August 04, 2006 13:54:27

シェエラザード

テーマ:novels批評
満員通勤小説批評シリーズ、毎日読んどります。ここんところもイロイロ読んでるんですが、ネタに出来ず時間経過で忘れてしまいました。因みに最近読んだ小説以下の通り。

●村上春樹 世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド

●池波正太郎 剣客商売 辻斬り

●トムクランシー 教皇暗殺

●糸井重里 オトナ語の謎


これ以外にもこんなの読んでます。

○青木謙知 ミリタリー選書 現代軍用機入門

ははは。ちょっちお仕事モードですわ。



んで、直近で読んでいるのは、ちょっと今更なところもありましたが、浅田次郎氏の小説「シェエラザード」です。以前に「蒼穹の昴」を読んだ友人が絶賛してたモンですから、浅田次郎氏の著書未体験だったモンで非常に興味ありました。ただ、「蒼穹の昴」は題材が清王朝の頃なので、ちょっと苦手なんですよねぇ中国系。引いた挙句、先にシェエラザードで浅田ワールドに慣れようかと思って・・・。

この作品、大東亜戦争も末期の昭和20年頃のお話です。日本占領地における連合国側の捕虜、抑留者への人道支援を目的に、攻撃も臨検もされない、という確約(安導券という)をアメリカから受けていた日本船籍の貨客船があったんですねぇ。それが日本郵船の弥勒丸(軍が徴用)です。当時、日本は東京にも空襲が頻繁になり、一大拠点のフィリピンが陥落した後です。既に日本領海でも、制空・制海権を失っていた状況で、敵潜水艦がウヨウヨ居る東シナ海に物資運搬の任を負わされた弥勒丸ですが、最後には盾とされた民間人を供に、謎を残して撃沈されてしまいます。その弥勒丸を戦後60年以上経った今、引き揚げようとするのですが・・・。

このシェエラザード、NHKでもドラマ化されたそうですが、実話が元の歴史小説です。本編に出てくる弥勒丸なる緑十字船は、日本郵船所属の新鋭貨客船「阿波丸」です。この阿波丸も小説と同じく、米潜水艦の魚雷攻撃で撃沈されており、「阿波丸事件」として米国も撃沈の非を認めた惨劇でした。

http://yokohama.cool.ne.jp/esearch/sensi-zantei/sensi-awamaru1.html

awa
↑日本郵船の阿波丸。戦時中の昭和18年に竣工した貴重な貨客新鋭船。


史実でも阿波丸は安導券を持ちながら撃沈されています。作品と史実で異なるのは、

●帰路に破綻寸前の上海の儲備銀行へ運ぶ軍費の金塊を積んでいた
●婦女子含む民間人を盾として使った

この部分です。しかし、史実で阿波丸も帰路、何故か連合国側に通達していた指定航路から逸脱した航路を取っていた模様で、誤認から撃沈されたことになっています。その辺りは謎のまま。ここには浅田氏なりの解釈が入っています。


読んだ感想ですが、序盤は少し入り難い感じを受けました。ここんところ、柔らか系ナヨナヨ文章読んでいたせいか、硬いんですなぁ。な、モノでボーっと読んでると入り難いところがありました。途中から、身構えて読むようになってからは、結構没頭できました。特に後半の物語が終焉に向かって動き出す辺りは、展開も速く、非常に面白かったです。特に昭南市で特務機関の小笠原大佐が、

君は平和な時代を知らんね

と若い士官候補生に言った言葉が印象的でしたねぇ。

ここのところ、同じ小説家の作品を続けて読んでたので余計かも知れませんが、浅田次郎氏の登場人物はとても躍動してますね。生きてる感じがします。人物背景やキャラ付けが明確なのだと思いますが、これは他の作家にない感じ。好きですね。更に、途中で阿波丸のことを知ったモノですから、余計にのめり込みました。


ま、兎に角、読んでみる価値あり!なナイス作品でした。











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June 16, 2006 09:39:10

ワイルド・ソウル ~垣根涼介~

テーマ:novels批評
満員通勤に乗り出してはや15年以上・・・。満員電車で小説読んでもナカナカ集中出来ませんよねぇ。山岡荘八の徳川家康みたく26巻もありゃぁ、ちぃとばかし意味不明で読み流しても全っ然っOKなんっすけど、短編読み切りが多い昨今はちょっち集中力欠くと、帰りの電車でワケ分からなくなりますから、どいだけ世界観に溶け込めるかが、面白い面白くないの基準となります。

で、ここんところ読んだ本で入り込み度サイコー凄ぇのがコレ。いや、直ぐ入り込んじゃうんだコレが。



コレ、2004年の大藪晴彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞と3賞総なめした作品です。っても、んなコトが理由で買ったのではなく、ちょっち立ち読みしたところ、どーも戦後直ぐの移民政策を扱った作品だったちゅうのが大きな購買動機。舞台がブラジルだったのが第二の理由。まー、当時の国策として外務省が滅茶苦茶やっていたのは薄~く知ってましたが実際のところは不明。非常に興味ありましたからねぇ。

上下巻ありますが、特に上巻の冒頭から物語が動き始めるまでが凄い。一気に引き込まれます。兎に角、文章が踊ってると言うか、スピード感あるっちゅうか、描写力が簡潔で尚且つ想像し易い。それでいて厚い。相当取材したんでしょうなぁ。ブラジルの密林に放置された日系移民の姿と、「緑の地獄」がヒシヒシと伝わってきます。ワイってば熱帯魚マニアなモノでブラジルのネグロ河にドラード釣りに行くのが夢なんすよ。なので普通よりゃ、ちょっち知識あります。穴に入り込むカンディルとかね・・・。

