2020年度の入試から変更される大学入試制度。

その問題案が発表されましたので、一問ずつ簡単に解説していくシリーズです。

新センター試験の問題考察シリーズの一覧

 

数学の第一問について、前々回は概要を

新センター試験の数学解説。「あれ?同じじゃん」と思いきや・・・

 

前回は、第一問の前半の解説を

新センター試験の数学解説その2。計算力を鍛えるだけでは、対応出来ない!?

書きましたので、よろしければ、そちらもどうぞ。

 

今回は、第一問の(3)の解説

ではでは、前回の続きから参りましょう。

まずはいつも通り、問題から

 

 

(3)はねこじゃらし

(3)の問題、本当に面倒くさいです。

まず、(1)(2)と設定を変えてきます。2点の進む移動が逆。正確に解こうとしたら、全部やり直しです。あー面倒くさい。

 

そして、選択肢の中から但しものを全て選べ。

ということは、正解がいくつあるのか分かりません。消去法が出来ないので、一つ一つ丁寧に調べるしかない。

 

最後に、4つの選択肢を一生懸命調べても、得点は1問分だけ。
もう、やんなっちゃいます。
 

僕は、こういう問題のことを「ねこじゃらし」と呼んでいます。

猫が目先にチラつく物に飛びついてしまうが如く、受験生が目先の問題に飛びついてしまうことがよくあります。
 
数学においては、計算量が多いくせに、得点しにくい問題が典型例です。
ややこしい積分計算とか、筆算の量がおおくなる和の計算、面倒な場合分けなんかですね。
こういう問題は、直前まで解いたとしても、計算には手を出さずに一旦スルーしておくのが正解。
時間をかけても得点が取れない問題には、手を出さないようにしましょう。
 
すぐに問題を解かないようにすると、飛躍的に解答力が伸びる
では、もう少し具体的に問題を見ていきましょう。
(1)(2)と設定が異なるので面倒だという話はしましたが、これだけでは終わりません。
2≦x≦3の場合と、3≦xの場合で分けて考えなければなりません。
あー、面倒臭い。
 
下の方に貼ってある手書きの解答では、この2つの場合について、必要な情報を全て調べ上げてから、選択肢の検証をしています。
人によってやり方があるとは思いますが、これ、オススメです。
 
これも「ねこじゃらし」のような話ですが、大抵の受験生はいきなり問題を解き始めるクセがあります。
(1)が解けるかどうかを判断して、解けそうなら飛びつく。
(2)の解法を思いついたら、飛びついて解く。
こういう事をしているから、(1)から(3)が誘導になっている事に気が付かないのですが・・・。
 
まず、問題文の全体像を掴み、必要な計算や解法を見極める訓練をすると、解く力が飛躍的に伸びますよ。
解説を読んで理解したり、大量の問題をひたすら解いていても、絶対に気付けないことです。
 
というか、数学の先生ってそうやって問題を見てるんですよね。
僕が主宰している東大塾の実施速報シリーズでも書きましたが、生徒が見ている視点と、先生が見ている視点は違います。
先生が見ている視点を知らないと、届くはずの領域に届きません。
 
お医者さんになる力を見ている!?
新センター試験でも、こういう(3)のような問題が出るのならば、下準備→解答の流れは、徐々に一般的になるかもしれませんね。
なにしろ今回の問題でも、長さ、面積、最大値最小値などを調べてから解くと、頭がスッキリしたまま解けます。
 
これをせずに、選択肢をいきなり検証し始めたら、相当な計算力があっても混乱するでしょうね。
 
しかも「点Eが点Aと一致する場合を除くと・・・」という、さらにややこしいフレーズも紛れています。
複雑な場合分けや、細かい計算を、丁寧にミスせず、素早く処理出来る力を見たい問題のように感じます。
「お医者さんになるには、こういう力が必要だ」なんて言われますね。
他にも、会社の事務職とか、データ管理、経理の方なんかには、大切な能力のように感じます。
これが、数学という学問的に重要な力なのかは分かりませんが。
 
ということで、数学の第一問の解説をしてきました。
やはり、国語も数学も、現行のセンター試験とは、かなり異なってますね。
第二問もあるのですが、解説必要ですか!?

 

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2020年度の入試から変更される大学入試制度。

問題案が発表されましたので、一問ずつ簡単に解説していくシリーズです。

新センター試験の問題考察シリーズの一覧

 

数学の第一問について、前回は概要をかきましたので、今日は問題の解説です。

新センター試験の数学解説。「あれ?同じじゃん」と思いきや・・・

 

ではいつも通り、問題の画像からどうぞ。

 

 

(1)の解説

小問が2問あり、(ⅰ)は特定のxの場合の面積計算、(ⅱ)はSの取り得る値不等式で記述させる問題です。

 

(ⅰ)のように、特定の値で計算させる問題は、一般的に「誘導」の問題とされていますね。

状況が掴めない生徒は、x=5/3の値で計算してみて、状況を掴むのが第一歩。

しかし、高得点を狙う生徒や、頭の中で一般化が出来てしまう生徒は、先に一般的な場合を計算して、後でx=5/3を代入するほうが良いでしょう。

その方が、結果的に短時間で解けます。

 

