突然ですが、ぼくが投稿させていただいている、

笹公人さんの「笹短歌ドットコム」。 http://www.sasatanka.com/



投稿歌の中から、総評にてとっていただいたものをアップしてみます。

「笹短歌ドットコム」では嶋田電気の筆名で投稿しております。
題詠には、うっかりちがう名前で参加してしまいました(笑)。

※総評にていただいたコメントを元に、一部改作しています。


「商品名」(06年5月)
・あの頃の未来が見えず押入れでうずくまってる電子ブロック
・目を閉じたキミをはじめて見る土曜 キャベツ太郎のにおいがしてた
・消臭力シリーズの新アイテムは手の平サイズの消臭小力
・真夜中の天井裏を這いまわる壊れてしまったスネークキューブ
・「売りどきを見誤るな」と熱弁すエアマックスを履いた投資家
・カローラのフェンダーミラーに手をふった母を見えなくなるまで見てる
・同じ星を見ている ロケットペンシルで書いた手紙はとどきましたか
・野球盤の消える魔球を投げすぎて失くしてしまった友情があり


「テレビ・テレビ番組」(06年6月)
・なんとなく豊かになれたからなのかテレビが薄くなってゆきます
・ひとり酒すぎてトイレの吾の耳に笑い屋の声遠く聞こえる
・ぱちぱちと音たてながら頭からブラウン管に吸い込まれてく
・白黒の魔女だったのに奥様はまばたきひとつでカラーになった
・黄金の輝き失せてこの頃は八時になってもひとりなんです


「魚介類(海草含む)(06年7月)
・故郷の祖母がとりたる阿古屋珠 棺の頬に一粒落とす
・あぜ道を駆ける藤岡隊長の涙の先にめだかの学校
・あの人はレプトセファルス幼生期終えたみたいですり抜けてゆく
・深海を漂うだけのクラーケンみたく五体をもてあます夏
・女らの訛り懐かし海女小屋の前で拾った貝、耳にあて
・船虫が蠢いていた突然の知らせを受けて急ぐ家路に


「酒」(06年8月)
・とっくりを着た君をふと後ろから抱きしめてみる 酔ってなんかない


「アニメ」(06年9月)
<エヴァンゲリオン>
・校庭にエヴァンゲリオン弐号機を置き去りにする秋の夕暮れ
<一休さん>
・瞼にもぶらさげましょう 母上が残してくれたてるてる坊主


「格闘技」(06年10月)
・ローションはもうイヤ いくら神聖なトルコ相撲の稽古とはいえ
・色気づきはじめた中二の弟の学習机に猪木の銅像
・呪われた兄とのケンカはいつだってアイアンクローが決め技だった


「事件」(06年12月)
<熊沢天皇騒動>
・用なしと言われ熊沢天皇のようにひっそり君の扉を閉める
<若い女性が被害者となった殺人事件各種>
・殺されてしまえばきっとわたしでも美人とよんでもらえるかしら
<てるくはのる事件>
・新聞がいつかあれだけ騒いでた「てるくはのる」も忘れてしまった


「バンド、ミュージシャン、歌手(アイドルグループ含む)(07年2月)
<芳賀ゆい>
・いまはもう輪郭だけでおぼろげな芳賀ゆいみたいな初恋の人
<高田渡>
・マスターがだまって淹れてくれたから涙こらえる珈琲不演唱(コーヒーブルース)
<三上寛>
・大寒の夜にこたつでひとりきり三上寛などたしなんでいる


「色」(07年3月)
・春色のベンチに座っていた頃はすべてがうまくいくはずだった 
・「キンアカでいいでしょ?」なんて意匠家に云われたようなさよならですね
・ぬらぬらと流れつづける銀色をながめるだけの微熱なのです
・廃屋に置かれたままの飴色のプランターにも春はきており


「春」(07年4月)
・新緑の萌える県営球場にすくと浮きたつ白線の白 
・芽吹く青避けて始める草野球ひとりふたりと駆け出してゆく
・新しい歯車になる春が来て時計の鳩は巣にひきこもる
・今夜こそ炬燵をしまうつもりだがさかりのついたネコがうるさい
・手のひらに花びらが舞い落ちてきて手つかずのまま春はすぎゆく
・ハマグリのように背中に貼りついた花びらだからそのままにして
・花吹雪舞う公園であの人はくノ一みたく消えてしまった
・春に似た季節のようで春でなく恋だったのだ もう戻れない
・ブラウスのボタンとボタンのすきまからお花畑が見えた ピンクの


以上でござる。

これからもがんばるぞ。


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