昨日の続きで、模試の見方をご紹介しましょう。

昨日の趣旨をまとめると、模試は低判定が出やすいので、低くても落ち込み過ぎないようにという事でした。

今日はこれを踏まえて、中級編の見方をしていきましょう。

 

実は、偏差値システムというのは、別になんのこっちゃない、高校生でも分かる統計学をちょこっと応用するだけの、簡単な数学です。

そして、その数学を模試受験者のデータに利用すると、大体どの模試でも受験者の5~6割くらいがE判定になるようになっています。

例えば、東大志望者が1000人いたら、5~600人くらいはE判定になるんです。

これはどこの大学のデータで統計をとっても同じで、早稲田でも慶応でも5~6割はE判定になります。

※受験者数が少なかったり、受験者層が偏ったりしている時は、ブレますけどね。

 

自分の模試の成績表に

E E E D C E E D D D

って並んでたら、ちょっと落ち込みますよね。

でもデータから言えば、これは標準的な成績です。E判定が半分あっても普通です。

だから、これくらい普通だ!って思えるくらい、大きく構えていないと、正確に分析なんてできません。

でも、決して良い成績とは言えませんからね。そこは間違えないように。あくまで冷静にという事です。



そこで、僕が最も重視しているのは、『最低判定以外であること』です。

 

ぶっちゃけ、D判定でもC判定でも、大きくは変わりません。昨日の記事で書きましたが、C判定とD判定の差はそれほど大きくありません。同じようにBとCもそれほどです。差はありますが、判定一つ分ならひっくり返ってもおかしくないレベルの差です。

 

但し、E判定かどうかは、かなり大きな違いです。D判定以上を取っていれば、上半分に入っているって事ですからね。


これを踏まえて、私も去年の東大受験では、夏の東大模試で『最低判定以外』を取る事を目標にしていました。

 

さて、証拠を一つ。

この写真は、私が高校3年生の時に受験した『第二回全統記述模試』の成績表の写真です。

{B9CC63C5-C455-4C63-AE19-8713DE736726:01}
この成績表を選んだのは、単に受験者が多かったからです。上から、18歳の僕が書いた、第一志望、第二志望と続き、一番下が第五志望です。

 

別に、データの分析には不要なので写真の枠外になっていますが、一応、私が書いた志望校を付記すると

第一志望:東大理一
第二志望:東工大6類
第三志望:東大理二
第四志望:東北工学
第五志望:高知医大医学部

と書きました。

(まあ、私が過去にどこを書いたかなんて、今回の話の流れには一切関係ないですが)

 

 

さて本題です。

まず、ご覧いただくと、各志望校判定が全て、偏差値2.5ずつに区切られているのがわかりますか?

(数学の専門用語で言うと『階級』ですよ!受験生の皆さんわかりますね!数Ⅰで出てきます)

 


偏差値判定って、過去の膨大なデータを各予備校が厳密に計算して、正確な予測をしていると思っていませんか?

実は、結構荒っぽくやってるのが分かりますよね。だって、こんなにピッタリ2.5ずつに、合格可能性が区切られるわけがありません。だから、これだけ見ても、模試の判定なんていい加減だというのがわかりますね。

 こんなのに、我々は躍らされていたわけです。

 

しかし、河合塾を擁護しておくと、それくらい合格可能性を判定するのが難しいという事の裏返しだと思います。

よく、人の能力を偏差値で判断するな、なんて言われますけど、私も全く同感です。偏差値なんて当てになりません。

 それは、偏差値判定を出している予備校でも、十分よくわかっていることだとなのでしょう。

私だって『生徒の合格可能性をはっきり言え』といわれても、数値ではっきり言うなんてできません。

それを敢えて、偏差値計算して提供するサービスをしているのですから、予備校もリスクを背負っています。

このような予備校の努力にも、私たちは目を向けなけながら、情報を判断すべきなのかもしれません。


さて、話を戻して、、、次に、E判定の割合を計算してみましょう。


例えば、第一志望の行を見ると、

90+127+192+265+282+270+817=2043

という事で、総志望者数が2043人いる事がわかりますね。

 

次に、E判定の受験者数は、

 270+817=1087

 という事で、1087人います。

 

すると、1087÷2043=0.532…

 という事で、53.2%の受験生がE判定を食らってる事がわかります。

 

同じように計算すると、

 第二志望⇒75.5%

第三志望⇒56.3%

第四志望⇒59.7%

第五志望⇒68.6%

 です。

 ※第二志望と第五志望は、募集定員が少ないため、数値が高く出ています。

 どうですか、本当に5~6割の受験生がE判定を取っている事が証明されましたね。

 


他にも『判定マジック』は隠されています。

 そもそも、合格判定の決め方が予備校によってバラバラです。

 

例えば河合塾では、合格可能性を

80% ⇒ A

65% ⇒ B

50% ⇒ C

35% ⇒ D

20% ⇒ E

 

としていますが、駿台予備校では、

 

80% ⇒ A
60% ⇒ B
50% ⇒ C
30% ⇒ D
20% ⇒ E

 

としています。

 

残念ながら模試の開催を中止してしまった、代ゼミ模試では

 80%以上 ⇒ A

65~75% ⇒ B

50~60% ⇒ C

35~45% ⇒ D

30%以下 ⇒E

と定義しています。

 ※河合塾と代ゼミの定義は2002年の成績表から拾いました。駿台は2015年のものです。

 もう、ブレブレです。

 

合格可能性が60%の時、

 河合なら判定、駿台なら判定、代ゼミなら判定

 となるわけですからね。

 

調べた事がないので分かりませんが、これも、もしかしたら模試の年度によって、基準を変えてるのかもしれませんし、調べてません。

 

要するに何が言いたいかと言うと『判定は当てにしすぎるな!』ということ。

 

記事の趣旨がこうなので、どうしても模試の不確かさを強調することになりますが、私はちゃんと騙されないようにしながら、模試を頼りにしていますし、予備校のサービスをとても高く評価していますので、そこは勘違いなさらぬようお願いします。
当てにならないという前提で、どこまで情報を読み取って生かすか。こういう視点を持って成績表を見てみましょう。

 

それでは、以上です。

AD