前回の数学ネタから
随分と時間が空いてしまいました
『友愛数と循環数 数のおもしろさを味わう(3)』
では、始めましょう
50/100 は約分できて
1/2 になりますね
それは、
共通の約数として 50 があって
分子と分母を 50 で割れば OK
共通の約数のことを 公約数
その最大のものを 最大公約数
といいます
50 と 100 の最大公約数は 50
というわけです
これは簡単
では、
13081 と 5459
の最大公約数は?
日常生活で大きい2つの数の
最大公約数が知りたいことって
ありませんか?
あ、ありませんか。。
そうですよね
なくてもいいのです
一見しただけでは
出来なさそうに見えることが
出来てしまう、
というおもしろさを
味わうことが楽しいのです
この方法は
ユークリッドの互除法 とよばれます
とりあえず、
実際にやってみますね
やり方としましては
まず、大きい数を小さい数で割って
今度は、求まった余りで
小さい方(直前で割った数)を割る、
というのを繰り返します
具体的に計算してみましょう
まず、
大きい数を小さい数で割ります
13081 ÷ 5459 = 2 … 2163
今度は、
割った数(5459)を
余り(2163)で割ります
5459 ÷ 2163 = 2 … 1133
これを繰り返します
2163 ÷ 1133 = 1 … 1030
1133 ÷ 1030 = 1 … 103
1030 ÷ 103 = 10
割り切れました
このときの割った数が
実は、最大公約数なのです
この場合は 103 ですね
元の2つの数を
103 で割ってみましょう
13081 ÷ 103 = 127
5459 ÷ 103 = 53
2つの数とも
103 で割り切れましたね
割って求まった数は、いずれも素数
道理で検討がつきにくいわけです
最大公約数を GCM と言いますが
Greatest Common Measure
{ 13081, 5459 } の GCM は
{ 5459, 2163 } の GCM で、
{ 5459, 2163 } の GCM は
{ 2163, 1133 } の GCM で、
{ 2163, 1133 } の GCM は
{1133, 1030 } の GCM で
{1133, 1030 } の GCM は
{1030, 103 } の GCM
つまり、103 となります
なぜ
割る数 と 余り の GCM を
追いかけていけばいいのでしょうか?
証明は以下の通りです
2つの数 A と B があって
A の方が B よりも大きく
その最大公約数を D としましょう
A = D x a, B = D x b
A を B で割ったときの
商を E、余りをF とすると
A = B x E + F
よって、
F = A - B x E
= D (a - b x E )
A と B の最大公約数が D ですから
余りの F も D を約数に持つ
ということが分かります
次に、
最初の2つの数で小さい方 B と
余りの F の最大公約数を d とします
B と F は約数として
先ほどの D を持つので
D ≦ d
これを(1)式とします
最初の式に戻りまして
A = B x E + F
でしたから
B と F の最大公約数 d は
B = d x s
F = d x t
として
A = d x ( s x E + t )
ですから
A も d を約数として持つことが
分かります
最初の仮定で
A と B の最大公約数は D ですから
d ≦ D
これを(2)式とします
(1)式と(2)式から
d = D
となります
つまり、
2つの数の最大公約数は
その2つの数を割り算して
その余りで小さい方を割る
という計算を繰り返せば
最大公約数が残ることになるのです
数の面白さを味わうシリーズ
とりあえず、終わりとします
吉田武『はじめまして数学3』
などを参考にしました
※ 思うところがありまして
しばらく、お休みとさせて頂きます
また再開する予定ですので、
それまでは、以前のエントリーを
お楽しみいただけたらと嬉しいです
(おしまい)
文:生塩研一
お読みいただきまして、ありがとうございました。
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