Close your eyes(19) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

リエは力強く、美しい瞳を志藤に向けた。



「あたしは真太郎さんのことをよくわかっているわけではありませんけど。 たぶん・・・北都社長の長男として今まで真面目にひたすらに生きてこられたんだと思います。 その分プライドだってあって。 何かに挫折して、仕事にも行かれないなんて姿を・・・・誰にも見られたくないと思います。」




真太郎とつきあってきて10数年になる自分よりも、彼のことをわかっているかのようで。


少し怖くなるくらいだった。




「志藤さんの方が真太郎さんのことをわかっていらっしゃると思いますので。 その判断はお任せします。 じゃあ、あたしはこれで。」



リエは席を立った。




志藤はしばらくそこに座ったままだった。



真太郎に会うかどうか


そして・・・





もう夜の7時だった。


志藤はそっと事業部を覗くと、南が何をするともなくぼんやりと窓の外を見ている。




ジュニアは


彼女と・・・・




今までの彼のことを考えると、全くありえないようであったが。


彼女のところに助けを求めてしまった彼は


『罪』をも犯してしまったのだろうか。



それを確かめることも怖かった。




だけど


南のその寂しそうな背中を見ると、やはり黙ってはいられない気がした。






果たしてインターホンを鳴らして出てきてくれるだろうか


志藤はそれさえも賭けだと思った。



教えてもらったリエのマンションまで行き、玄関前のインターホンのボタンを押した。



2度、3度と鳴らしたとき



「はい・・・」



真太郎の声がした。



「・・志藤です。」


もうとっくに室内のモニターで自分とわかっているだろうが、そう名乗った。



真太郎は何も応えなかった。




「・・・ドアを開けていただかなくても・・いいです。 ただ。 ・・・南が心配しています。」


志藤は静かにそう言った。



南の名前を出されて、真太郎は



「・・すみません、」


泣きそうな声でそう言った。



「あやまることなんかない。 だけど・・・彼女に連絡だけ入れてやってもらえませんか? しばらく一人になりたいのならそれでもいい。 でも、南が泣くのを側で見ていられない・・・」



志藤の本当の気持ちだった。



立ち直れない真太郎に志藤は南のことを想い、胸が張り裂けそうになります(_ _。)


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