意外と浅い、初詣の歴史
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新年あけましておめでとうございます!
昨年は、このブログを本格始動させた年でして、たくさんの方に読んでらえるようになり、とても嬉しく思います。本当にいつもありがとうございます。
今日は、ニュース解説の記事ではなく、初詣についてを書こうと思います。初詣に行く時に、知ってると話題に出来る小ネタです。
①初詣の起源
初詣の概念が登場したのは明治18年(1885年)、今からたった130年ほど前です。
これだけの国民的なイベントで、しかも神社仏閣が絡むものなので、さぞかし起源が古いんだろうなぁと思っていましたら、意外と最近!!って思いませんか?
しかも、後述しますが、別に神道系の動きが発端ではなくて、商業的な理由で始まりました。
という事で、ここに至る経緯をご紹介します。
②明治以前の年末年始
初詣の文化が起こる前の年末年始は基本的にはずっと家にいました。
新年というのは、日本人にとっては当然おめでたい行事ではありますが、一番大切なのは『歳神様(としがみさま)』を迎え入れる事です。
新年になると、幸福をもたらす歳神様がいらっしゃるので、その「おもてなし」のためにお節料理を作り、迎え入れる準備のために大晦日に大掃除をしておく。
などなど、基本的には年神様を中心にして日本の新年の文化は形成されています。
そしてお参りは、今のように明治神宮に行くとか成田山に行く、川崎大師に行くなど、決まった場所に行くのではなくて、
自分の家から恵方の方角にある神社にお参りに行くのが伝統なんだそうです。(恵方巻の恵方ですね)
ちなみに、恵方というのは毎年変わりますから、毎年行く神社が変わってしまいます。
③鉄道の開通で、日本人の新年の過ごし方が変化
この過ごし方が、明治5年(1872年)から変わっていきます。
この年は鉄道が開通した、記念すべき年です。国鉄(今のJR)が日本で初めて汽車を走らせました。
あんなでっかい乗り物が動くのか!?こんなに長距離動くの!?と、日本国民も、驚きとともに鉄道開通のニュースを聞いたのではないでしょうか?
当時の国民にとっては、鉄道に乗るのが夢であり、汽車に乗ることはステータスです。鉄道に乗れるとなったら、そりゃぁ楽しみに乗りにいくんですね。
この時開通したのは、今の新橋―横浜(厳密には、今の桜木町)でした。
せっかく汽車にのったんだったら、その道中で、あの有名な川崎大師にお参りに行こうという事になったんだそうです。
それが話題になって、毎年のように新年に川崎大師に参拝する客が増え続けていき、その動きが全国の神社に広まったという事でした。
まさか、初詣が鉄道とこれほど密接に絡んでいたとは、驚きませんか?
古代から伝わる、神社においての大切な宗教行事なんだろうな~と思っていましたが、全然そんなんじゃないんですね。驚きです。
それに、よく考えたら川崎大師って、別に神社じゃありませんし(笑)真言宗系の平間寺というお寺ですからね。
④鉄道網の発達で初詣客の宣伝合戦に
1880年代になると、民間の鉄道会社の設立ブームが起こり、関東圏にたくさんの鉄道網が敷かれます。すると、当然ながら遠方にある神社や仏閣へのアクセスが容易になりますよね。
そこで、各鉄道会社が初詣客を何とかたくさん確保しようと、一斉に宣伝し始めたそうです。
「うちの鉄道を使うと○○神社に参拝出来ますよ!!」などと言った具合に、鉄道会社が初詣をあおる。
対して、一度くらい○○神社や○○寺に行ってみたいなぁという、国民感情が乗っかって、今の初詣ブームが出来たそうです。
⑤明治神宮の創建
そして、今も初詣客1位を誇る、明治神宮も外せません。
明治天皇の崩御から数年、明治神宮の創建を希望する国民の意見が集まり、大正9年に明治神宮が作られました。
明治天皇が祀られてるので当たり前ですが、明治神宮も比較的新しい神社ですね。その新しい神社がなぜ初詣客争いでトップ層に君臨するかと言うと・・・
理由は至って単純!
地方から東京に移り住んだ人が、こぞってそこに行ったからだという事です。
地方から東京に移って来た人が増えたそうですが、他所の者なので東京の神社に馴染めなかったようです。
でも、国民的に大人気だった明治天皇が祀られている明治神宮ならば、行きやすいし、お参りしやすいという理由で人が集まったのだそうです。
⑥おまけ
さて最後に、初詣なのに、大晦日から参拝に行ってしまう文化ですが、これも鉄道が絡んでいます。
東京在住の型はご存知でしょうが、大晦日から元日にかけて、都内では電車が走り続けます。(終電がなくて、朝までいつでも家に帰れるってことです)
このルーツも、鉄道会社の商売への情熱だそうです。
成田山が初詣のスポットになった後、国鉄と京成鉄道が顧客の獲得の競争をしていました。
毎年、元日の初詣客を奪いあっていたのですが、有る年に国鉄が大晦日の深夜に一本電車を走らせるという、フライング行為に出たんですね。
それに対抗した京成鉄道が、翌年から深夜の運行を始めて大晦日から参拝に行けるようにしたとのこと。
ならば、うちはもっと早くしよう、もっと本数を増やそう、と各鉄道会社が深夜営業を行うようになります。
こうして、今では朝まで途切れることなく、鉄道が運行するようになったという事です。
という事で、意外と知られていない初詣の歴史でした。
初詣に行く際は、良かったら話題にしてみて下さいね~。
では、今年もどうぞよろしくお願いします!17:00の記事では、2016年の振り返りと、新年のご挨拶をしようと思っています。
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