お米の生産者の方が、

米が美味くなりすぎても、
おかずとのバランスが難しいんだ。
今の時代、
米は美味くなりすぎてもいけないんじゃないか。

とおっしゃっていて、
うまく言えないけど妙に納得したのでした。


デパートの食料品売り場を見たら、
今、味噌の世界が変わってきていると感じました。

700グラム2000円、
300グラム800円、
国産大豆とコシヒカリとか、
匠の麹とか、
(中間層はおそらくスーパーに任せて)
高級品以外は昔からおなじみの、出汁入りのもの。
差別化が進んでいます。

700グラム2000円が、
期待通りに美味しいとは限らないのですが、
美味しさや機能性は、
あるレベルでないと得ることはできません。

ですので、これを選ぶことは間違っていません。

さて、そうすると、
そのこだわりの原料に値する味噌汁を作るためには、
よいお出汁、よい具、料理の能力などが必要になり、
バランスをとるためには美味しいお米が必要となります。

逆を考えるとさらに明らか。
出汁入りの味噌で作った味噌汁と遊佐町のお米を合わせたくない!!
おだしは自分で丁寧にとりたい。
優秀な炊飯器が欲しい、あるいは土鍋で毎回炊きたい、など。

生活の質を高めるとはそういうことなのかもしれません。

物心両面で豊かな暮らしをしている人は、
さらに、それに見合ったお漬物、器、などなど、
すべてのレベルをアップしていると思います。

そこまでは無理だけど、ここはこうする、ここだけはこだわる、
そういうバランス感覚って必要になってくるんですね。
レベルアップではなく、ボトムアップの感覚。

分をわきまえた個性、足るを知る贅沢、そんな感じですね。


うちの石けんがそういった働きをしてくれることを、
いつも願っています。