この問題、全体について言える事ですが、非常に細かい作業が求められます。

・場合分けを丁寧に行っているか

・xの定義域を確認しているか

・線分の長さを、毎回計算しているか

・面積計算を間違えず行っているか

などなど。

 

後で、手書きの解答を貼り付けますが、分かっていてもかなり面倒。

試験中、焦っている時に丁寧に面倒くさがらず計算を行えるというのは、かなりの集中力と事前の訓練が必要だと思われます。

 

問題のレベルとしては、決して高くありません。

(ⅰ)は、線分の長さが計算出来れば簡単。

(ⅱ)は、パラメータのない、二次関数の最大最小です。

結論として、現行のセンター試験と同じだと言って良いでしょう。

 

ただ、「点Eが原点と一致する場合を除く」という記述を見逃すと減点されるというトラップが仕掛けられています。

この辺り、作成者もこだわっているような気がしますね。

選択肢では警戒されてしまうことも、記述だと警戒しなくなりますからね。

記述式にした効果がある問題だと言えます。

 

(2)の解説

相変わらず、場合分けや線分の長さのチェックが面倒くさいです。

具体的には、0<x≦2の時と、-2≦x<0の時に分け、ひし形の対角線の長さが変わります。

対角線の長さが変わると言う事は、面積の計算結果も変わります。

よって、場合分けをしないと解けないという、手の込んだ面倒な問題です。

 

立式してからは簡単。

二次方程式を立式して解くだけです。

但し、xの値を答えさせるのではなく、AEの長さを答えさせるところで、かなりの受験生が引っかかるでしょう。

 
何度もクドクド書きますが、現行のセンター試験に比べて、計算出来れば良いというようになっていません。

定義域の場合分けや、問題文のチェック、選択肢の条件など、細かい部分に気を付けないと正解出来ないようになっています。

センター試験は時間勝負の要素も大きいですが、焦れば焦るほど細かいところでミスをする、という(ちょっと性格の悪い)問題になっているように思います。ということで、長くなりましたので、今日はここらで。

(3)に関しては、次回解説します。

 

 

 

 

 

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昨日は、仕事が非常に立て込んでまして、ブログ更新出来ませんでした。すみません。

 

では、今日の内容ですが、新センター試験の解説です。

前回までは、国語の問題について触れていましたが、今日から数回は数学です。

 

いつも通り、まずは問題を貼り付けてみますが、皆さんどんな印象を持つでしょうか?

 

 

 


これまで、国語総合の問題の解説をしてきましたから、インパクトに欠けるというのが正直な感想かもしれませんね。

数学は変えようにも中々変えられない、ということなのでしょうか。

 

いやいや、ちょっと待って下さい!今までのセンター試験は全てマークでしたが、今回からは記述問題が登場します。ここが大きな違い。

具体的に言うと、(1)の二問目に登場しています。見てみましょう

 
なになに?「面積の取り得る値の範囲を不等式を用いて表せ」?

 

あれ?解答を論述するんじゃないの?不等式だけ?

そうです。

不等式を書けば終わりです。マークではなくなったけど、答えを書くだけ。うーん、国語に比べてインパクトがない。。。

ということで、あまり面白くないような気もしますが。

 

 

ということで、見た目も普通の数学の問題だし、記述式の試験になった利点を生かしきれてない。

これまでと同じじゃないか!!

と思った方。

 

もう少し詳しく見てみましょう。

気付いてしまいました。なんと、誘導がないのです。

センター試験の数学と言えば、誘導が丁寧に(!?)されている事で有名。

文字の置き方や、次の計算過程、使う式の種類などが指定されて、文脈に従って解くのが大きな特徴でした。

 

しかし今回は、(1)、(2)、(3)と問題は流れてはいますが、明確に立式や計算方法を誘導している文章がありません。

違うのは、問題の設定だけ。

 

(1)では点Eが右に動き、点Fが上に動きます。でも、途中までで止まってしまう設定です。

(2)では、ストップせずに、動き続ける問題。

(3)では、動く向きを逆にする問題です。

場面が切り替わるだけで、関連性は薄く、前に使った結論を利用して次の問題を解くわけではなさそう。

つまり、今までの私大入試や、国公立の二次試験の解答をマークで行うような感覚に近いと思います。

 

という事は、これまでセンター数学対策として、誘導に乗る訓練を積んできた、あの作業が不要になるのでしょうか?

僕としては、誘導がなくなったせいで、やや難しくなった印象です。

 

いくつか理由を挙げてみると、オカキクの解答では、やや引っかかりそうなポイントもありますし、ケの解答は、選択肢一つ一つについて計算して検証しなければならず、時間がかなりかかります。

さらに、正しいものを全てマークしろという指示なので、消去法が使えません。

全て正しく検証しなくてはならないので、難易度がグッと上がってしまう。

 

ちなみに、こういう問題は「ねこじゃらし」の問題です。

むやみに飛びつくと、痛い目を見ます。

時間ばかりかかって、正答にならない。捨て問とまで言うかどうかは、わかりませんが、飛ばして次の問題に行くのが、オススメの作戦になります。

1ページ目の1問目から、問題が並んでいる順番通りに解く人は、バカを見兼ねませんので、ご注意を。

 

ということで、パット見は今までと同じでも、中身はかなり変えてきているのが、新センター試験の問題です。

次回以降は、問題の解法について触れていきます。

 

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