印度出版社議事録

これは、印度出版株式会社に勤務する編集長と副編集長の日々のつつましやかな生活の記録である。


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奇想、天を動かす (光文社文庫)/光文社
¥700
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皆さんこんばんは~(*´∀`*)
 
都心の方ではゲリラ豪雨というものが大変らしいですね。
なんでもビルによって出来る急激な上昇気流が
どうのこうのだとか。
突然の豪雨や浸水などの災害に十分注意して行きたいものですね。
 
仕事場にお盆休みに旅行に行かれた方のお土産が置いてあって
神戸で買ったと思われるクッキーを頂いたのですが。
なんだかほろほろと口の中で溶けて
非常に美味しいのです!!なんていうクッキーかなぁ。
神戸はスイーツが美味しいというのは本当なのですね。
 
さて、本日は島田荘司さん『奇想、天を動かす』です。
出ました!島田さんのストック本。
(ストック本とは管理人が読みたいのにあえて読まずに置いてある
まさにここぞという時に読む本のことです……)
図書館の本が切れてしまったので泣く泣く読みました。
名作と名高い吉敷さんシリーズの一作です。
 
占星術や斜め屋敷で一発勝負の大トリックを得意としてきた
島田御大が社会派へ転向した最初の作品だそうです。
確かに近年の作風に近くなっていますし、
詰め込めるもんはとにかく詰め込めみたいな印象を受けました。
 
以下ネタバレ感想
 
発端の事件は至って地味。
浮浪者の男が消費税をせがんだ露天の女主人を
突発的に刺殺してしまったというものでした。
しかし、周りがボケ老人だというこの男、
吉敷には知性を持った人間であるように思われ
独断で調査を続行します。
 
そして浮かび上がってきた被害者と男の関係、
彼らは32年前、北海道のサーカスの団員でした。
そこで起こった駆け落ち事件が
今回の事件の直接の原因です。
舞台は牛越刑事のいる北海道へ。
 
島田さんのいう本格ミステリーのひとつの定義として
魅力的で一見超常現象的な謎に論理的な説明がつく、
というものがありますが、本作はまさにそれです。
 
列車のトイレで自殺したピエロの死体が
扉を閉めた一瞬後には消えてなくなっている。
突然歩き出す轢断死体。
怪奇色に満ちたとても魅力的な謎ですね。
 
でもこのトリック、金田一少年がパクってたんですね/(^o^)\
それで気づいてしまったのでちょっと悔しかった。
また、死体を轢かせたのは高木彬光さんの例のアレを
うまく利用したものでしたね。
トリック自体に目新しさはなかったものの
そこに至る過程や不気味な小説内小説などの演出は良かったです。
 
社会派と謳われるだけあって
江戸の花魁文化、朝鮮との問題、昔の刑務所の現状
様々な問題提起がなされ吉敷に
「勉強をしない、動こうとしない、
追求しようとしない、そんな奴に限って思い上がる」
という言葉を吐かせた島田先生の
これ以降の方向性のようなものが色濃く出ています。
 
この物語が平成の初めに書かれたことも
何か意味があったような気がします。
 
ミステリーの枠をもはや超えてしまったミステリー、
ミステリーに社会派は不要という意見もあるようですが
私は嫌いじゃないです。
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