水)

激突!大槻ケンヂ対美女軍団

テーマ:大槻ケンヂ

 昨日、アマゾンから届いた本。朝早く起きて2時間くらいで読んだ本。内容は週刊誌程度で


おっそろしく他愛もないが、面白かった。この頃、難しい本を読んでもう感想文をかくのが億劫


なので寺山修司大兄も書かれたものなんてみんな同じだと言っているので、大槻ケンヂもテーマ


の一つなんでいいんじゃないかと思ったりして。


 この対談は私などが全然聞いたこともない「映画秘宝」というオタク系雑誌に載せられた対談で


2002年の釈由美子から始まり2007年の石原真理子で終了。全部で21人。


 なんつうか、低予算映画に出演した女優との対談がメインで私などみたことも聞いたことがない


映画の名前がでてくる。まあ中野ブロードウェイのタコシェあたりの雰囲気なんでしょうか。サブカル


の帝王であるオーケンの面目躍如でどーでもいいような映画を飽きもせずにみているのは流石で


ある。AV女優の蒼井そらとか及川奈央とかだと何となく屈折があるもの同士で歯車があうが、安田


美沙子となると只のアッパラパーなので全然話が面白くない。安田美沙子も「ルナハイツ」とかいう


どうでもいい映画に出たことを受けての対談だが、安田美沙子に屈託を求めてもしょうがない。森


里千里も「おっぱい星人」という映画に出てオーケンと対談。この人も精神に陰影なし。


 一番、スィングしてるのは中野系の中川翔子。父親の影響で水木しげると楳図かずおと諸星大三


郎に親しみ、中学生のころは帰宅してから毎日、ブルース・リーの映画五本を観ていたという中川


翔子とはオタクの子弟談話の様相を呈している。


 まあ感想がどうという本でもないが、田口トモロヲという役者が昔、「ばちかぶり」というバンドをやっ


ていたというのが分かった。それではオーケンのお言葉でも抜き書きして終わりにしよう。


 低予算映画の中には、この料金で「実話ナックルズ」でも買っときゃよかったな~。と思う作品


もたくさんあるんですが、これはごく稀に「これはいい!面白い!」という作品もあって、それが


「集団殺人クラブ」シリーズなんです。


 「実話ナックルズ」買っときゃよかったなーという件がオーケンらしく絶妙。こういうところがいいん


だよなオーケンは。オーケンの写真も掲載させられてるが、トレードマークの目の辺りの血管(?)


らしい化粧と長身に特攻服、そして頭はモヒカンで金髪と四十路を目前にしての異形の者として


ツッパリがなかなかですねえ。

2009年12月27日(日)

オーケンの私は変な映画を観た!!

テーマ:大槻ケンヂ

 色川武大のエッセィにB級映画に関するものがあって、夜どうしようもなく詰らない映画のビデオを


観てると、とてつもなく空しくなってくるがそれを我慢して観てるとマゾヒスティクな快感の境地に達す


るようなことが書いてあった。また寄席で下手な落語を聞いているときもたまらなく退屈になるそうだ。


フツーの人はつまらない映画や落語など観たり聞いたりしないが、じっと我慢してつまらないものを


鑑賞するのがマニアというわけだ。


 大体、映画でも小説でも音楽でも人間のやることで年に千も二千も傑作ばかりだったら大変なこと


になりゃしないか。俺もたまにジャズとか聞きにいくが全部が全部素晴らしいライブとは限らない。バ


ークレー出ようが、ニューヨーク帰りだろうがつまらないものはとてつもなくつまらなく聞き終わると


ドヨーンとした気分になる。いいライブやプレイヤーに当たるのは三回に一回くらいだ。


 でまあ、俺は若いころ人並みにちょっと映画にふれただけであるが、映画フリークというのがいる。


俺はあんまり好きなタイプの人種ではない。だって映画なんてただ座って観てりゃいいだけのものな


のにそれを何本みたとか自慢されちゃたまんないし、どうでもいいような映画のカットがどうだとか出てる


役者がどーだとかいわれちゃかないません。この手の人が映画を作ると恐ろしくつまらないが、ここは


構図がいいとか誰の影響を受けてるかとかの自慢に終始するのがオチだ。


 繰り返すが、映画を含めて大半の人間の作るものなんて大したものないのだが、映画好きな人種はもう


出来不出来を超えて映画自体が好きなようだ。我がオーケンもそうで青春期をささえた三大サブカルチャー


(後の二つは忘れてしまった)の一つが映画である(狭義にはポルノ映画)。場末の映画館で傑作もトンデ


モな駄作を含めて観ることが自分の居場所だったのだ。オーケンが高校生の夏休みに中野ひかり坐で


ロマンポルノを観て過ごしたのは有名な話である。


 それでオーケンの偉いところは、つまらない映画を何百本も観てるが、俺は偉いだろうつう奢りもないし


蓮見なんとかみたいにどうでもいい映画を大げさに評論してみることもなく、へんな映画がどれだけへん


だか解説してくれるところである。そして映画に対する純粋な愛情も感じられる。


 さすがオーケン。ロックンロール!。


 この映画でとりあげられている映画は俺のような門外漢には名前だけは知ってるか、こんなものあった


のというカルトなものばかりで、わずか「地獄の黙示録」とか「2001年宇宙の旅」とか教科書的なものし


か知らない。ここで掲載されている映画ほとんど観た人もめったにいないと思う。


 「オートバイ少女」「星屑兄弟の伝説」とか超カルト映画のいかにも前衛的な変なところから、アラン・


ドロンとシルビア・クリステルが出演した「エア・ポート80」というただの娯楽大作のとんでもな変なとこ


ろ(例えば飛行機の操縦室の窓を開けてしまう)に言及し、「祭りの準備」という昔、昔その昔のATG映画が


いかにとんでもで変なものか解説してくれている。「タイタニック」もオーケンによれば展開がドリフの全員


集合みたいで変で笑えるそうだ。本題の映画の話の前フリに石井輝男の「恐怖奇形人間」や「ピンク・フラミ


ンゴ」や「フリークス」などのカルト定番映画がでてくるのも流石である。


 オーケンはおそろしいほど映画を観てるが、この徹底性というのは神経症の人がもっている生真面目な


ところというか物事に対する完全性が表れていると思う。


 それとオーケンの好みがロマンポルノやゾンビ映画やホラー映画愛好に見られるようにエロとかグロに


あるのだと思う。いかにもオーケンらしい。


 久しぶりにオーケンを読んだが楽しかった。アマゾンでまたオーケンの本を注文してしまった。



[PR]気になるキーワード