A heart to believe(17) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「あ、どこ行くの?」


秘書課を出ると南にバッタリ会ってしまった。



あ~~~。



高宮は壁に向かってうんざりした。



長くなる・・・。



「あたしに内緒で行こうとして・・」




『新月』に来た3人はテーブル席に座った。


「内緒って。 なんでおまえを誘わなアカンねん、」

志藤はブツブツ言いながら座った。


「高宮だってなあ、こんなオッサンと飲んでへんで加瀬んトコ行きたいしなあ、」

南に突っ込まれ、


「いちいちそんなことまで気を回さなくていいですから・・」

本当にほっといてほしかった。


「え~? なに、帰ってきてからうまくいってんの?」

南はさらに身を乗り出して聞いてくる。


「え、ま、まあ・・・。」


「GWにさあ、加瀬ってばお母さんに仮病使って帰らなかったんだよ、」

南は志藤にチクった。


「え、ほんま? なんで?」


「そりゃも~。 高宮といたかったからに決まってるやん! かっわいいやろ?」

志藤の腕を小突いた。


「え~~? そこまでする?」

志藤は運ばれてきた生ビールを飲みながら言った。


高宮は少し赤面しながら、

「その後・・大変なことになっちゃって・・・」

ボソっと話し始めた。




「え~! 加瀬のお母さんが???」


「はあ。 行きがかり上、ディズニーランドにも行っちゃったし・・・。」


「すっごいやん。 いきなりお母さんにも取り入っても~!」

南は高宮をからかった。


「取り入って、なんて。 でも・・いいお母さんだなあって。 つくづく。」


「その前に来たときにね。 事業部の全員に菓子折りを持ってきてくれて。 明るくて、ほんまに加瀬のお母さんって感じの人で。 一緒に食事もしたんやけど。 母一人子一人やんかあ。 すっごく娘のことは心配してるけど、あったかく見守ってるってゆーか。 」


南の言葉に、

「ほんと・・その通りの人でした、」

高宮はふと微笑んだ。


「まあ、でも。 いちおうお母さんにも認められたってことで。 安心やん、」

志藤は言う。


「まあ・・・」

何だか顔が緩んで止まらない。



この前のことだって。

彼女なりにおれのこと考えてくれてたんだって

思うだけで。

めちゃくちゃ嬉しいのに。




「なんっかもう明るい未来しかないな。 意味なく腹立つ、」

志藤は言い放った。


ちょっとイジワルをしたくなり、



「でも。 加瀬ってけっこうモテるよなぁ~。」

と言い出した。


「は?」


「この前。 斯波がチラっと言ってたんやけど。 レックスの牧村、加瀬にコクったらしーで、」



「はあ???」

二人は驚いた。


「ほんま? 牧村さんが???」

南は激しく驚いた。


「んで、ちょっと加瀬にレックスとの仕事、距離置かせたとか言って。 あいつもほんまにカタイなあ、」

志藤はタバコを燻らせながら言った。



レックスの・・牧村???



高宮はその名前で記憶を手繰り寄せた。



そうだ・・・

彼女が

すっごくいい人って、言ってた・・。

焼肉を一緒に食べたとか?



「牧村さんて、バツイチで志藤ちゃんと同い年やん、」


「独身やんかあ。 それでも。 おれもびっくりした。 加瀬やで? 加瀬、」


「ちょっとぉ。 めっちゃ怖い顔して考え込んでるやん、」

南は志藤があまりに言うので気にして高宮を見た。




「ま、でも。 カレシいますって断ったらしいで。 安心したら?」

志藤は高宮に言ったが。



正直。


彼女が他の男に好意を持たれてるってこと自体、あんまり考えなかった。



おれくらいだろ? みたいな?

彼女のよさをわかってる男は!

って。



高宮はさらに固まっていた。



「もー、そんな怖い顔して考え込まないでって。 加瀬だってあんた一筋やん。 親にウソつくくらいならホンモノだよ、」

南はヘンな励ましをした。


「でも! 加瀬ってあんなやけど。 まあ、顔はかわいいし。 背はでっかいけどスタイルはいいし。 性格も申し分ないし。 もててトーゼンと思うで。 今まではそういう機会がなかったってだけで。 あんまり油断せえへん方がええで。」

そうも言った。


「なんも知らないだけに、隙だらけやし。 斯波もあいつは隙が服着て歩いてるって言うてたから。」

志藤も笑った。





家に帰った高宮はなんとなく彼女が気になって電話をしてみた。



しかし

電波が悪いのか電源が入っていないのか、繋がらない。

ますます心配になってくる。



どこ

行ったんだろ。



しかし

その頃

夏希は爆睡していた。

携帯の電池切れであった・・・。




そんな気持ちで

京都へ行くことになり。



はあああああ。



高宮はため息をついた。



一応、メールしとこうかな・・・。



と思ったが、新幹線の隣に座る北都社長の目を気にしてやめた。


いきなり

彼女の周囲が気になり始めた。

幸せいっぱいの高宮に志藤は意味なく不安を煽ったりしておりますが・・

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