カメラマンの独り言

「カメラマン」「経営者」としての独り言を
だらだらと、そしてつらつらと書いています。


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今回はデジカメの専門用語も多々出てくると思いますので、あまり興味がない方は読み飛ばしたり、つまみ読みしていただいても構いません。

結論は最後にまとめます。

さて、写真撮影を生業にしている方は、多くの人から「上手い写真を撮るにはどうしたらいいか」という質問を良くされると思います。

で、修業時代やワークショップの講師など体験して感じ、実際撮影を「生業」としている私が「古い考え」を元に話しをしてみようかと思います。

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まず「カメラ進化」から考えてみます。

最初は「光」をピンホール(穴)で画像を結ぶ所から始まりました。

次にそれを「フィルム(当時は金属)」に「光の濃淡」を焼き付ける方法が生まれました。

その後、レンズが生まれ、シャッタースピードが変えられるようになり、光を取り込む量(絞り)も変えられるようになりました。

よりリアルに「カラーフィルム」も出ました。

レンズはその後、単焦点だけでは不便なので「ズーム」が付くようになりました。

ここまでの時代、カメラマンは「写真家・写真職人」として、一部マニアの楽しみ(仕事)になっていました。

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時代は進み、ピントも、シャッタースピードや絞り、果てはフラッシュまで「機械」が適切に判断するようになりました。

撮影した状況まで見極め、シーンまで勝手に判断してくれるようになりました。

今は「誰でも上手に撮れる時代」になったのです。

にも関わらず不思議な事に「上手な写真を撮りたい」というニーズは増えてきています。

カメラやレンズにお金をかける事によって「綺麗な写真」は撮れるようになりましたが、「上手い写真」というのはなかなか撮れません。

何故なのでしょう?

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実はこれには理由があります。

結論から言えば今のカメラは「機能」も多く、「レンズの種類」も多いからなんです。

なんか逆のように感じますが、振り返ってみましょう。

私が撮影を始めた頃(ニコンF3時代)は、オートフォーカスさえありませんでした。

オートフォーカスが付いた時、一番初めに感じた事は…

「コレで前より構図に集中できる」でした。

それまでは、シャッタースピードや絞りを考えつつ、構図を決め、そしてピントを合わせてシャッターを切る。

この作業段階が「1つ」無くなったのですから、構図を決める事に意識が集中出来ます。

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次にシャッタースピードや絞りが「機械任せ」に出来る様になりました。

そうすると「構図だけ」に集中出来るようになりました。

同じようにそれまでシーンごとにレンズを付け替えていたものが「ズーム」になれば、「1本のレンズ」である程度対応が出来る様になる。

マニュアルのフィルム時代から撮影していた「私」からすると、カメラが進化すればするほど「シーン」や「構図」にどんどん集中出来るようになったのです。

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ところが今のカメラをみるにつけ、とにかく「機能」が多すぎると感じます。

そしてそういう複雑なカメラというのは、カメラマンに対し常に余計な情報や懸念、気がかりな事を与え続けます。

「レンズは何がいいか」「感度はどれくらいがいいか」「RAWで撮った方がいいか」「AdobeRGBで試してみるか」「三脚があった方がいいか」等々、もう撮影する時に情報が多すぎて「どうすれば良い写真が撮れるかわからない…」という事になるんです。

結果「自分が何を撮っているか」に気づけなくなっちゃうんです。

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実際、私がフィルムカメラからデジタルカメラに変わった頃、撮影する時はいつも混乱していました。

フィルム時代は「レンズの向こう側にある出来事」を考えていました。

ところがデジタル時代になり「カメラの機能」ばかり気を取られるようになったからです。

撮影で一番大切である「レンズの向こう側にある被写体に意識を集中する事」が、カメラの機能が多くなったため「意識が散漫」になってしまった。

結局、デジタル撮影に関する勉強はある程度のところで放棄してしまいました。

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通常私はレンズを1本しか持ち歩きません。仕事なら壊れた時の事だけ考えて予備を持って行きますが、あくまでそれは「予備」でしかありません。

カメラの設定も使い込んでいる(場数が多い)ため、意識がカメラに行く事も殆どありません。

もちろんそこに至るまでは色んなレンズに手を出し、カメラも浮気気味で使っていたように思います。

でも徹底的に1本のレンズ、1台のカメラを使い倒す事により、それまで「機材」「設定」に気を取られ、一体何を撮っているかがわからなくなる事も多かったのが、「被写体」「構図」に集中出来るようになったのです。

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他にも伝えたい事が沢山ありますが、そろそろまとめます。

上手い写真とはつまり「良いシーン」を「良い構図」で撮る事だと思います。

写真が上手くなりたいと思うなら、まず自分でいつでも「良いシーン」「良い構図」を考える。

上手いと思う写真を見て勉強するのもありですし、街中を歩いていて考えるのもありでしょう。

そしてその良いシーンに出会った時、瞬時に構図を考え写真に収める。

…考えてみてください。

ミュージシャンなら良い曲が頭に浮かんで表現する時に、ギターのフレットやピアノの鍵盤などいちいち確認するでしょうか?

上手い写真を撮るために必要なのは、シンプルなカメラ(もしくはシンプルな設定)と自分のお気に入りのレンズ1本を徹底的に使い倒す。

本来ならレンズはズームではなく「単焦点」が良いんですが、今時はズームの方が普及しているのであえて無理する事はありません。

そして「シンプルさ」で言えば、スマホや携帯のカメラや写ルンですが最強。交換レンズもありませんし、何の設定も出来ません。

そうすると「何をどう撮るかにしか集中できなくなる」んです。

写真を上手に撮れるようになるためには「自分のカメラの存在を忘れるほどのシンプルさ」が必要なのです。

真の写真家って、写真に関心はあっても、カメラにはあまり関心がなかったりします。

語弊でも何でも無く、私の知り合いで写真に打ち込んでいる人って、CMOSやらレンズコーティングやらにあまり興味がない方が多いんです。

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レンズ沼・カメラ沼という言葉があります。

やたらとレンズを沢山持っていたり、カメラを多く所有していて、結局何をどう使うかわからなくなり、ドツボにはまっていく。

もし自分が「レンズ沼・カメラ沼」に陥りそう、もしくは陥っていると感じたなら、一度スマホや写ルンです「だけ」であちこち撮影に出てみてください。

まず「本当に撮りたい物や人」「構図」が自分にない限り、どんなに高いカメラやレンズを使っても「上手な写真」を撮る事は出来ないはずです。

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上手くなる方法の順番で言えば、単純なカメラ設定で単焦点レンズ、もしくはスマホ、写ルンですで徹底的に「撮りたい物や人」「構図」を身につける。

それで「自分の思う構図の写真が絶対に撮れない」と感じたら、次の段階に進む。

私の意見が正しいとは言いませんが、私自身、メインで使っているカメラの全機能の「1%」も理解していないかもしれません。

そして残りの「99%」については「興味」がありません。

なぜなら私の撮影に関しては「必要ない機能」だからです。

どうせならその「99%」分を被写体や撮影に集中していたいから、この先も取扱説明書を開く事はないのです。


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