まー、企画時点で勝ちな気もしまして、後半はかなり予想出来てしまい今一歩でしたが、過去あんま読んだコトない文章です。分かり易いだけなら重松清さんとかもそーですけど、もっと速く深く面白い。前半だけでも読む価値ありですわ。


つーことでこの作家さん、注目です。





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May 11, 2006 11:48:33

ダ・ヴィンチコード展

テーマ:novels批評
dvc


ダ・ヴィンチコードやっと読みました。新書で随分前に買ってたんですけど、冒頭に出てくるフランス人の名前(ジャック・ソニエールね)がイヤでさ。外人の名前覚えるのが面倒なんだよね洋書って。んなモンでえれぇ時間掛かりましたが、途中から面白くなって読み切りました。

で、すっかりハマってます。


映画がトム・ハンクス主演で間もなく公開されますけど、六本木ヒルズの森アートギャラリーで「ダ・ヴィンチコード展」なる展覧会をやってます。たまたま仕事で近くに居りまして、ちょっと観て来ました。

いやね、ナニ展示してあるワケじゃないんですよ。映画がSONY PICTURESの配給なんで、SONYのBRABIAシリーズのディスプレイが並んでまして、フルHDでダ・ヴィンチの絵画を解説付きで魅せるちゅう手法。ホンモノがあるわけではありません。まーでもフルHDパネルの性能フルに発揮してまして、中には「300%拡大」なんて機能まで付いてました。まー、美術展示としては新しくて面白いけど、ホンモンには当然叶いません。

まーそれでも行って良かったかな~と思ったのは、あくまでダ・ヴィンチコードちゅう映画のプロモーションなんですわ。なモノで小説に出て来る場所や美術作品、背景なんかを映像で見れることですかね。
例えば、シオン修道会のシラクがキー・ストーンを探しに行ったサン・シェルピス教会とかテンプル騎士団ゆかりの教会とか建物の映像とか、グノモンの実物(レプリカ)があるとかね。一番面白かったのは、

実物大「最後の晩餐」の映像。

これはプロジェクターでしたが、かなり面白かったですわ。クリプテックスのゲームもあったし。

つーことで、何だカンだ言って結構楽しめました。六ヒルのTOHOでダ・ビンチコード観る前に寄るとイイかもね。



ただねぇ~¥1,500払ってBRAVIAの宣伝展示見てるよーな気もするカナ・・・・。





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July 21, 2005 15:01:52

福井晴敏がガンダム?!

テーマ:novels批評
fh
平日の生活で嫌いなこととと言えば、時間を持て余すこと。特に通勤の電車内は何かやってないと退屈で死にそうです。往路は混雑しててもっぱらi-shuffle聞いてトランス状態に陥りますが、復路は殆ど本読んでます。今までは司馬司馬遼とか歴史モノが多かったんですが、ここんとこ、重松清とか市川拓司とか愛読してます。

んで、最近の流行としては「亡国のイージス」とか「戦場のローレライ」「戦国自衛隊1549」の作者、福井晴敏は抑えておく必要あるでしょうねぇ。と考えて、映画化された先の3作品を読む気にならなかったので、他に作品ないかな~と探してみました。江戸川乱歩賞受賞作の「Twelve Y.O.」にしよーかと思ったところで、「月に繭地には果実」という作品が目に付きました。題名からは文学小説か歴史小説っぽい重た~い感じがしますが、作品のプロフ読んでると、どーもSFみたい。最近、読んでないジャンルだしなーと思いつつ、上中下とあるのも確認して、

「ま、面白くなけりゃ上で止めるか~」

と軽い気持ちで購入してみました。


物語は未来。地球が何らかの理由で住めなくなり、人類が月に移住しています。数千年経て、ナノマシンにより修復なった地球への帰還計画が持ち上がり、地球環境を調査する目的で、貧困層から抜け出そうともがく孤児たちが環境調査員という肩書きと共に地球へ降下するところから始まります。実は地球には文明を放棄して残った人類も居るんですがね・・・。

まー、最初は違和感なく読んでたデスよ。文章の感じも読み易いし、余計な描写表現もないからスラスラ読めます。そのうち、主人公が地球に降り立ち、現地に馴染んでから成人式を迎えるのですが、ここで巨大なホワイト・ドールちゅう人型の石像が出てくるんですなぁ。なんかヤな予感・・・。この石像の前で成人式やるワケですが、そん時に月から降下してくるですよ月に移住した人類が軍隊の護衛連れて。その軍隊の兵器もどーも人型。なんかヤな予感・・・。案の定、ホワイト・ドール動き出しちゃいます。しかもビーム・ライフルとか撃っちゃうし。そのうち、軍隊の大尉が、

「そこの白いモビルスーツ!!」

とか言い出すし。・・・・・・ってモビル・スーツぅ?!

そーなんですよ。これ、「ターンA」ちゅうガンダムの1シリーズなんですな。なんと、江戸川乱歩賞取った作家がガンダム書いてルとわ思わなかったワ。すっかり騙された・・・。


とか言いつつ、ついついのめり込み既に下巻も中盤。これ、読み終わったらついでにTVシリーズのビデオも借りちゃうんだろーなー・・・。


遺憾ながら面白いデス。



millitary1
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